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「読書の力」1000日1000冊1000文字チャレンジ 第51日「未来から選ばれる働き方」

読書ノート 2024/4/23

❶[1BOOK]
「未来から選ばれる働き方」〜「会社がなくなる時代」のキャリア革命
神田昌典・若山陽一著 (株)PHP研究所 PHPビジネス新書355
2016年5月2日 第1版第1刷発行

❷[3POINT +1]
◎まえがき〜起業家、起業家志望の方へ
第2章、第4章の若山社長の起業ストーリーは、強烈です。これを読むだけでも、起業の現場で必要になるマーケティング、財務、マネジメント、交渉力、そして何よりも、ビジョンの実現を貫き通す、強靭な忍耐力を感じとり、自分の身に充填し始めることができるでしょう。価値あるビジョンは、価値ある体験の連続によってこそ、実現できます。すべてを失うような体験もあるでしょうが、失うからといって、挑戦しない理由にはならないことを若山氏は教えてくれています。(神田昌典)

① 眼の前から、正社員が消えた10年
☆10年前は正社員が8〜9割、今は派遣社員8〜9割
日本の製品づくりを手がけているのは、その会社の社員ではない

② 才能が自然に磨かれていく「場」を創る
☆時給900円の派遣社員が、執行役員になる職場の秘訣
「頑張っても報われないという思い込み」を超える
「ここで働いていれば、チャンスがいつでもそこにある」という道筋を示すことです。

③これから10年、飛躍するための条件
☆「フューチャーマッピング」で3年先のビジョンを描け
人材派遣会社が派遣社員のキャリアストーリーを描き、教育することで、一般企業よりも、派遣会社に入った方が、スピーディにスキルアップできるようになる、派遣会社から、有能な人材が次々と現れる。そんな事例がどんどん出てくる時代になるかもしれませんね。(神田)

❸[1ACTION]
[実行すること=自分との約束]
フューチャーマッピングで、3年先のビジョンを描いてみる。

❹[1episode]
☆あとがき〜2020年、日本の人口は45歳以上が過半数を占めるようになる
本書ではUTグループが取り組んできて有効だった役職エントリー制度、株式給付信託制度、ジョブローテーション、現場表彰制度などをご説明してきましたが、それらは、未来への可能性を具体的に示し、それを正当に評価、公平に処遇し、経営への参画を高める経営施策です。
つまりは、こうだと画一的な解を出すのではなく、従業員に選択を委ねる経営方針です。
UTグループであれば、従業員を顧客に見立てる視点を大事にしているように、常に普遍的な価値観をしっかりと持ちつつも、現状や過去の成功を否定し、変化に対応できる力を同時につける、表裏一体を併せ持つ組織や人材をつくる試みだと思います。
「大丈夫! 仕事で失敗したからといって、命まで取られることはない。思うように、楽しんだもん勝ち!」
というスタンスが大事ではないかと僕は思っています。案外そんな気の持ちようが、変化に対応する力となり、大ピンチを乗り切らせてくれるものです。(若山陽一)

❺「本を語る」
この本が出版されてからちょうど8年になります。この間に、「コロナ」という大ピンチがあり、在宅ワークが増え、働き方改革が進みました。
[思いついたこと]
前回、この本を読んだときは、「神田昌典」さんの発言を中心に、その「未来予想」を紹介しました。それはまだ、コロナの真っ最中でした。今回は、コロナも落ち着き、インバウンドが復活し、株価も上昇して、世の中が少し上向きになってきたように思える時期に来て、あえて、前回とは違う視点で読んでみました。主役は「若山陽一」さんではなく、変化を遂げる「派遣」という働き方の方です。
[そして]
私自身、人生のほとんどを「非正規雇用」という形で働いてきた人間です。そして今も、派遣会社からの紹介で、「週3日、15時間、通勤は徒歩で20分、6月末までの期間限定」という条件で、コールセンターの仕事を再開しました。そこから見える「派遣」の現状は「体裁のいいパートタイマー」でしかありません。ただ、能力やスキルがあれば、とてもいい働き方であることは、確かです。私の場合、昨年の実績で、かなり前からオファーがありました。
[しかし]
それは、過去数十年の積み重ねがあったからです。多数のコールセンターや事務の経験があり、資格やスキルを持っているからこそ、「仕事」を選べる立場にあるのですが、同僚たちが皆、そうであるとは限りません。幼い子供を抱えて路頭に迷ったとき、真っ先に始めたのが「ワープロ」を習うことでした。もう40年も前のことです。早い段階で、「派遣社員は、個人事業主だ」と考えて、多数の職場で、豊富な知識とたくさんのスキルを、意図的に身につけてきました。
[だからこそ]
この年齢になっても、インターネット、PC、スマホなど、次々と進化する「ツール」に対応していけるのです。何より、「在宅」で仕事ができて、お金が稼げるというのは、「老後」の働き方としては、ベストです。この3年は、自宅に引きこもりがちになっているので、時々、今回のような期間限定の仕事を引き受けて、基礎体力を強化しています。たまには、普通の人たちとの交流も必要ですからね。とはいえ、もう「普通」には戻れないな〜というのも事実です。

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