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「読書の力」1000日1000冊1000文字チャレンジ 第42日「教養としての『地政学』入門」

読書ノート 2024/4/14

❶[1BOOK]
「教養としての『地政学』入門」
出口治明著 日経BPマーケティング
2021年3月1日 初版第1刷発行

❷[3POINT +1]
◎はじめに
地政学とは、本来、天下国家を論じる学問ではなく、人間の生きる知恵と関係するような学問だと僕は考えます。そのあたりのことを中心に話したいと思います。

① 日本が置かれている地政学的な現実
☆日本列島は実に特徴ある位置に存在する
「周辺の国々のすべてとトラブルの火種を抱えている歴史上稀な国で、ロシア、中国という大陸の二大国家が太平洋に出ていく障害となる、絶妙な位置に列島が連なっている島国である」

② 日本の地政学を考えるときに留意すべきこと
☆日本の選択すべき方向はグローバリゼーションへの貢献にある
明日への道を考えるとき、私たちが生きている世界を取り巻いている現実と、歴史的に抱えてきた地理的な条件を冷静に計算することが、地政学的なリアリズムであると思います。その立場に立てば、日本の進むべき方向は、グローバリゼーションへの貢献の中にしか見出せないと僕は考えます。

③ 日本で文明の第一歩は北部九州で始まった
☆オリオン座の三つ星を目印にして大阪湾までやって来た集団がいた
朝鮮半島から玄界灘までは近い距離です。しかし決して安易な海路ではありません。対馬海峡の潮流は激しく、玄界灘は小島が多く波風も厳しい海域で、昔から海の難所でした。三つ星を目印にして、ようやく北部九州に至ったとき、彼らは三つ星への感謝の念から神社を創建しました。それが今日も栄えている博多の住吉神社です。やがて彼らは関門海峡を越えて、瀬戸内海に進みました。そして二番目のお社を現在の山口県の長府に建立しました。さらに大阪に至ったとき、彼らは住吉大社を建立しました。・・・そのように推測する根拠は、実際にこの3つの住吉神社の建立時期を調べてみると、この順番通りに創建されているからです。

❸[1ACTION]
[実行すること=自分との約束]
「現実を直視して、それを受け入れる勇気」を持つ。

❹[1episode]
☆おわりに〜日本列島をマッキンダー風に眺めなおして見ると
ハートランドという発想は、人間の歴史や国民国家の国境線に左右されず、球形の地球を地形や気象条件、そして資源などの地理的条件を見直すことから出発しています。そこでここでは日本列島についても、そのような角度で、いくつかのことを考えてみました。
世界のさまざまな国の首都や大きな港も、地政学的な視点から考えると、多くのことが見えてくると思います。東京の位置は絶好です。しかしその優位性を、南北に長い列島全体との関係で、あるいはアジアの中においてどう有効利用するのか。ライバルである香港やシンガポールなどのハブ都市とどう競争していくのかーこれはとても興味のある問題です。

❺「本を語る」
一時期、「地政学」という言葉に、学問に惹かれたことがあります。そのきっかけとなったのが、この本だったと思います。前回は、「地政学とは何か」に重点をおいていましたが、今回は、「日本を地政学的に見る」という視点で捉えてみました。
[思いついたこと]
出口治明さんは、私にとっての「歴史の師匠」ですが、「世界の中の日本」という視点を与えてもらった恩人でもあります。日常生活に追われる日々の中で、日本という国や世界のことなんて、自分にはどうだっていい、という風潮の蔓延する中で、こういう大きな視点で物事を考える! しかも「普通の主婦」が? 毎日の食事の支度で、頭を悩ませているというのに? ニーチェ風に言うと、非現実的、あまりに非現実的な!
[そして]
それらはすべて、読書の中で得た知識であり、実際に旅行などで見聞きしたものでもないわけです。単に面白いという好奇心で読み始め、話のネタの一つとして、拾い集めた雑学的知識の集積にすぎません。一介の主婦の戯言として一笑に付されるのがオチです。
[しかし]
知らないことを知る楽しさ、面白さ、ワクワクする気分。これらを止めることはできないと思います。また、世界的な気候変動による、多発する異常気象や地球温暖化という問題は、すでに私たちの生活に影響を及ぼしています。葉物野菜の値段の高騰ぶりを見れば、誰だって気づきますよね。これからこの日本は、この地球はどうなっていくんだろ〜不安になってもおかしくはありません。
[だからこそ]
正しい知識を持たなければなりません。それらの不安を煽るような、ニュースや報道や世論に巻き込まれていてはいけないのです。自分自身で、視野を広げて、世界の中の日本、地球という球体の中の自分の位置を確認していく必要があります。その中で、どんな状況になっても自分を見失わず、明るく、楽しく、軽やかに生きていけるように、毎日ワクワクしてながら、良い気分で「自分の未来」を創っていくために、
私は、毎朝、読書をするのです。だって、ワクワクしちゃうから。


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