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【俳句幼稚園】「秋霖」ほか〜通信高校からの大学受験③〜

秋霖の重たき傘や合否待つ

(しゅうりんのおもたきかさやごうひまつ)

大学のAO入試が始まりました。
娘が挑戦しているのは「自己推薦型」。
これは受験というより、就活に近いです。
自分を分析、強みをアピール、将来その環境でしたいことをプレゼン、長めの志望理由書の提出。面接を経て最終的にマッチング。
頭も労力も使います。
気持ちも持っていかれます。
待ちが長くなると、人は不安になるんだ
と知りました。

取り柄など己は知らず吾亦紅

(とりえなどおのれはしらずわれもこう)

自分自身の売り込みには、モヤモヤが止まらない様子。
だいぶ落ち着いていた鬱病がまた頭をもたげ、頑張りたい気持ちを押さえ込みにかかってきます。
思うように動かない体、不安ばかり膨らんで踏ん張りの利かない心、頭はそんな自分が日増しに許せなくなって焦る‥そんな中で、自己PRなどノリノリでできるはずもなく、方便と割り切れる器用さもない。
それでも「もう逃げたくない」と震える声で娘が言うのでした。

涙など空に預けむ秋微雨

(なみだなどそらにあずけんあきついり)

そこへ一発目の不合格通知。
出だしから。何かと正念場です。
「気が張っていて悲しいのかどうかも
わからない」と言う娘。
深夜に長話をして抱きしめました。
「涙出てきた‥やっぱり悲しいのかな」と。
弱音を吐かない頑張り屋さん。
感情に溺れられない理性派。
繊細なハートは、箱に入れて鍵かけてある、そんな感じです。

その上、”おセンチ”な季節が輪をかけて‥
「慢性的な空虚感」を感じやすい・・・
目に入る自然が一緒に泣いてくれる、とも言えますが。
なんだか見ている親までメンタルきます(^^;)
もう成人している子なのに、ね。
ま、好きな仕事でいったんリセットできる私はラッキーです。

朝に私が作り置きしていったチキンライスで、大好物のオムライスを自分で作ったようです。食べれるうちは大丈夫。
明日は果物でも買ってきます。かわいいお花も飾ろうかな。
それくらいしか親にできることはないから。

長くなりました。
俳句から離れてしまいましたが。
珍しくカミングアウトの記事です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました^ - ^

※追記
おかげさまで第一志望だけ合格しました。


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