最後までマスクを被ることができた松本と 2019-09-06 Ys5-2G

なんか久々に野球っぽい試合を見た気がする。大きなエラーも無く、なかなか追加点は取れなかったが次の1点を与えることもなくダメ押し点を入れることができた。バレのバット粉砕ホームランなどもあったが、それにしても昨日は石川、そして松本のバッテリーの日になるだろう。

泥だらけのユニホームでクラブハウスに引き上げた松本は、「(試合の)最初から最後まで(マスクを)かぶって勝ったことがなかったので、それが一番うれしい。僕にとってただの1勝ではない」と、会心の笑みを浮かべていた。

なかなか最初の1勝を自らのマスクで勝ち取ることができていなかったなかで、焦る気持ちもあったかもしれない。そんな中でおそらく試合では初の石川とのバッテリーをどう感じたのだろう。

序盤、先発の石川は随分と首を振っていた。「首を振らせるようなリードはリズムを悪くする」という人もいるし、その部分も確かにあるのかもしれないが、今日は(少なくとも序盤戦は)石川自身が松本を引っ張ろうとする意識があったのかもしれない。

キーになるのは4回。

いきなり4連打を浴び失点。ただ、決して石川自身の内容が悪い感じではなかった。甘く入ったというよりは向こうが上手く打った形での4連打。ここで焦らなかったのが偉い。

次の小林へも同じように低めに持っていくことで併殺を奪えた。打たれても内容が悪くなければ引き続き基本に忠実なリードを行う。特にピンチの場面で色気を出さないことが身を結んだ形になる。

ついでに6回オモテの増田から奪ったゲッツーも見ていこうか。

ちょっとボール先行が続いていたのが心配だったが3球目のシュートを見逃してくれたことでこっちのペースに持ってこれたように思う。(ネクストバッターズサークルでアドバイス送ってた原がこれ見逃した後、苦い顔してたね。)終わってみれば配球表は基本に忠実なアウトローに集める形。初見殺しが出来るタイプの相手に対しての満額回答。カツオさんらしいピッチング内容になった。

この2つの併殺後、カツオさんホームベース方向に向かって拍手からの指差し、拳を握ってグーのポーズ。誰に向けられたかと言えばおそらく松本へのものになると思う。

そしてヒーローインタビューでは「松本がいいリードをしてくれたんで」と一言。里崎氏が前回松本がブキャナンとバッテリーを組んだ時、松本がブキャナンをどうリードすべきかを解説に問われた時に「若手の捕手は投手にリードしてもらうことも大事なんですよ。」的な事を言っていた。今日のような試合を経て松本も成長していくんだろうなあと。その成功体験が今の松本くんには必要だったから今日、カツオさんと組ませたんだろうなと。

そして何より松本くんが今日良かったのは打てたことだ。初のマルチヒットにスクイズも決めてみせた。前回ブキャナンのマスクの時は中村の勝負強さもあって代打を出されてしまったが、自ら決めることができれば最後までマスクを被ることがおのずと増えてくる。

中には対立煽りをする人もこれから出てくるかもしれないが、このご時世捕手に負担が行き過ぎる中で複数人制を敷いているチームも増えている。會澤でさえ20試合近くは休みがもらえてる。松本くんの台頭は中村の過度な負担を減らしチームに大きなチカラをもたらしてくれるはずだ。中村交流戦中なんかずっとケガを押して出場せざるをえなかったからね。

改めて松本くんは昨日が最初の一歩。ここからステップアップしていって欲しいよ。

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