いつも家族草子でお世話になっている方々が所属、出演されているJACROWの舞台。ずっと気になっていてやっと観劇に行けました！政治経済を扱っているイメージのJACROWさん。
政治経済…学生時代から苦手意識があり疎いのでちゃんと理解出来るか、楽しめるか、とても心配でした。

第一部「夕闇、山を越える」
「田中角栄」の人生を描いたシリーズ。
田中角栄と言われても名前は知っていてもどんな人か全くピンと来ないレベルの私。予習も何もしなかったもので、正直最初の30分は「何を言ってるんだろう」と思いながら必死に観劇。
中盤から理解出来るようになって…作品になるほどドラマティックな事が実際にあったんだと思うと、こんなにも日本の事を考えて人生をかけてくれた人がいるんだな…と感激の思いもあり、引き込まれていきました。続きが気になって仕方ありません。
お世話になっている佐藤貴也さん、土橋健太さん。家族草子では2人とも優しいパパでしたが、政治家姿がとてもかっこよかったです。

と言うことで、続きが気になり過ぎた私は貴也さんにお願いして別日に続編の観劇へ。

第二部「宵闇、街に登る」
とは言え「一部は面白かったけど二部からはやっぱりちょっと難しくて…」なんて事を心配していました。
…鳥肌が立つ面白さでした。
黒いお金は飛んでいたけど、悪いお金では無い気しかしなくて。恥ずかしながら今の政治のことが分からないけれど（勉強しよ…）日本をより良くしようと奮闘する姿に胸熱。えいちゃん（佐藤栄作）役のつっちーさん（土橋健太さん）が本当にカッコ良くてキュンとしていました。あの役と家族草子の柔らかいお父さん役を短いスケジュールで切り替えるの本当大変…
ラストの田中邸、喜びの中皆さんが集結する場面で感動して5人が着席した瞬間に鳥肌…カーテンコールに並んだおじさま方がカッコ良くてカッコ良くて。

第三部「常闇、世を照らす」
まさか政治もので涙するだなんて思ってもいなかったです。私的にはアベンジャーズよりも面白いと感じました。アベンジャーズは見た事無いけど。作品用に脚色している部分はあるとしても起こっていた事は紛れもない事実で。こちらには山東昭子役で福田真夕さんがご出演。物語に華を添えて、はつらつとされていて輝いていました。一部でのセリフを丸々語り継ぐ田中眞紀子さん…震えました。脚本も演出も凄かったなぁ。
あぁ、何より田中角栄を演じていた狩野さん。私が観た日はぶっ通し回で13時から21時まで田中角栄として舞台に立っていらっしゃって…第三部ではもう本当に生き抜いている感が凄くて、気力がどんどん削られている様がカッコ良くてたまらなかったです。なんなの、あの人！！！←一

舞台装置の大枠が全編変わらず、作品内でのセット変換が無かったのに全く飽きなかった事にも感動。補足説明をしてくれる文字の出演にも理解を助けてもらえたし、クスッと笑いもくれて。

あぁー本当に面白かった！！！
昨日、紀伊國屋演劇賞団体賞を受賞されたとのこと、大納得です。終演後にロビーで面会される方がとても少なくて、それって関係者では無くて純粋に作品を楽しみにされているお客様がたくさんいるって事で…そこにも大感激しました。JACROWさんの次の作品も観に行きます。