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東京の休日 152 〜【旧岩崎邸庭園】黄金色に輝く銀杏と壁紙を愛でた初冬のこと〜

不忍池(しのばずのいけ)のほとりに
品よく佇む

「旧岩崎邸庭園
(きゅういわさきていていえん)」

こちらの重要文化財を
本日はご紹介いたします。



まずはその歴史から。

もとは三菱第三代社長
岩崎久彌(いわさきひさや)氏の
本邸として建てられました。

明治29年(1896年)のことです。

当時は1万5,000坪の敷地に
20棟もの建物が並んでいたそう。


現在は、現存している
「洋館」「庭園」「和館」
「撞球室(どうきゅうしつ)」

見学できます。


「洋館」を設計したのは
ジョサイア・コンドル氏。

旧古河庭園の洋館と薔薇。

旧古河庭園の洋館を
手がけたことでもよく知られていますね。



17世紀イギリスの
重厚感溢れる
ジャコビアン様式、

イギリス・ルネサンス様式に
イスラム風のモチーフ


久彌(ひさや)氏の留学先
アメリカ・ペンシルベニア州の
カントリーハウスの要素も
織り込まれるなど

こだわりが随所にみられる
洋館となっております。



さっそくご案内を。

門をくぐり
坂を上がったところに
ようやく見えてくる「洋館」ですが

その前に
大きな大きな銀杏の木が
そびえているのです。

樹齢は推定400年!

訪れた日には
黄金色の輝きが

地面にも降り注いでおりました。


幹の太さにも
驚かされて。
7.4mもあるそうです。

館内からもこの輝きを
堪能できますので
後ほどご紹介いたします。



正面玄関から入ると

一階部分の

・ホール
・大食堂
・客室
・婦人客室
・書斎
・サンルーム
・大階段


を見学することができます。


・ホール


・大食堂


・婦人客室



・サンルーム


・大階段


そして、麗しい大階段を上り
二階へ。

この階段に並ぶ広い窓から
銀杏の木を望むことができます。

二階では
・ホール
・集会室
・客室
・婦人客室
・客室
・ベランダ


を拝見することできて。


・集会室


・客室


・客室


・ベランダ




一番の見どころは、客室の
「金唐革紙(きんからかわし)」の
壁紙でしょうか。

和紙に金属箔を貼りつくられる
高級壁紙。

手作りなのだそうです。

また、ベランダから一望できる
庭園も色づいていて綺麗でした。





そして、一階に戻り
「和館」へ。


今も残るこちらは
冠婚葬祭が執り行われていた大広間。

かつての和館は
洋館をしのぐ規模だったそうで

久彌氏のご家族がお住まいに
なっていました。


その面影は
あちこちに。

あらゆるところに
三菱の「菱形」が
あしらわれているのです。



そのお隣のお部屋は
現在「御茶席」となっており

美味しいお菓子をいただくことが
できました。


選んだのは
館内の方のおすすめの
「シュークリーム(キャラメルクリーム)」。

岩崎家と縁のある
小岩井農場のもの。

こくがあるのに甘すぎない
贅沢なクリームを味わえる一品でした。

お飲み物は、
お抹茶、紅茶、コーヒーから
選ぶことができます。


せっかくの和室ですので
「お抹茶セット」も。

数種類ある和菓子は出てくるまでの
お愉しみなのだそう。

今回は『冬ばら』でした。

可憐で愛らしい一粒ですよね。




ゆっくりとお茶を愉しんだ後には
庭園へ。


都内にあり、また邸宅のそれだったことを
忘れてしまうほどに広くて。

洋館の美しい外観と

「撞球室(どうきゅうしつ)」
みることができます。

撞球室とは、ビリヤード場のこと。

こちらも洋館と同じく
ジョサイア・コンドル氏の設計だそうです。




今回は
華道家・假屋崎省吾氏の
「旧岩崎邸庭園で堪能する『美』」
2022年11月11日(金)~12月4日(日)

が開催されており
いっそう華やかな雰囲気を
堪能することができました。


次回のイベントは
「旧岩崎邸で楽しむ金唐紙の世界」
2022年12月17日(土)~2023年1月15日(日)

「金唐革紙(きんからかわし)」の世界を
より深く味わえる展示が行われるそう。

その麗しさにひどく感動しましたので
この期間にもまた訪れてみたいと
思っております。

(2022年12月2日撮影。ちなみに、撮影につきましては細かな規定がございますのでこちらをご参照くださいませ。https://www.tokyo-park.or.jp/announcement/035/detail/47366.html


写真・文=Mana(まな)

旧岩崎邸庭園(きゅういわさきていていえん)
住所:東京都台東区池之端一丁目 
開園時間:9:00〜17:00(入園は16:30まで) 
休園日:年末・年始(12月29日~翌年1月1日まで) 
https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index035.html

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