見出し画像

保育園制度を喜べない理由

私が5年前に、はじめてある保育園に指導に行ったときのことです。
そこにいた子どもたちは、名前を呼んでも返事をせず、ひらがなも数字も読めず、翌年から小学生になることを考えると「学校に入ってどうするのだろう」と思ったものでした。

ふだん楽院で同年代の子どもたちを指導していたので、その能力差に愕然(がくぜん)としました。その差はおおよそ2年でした。
そのうえもっと驚いたのは、この保育園が特別に「悪い園」ではなく、地域では「教育に力を入れている園」であり、都心部のどこにでもある園だったことでした。

ここから先は

1,023字
長時間保育を受けた子が小学生になって、彼らが抱える問題を、音感のレッスンを通して、私にを教えてくれます。子どもたちとの関わりを通して、知っていただきたいと思っています。

両親共働きの家庭が増えて、保育園や長時間保育園のある幼稚園に預けなくてはならない事情があることは重々、承知しています。それでも、他人に預け…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?