ふと、そんなことを
ひさしぶりに
徒然ではないけれど
短編集其ノ参に収録する作品は六月初旬に書き終えて、いまはイラストと表題を待っている
待ちながら、小生は次の作品へ
つぎのは長編になりそうである
短編集其ノ弍や、ことしの2月19日に横浜で催された【矢違アキラ短編集〜幻想の世界〜】を贔屓にしてくだすった方々にとっては、違う意味でも楽しんでもらえるのではないかと思っている
明かされなかった幻想の謎が、この長編がつむがれる過程で新たな謎と共にすこしばかり明かされる…………かもしれない。ボカしておく
泉鏡花、そしてその師、尾崎紅葉は、物語全貌の半分のみを書き、のこるは読者にゆだねたという。小生も、その余地にこそ、幻想は息をしていると、どこかでそのように思っている
人間に解き明かせない、曖昧な、浮き世が虚実定まらぬ、まるで眠りの水面に沈みかけた、そんな瞬間にこそ、幻想はあるのではないか
そこに立ち会えるかは、わからないが
以前こんな話をした
「なにが書いてあるか、分からないかもしれない」ト、不安げに、高校生くらいの読者さんに言われたことがある。小生は、それで正解なのかも知れないと答えた。同時に、分からないことは、分からないまま胸のうちに住まわせてあげればいいとも言った。小生の見る幻想は、やさしく、娘の花笑みをたたえていることがおおい
分からなくても、いいのだ
分からないから、いいのだ
と言いつつ、すこし真相を見せるなどするが
さて
話が逸れるどころか、あての無い旅である
なにを書こう
そうそう
告知はしていなかったが、七月の初旬に、小生の作品をまた朗読劇として公演していただき、それについて、好評だったと代表様から連絡をちょうだいした。とりあえず一安心である
ありがたい話です
また、八月にも公演の予定をちょうだいしている
フライヤーも完成し、ホームページにも掲載されているが、ちょっとコロナが心配……
前年も延期、中止とありましたし……
ーーーーー報告終了ーーーーー
ここ数年で
小生は、どうも山と樹が好きなのだなあ、ト、自分のことを少し知ったようである
水に関することも好きではある
雨の日は機嫌が良い
もはや雨は物語である、その兆しである
雨の匂いが好きだ
流れ水、川なんかも好きだが、しかし大量の水にはどこか、おそれがある。これが恐怖なのか畏怖なのか、いまいち判然としない。海が特にこわい。子供のころは、そんなことはなかったのに
なにか、あるのだろうか
いま、学校の青い夜のプールが見えている。これもたぶん追っていくと思うが、まずはいま書いているものを書き切ってから……気になる
小生は水に関する星に縁があるらしいが……
それもまた
解き明かされぬまま、導きのままに、けれど、どこか胸のうちに息づいて、生きていくのだろう
肯定もせず、否定もせず
浮き沈みを繰り返しながら、水面の境界が一本引かれた視界で、ぷかぷかしている
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