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「写真を売る」と「体験を売る」

フォトグラファーや写真家、カメラマンなど呼び方は色々ありますが、大きく分けると「写真自体を売る」と「写真を通した体験を売る」という2つの分け方ができるのかなと思っています。

「写真を売る」とは

写真自体を売るというのは、雑誌やウェブといった媒体に載せることを前提にした写真の仕事のことです。
写真そのもの、あるいは別の要素と写真を合わせたときの品質を保証することが求められますね。

ここで問題になるのが、よっぽどの技術や想像力がないと、誰かが模倣することができるということ。
カメラの性能は上がってきているし、AIを使った自動化がそれをより助長するかもしれない。

これに対応するとすれば、自分自身の影響力を高めて、広報的なこともできるようにすることかなとも思います。
つまり、写真のちからを他の要素でかけ算をするというイメージでしょうか。


「体験を売る」とは

写真を通した体験を売るというのは、写真そのもののクオリティよりも、「その写真があること」「その写真を媒体にしていい思い出が呼び起こされること」なのかなと思います。

身近なところでは、両親が撮った子どもの写真がそれにあたります。もちろんプロではないのでヘタクソな写真だってあると思います。
でもそんなことはあまり関係はなくて、身近な写真だからこそ、プロが撮った世界一きれいな風景よりも感情に触れて、大切な写真になるんだと思います。

あるいは、写真をプリントして個展を開くこともそれに当たるのかもしれないですね。「この写真はあの時にあの人から買ったもの」という記憶がその写真の価値を高めてくれます。
どちらにしても必要なことは、その写真は受け取った人の手元にあるということなのかなと思います。

「綺麗に撮れることが当たり前になったときを見据えて、どんな写真を撮っていけばいいんだろう?」
それを写真だけで達成しようとしているんじゃないかと気付いたときに、ちょっと視野が狭くなっているんじゃないかと感じてしまいました。

その写真をもっと大切に、価値があると感じてもらうにはどうすればいいのか?そんなことを考えていくのも大切かもしれません。


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