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似た者同士

大学の入学式で初めて出会ってから38年
どちらがが先に声をかけたのか覚えていないけれど会話をした瞬間に"なんか合う"って思った。
たぶん話のテンポや彼女の持つ柔らかな雰囲気が心地よかったから。
同じ専攻で実習をして一緒に帰ったり、時々外国人が集まるパブへ行ったりして私たちの友達関係は徐々に築かれていった。
卒業してまもなく彼女はアメリカ留学へ、一年後にアメリカ人と結婚してそのまま移住することになった。
帰国したお祝いパーティーでの最後、嬉しさと寂しさで泣いてしまったらパートナーになる彼が「嬉しいことなのにどうして泣いているの?」と言った。
確かにそうかもと思ったけど涙は止められなかったのを覚えている。
その後クリスマスカードを送り合ったり、帰国した時に会ったりして関係性を維持し今に至る。38年の間にお互いいろんな出来事があったがその諸々を乗り越え変わらぬ笑顔がそこにある。
昨年帰国した彼女と再び会うようになり、先日イタリアンレストランで食事をしながら互いの近況を喋り合い楽しい時を過ごした。
食事のあとお店の方に写真を撮ってもらった。
家に帰って写真を見たら、並んで座っている姿勢や顔の角度、前髪の分け方や表情がなんとなく似ていることに気づいた。
アメリカにある彼女の家にホームステイした娘にその写真を見せたら「なんか2人似てる」と言われて思わず笑ってしまった。
友達同士でも長年付き合っていると似てくるのかもしれない。

Even friends who have known each other for many years may start to look similar.

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