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夢の話

(睡眠時の)夢の話は、聞く側からするとやっぱりつまらないものなのだろうか。私はよく意味がわからない夢をみるが、それを家族や友達に話してもみんなちゃんと聞いていないような気がするのだ。

私がとてもハマっていたテレビドラマでカルテットというドラマがある。 まずはその劇中の会話を読んでいただきたい。

マキ ( 松たか子)「私昨日の夜、あの、面白い夢をみたんですけど。私たち大劇場のステージで演奏することになったんですけど。いざ行ってみるとなぜか空中ブランコやることになってー。わー!とかなっちゃってすごく大変だったんですよー」 

別府(松田龍平)・すずめ(満島ひかり)「へー」

別府「あ、そういえば僕も面白い夢みました。ある日突然四人の体が入れ替わっちゃっうんです」

 マキ、すずめ「へー」

すずめ「私も昨日、ふふふ...」

家森(高橋一生)「ちょっとちょっとちょっと君たち。いったいなんの話をしているのですか」

すずめ「夢の...」

家森「夢の話じゃないでしょうね」

すずめ「夢の話です」

家森「マキさん、人の夢の話聞いてなんて答えます?」

マキ「へー」

家森「すずめちゃん」

すずめ「へー」

家森「人の夢の話聞いてもへーとしか答えられないでしょ。へーからは何も生まれませんよ。 へーを生まないで」

これを観たとき、思わず「た、確かに〜!」と思ってしまった。夢の話をするときって「へー」 しか生んでない。(というかやっぱりこのドラマの脚本うまい)

でも。変な夢をみてしまうと、やっぱり私は誰かに話さずにはいられない。それはたぶん、現実とは違いすぎて、変すぎて、言葉にして話さないと自分の中で消化しきれない部分が あるからだと思う。

それに、どんな夢をみたかなんてだいたいは忘れてしまうけれど、インパクトのある夢は誰かに話すし、話すからこそ覚えていられるものなのではないだろうか。

でも夢っていうものは同じものを人に見せたりはできないし、言葉で伝えるしかないから、 夢の話を聞く側はそれがどんな光景だったか想像するしかない。私はけっこうこの作業が好きだけれど、夢の話にあまり興味が持てない人は、やっぱり「へー」と言うことしかできないのかもしれない。

ここからは、私の夢の話をしたい。どうぞ「へー」という気持ちで読んでいただきたい。

 私は、最近特に夢をみることが少なくなってきていると感じる。起きてすぐは覚えていても、5分後には忘れていることが多い。

たまにある覚えている夢のうち、半分以上は逃げる夢・追いかけられる夢である。
最近は昔ほど頻繁にはみないし、みてもそんなに必死に逃げなくなったが、20歳くらいまでは本当によくみていた。
いつも、何に・誰に追われているのか、詳しくは全然わからないけれど、とにかく捕まっちゃダメなような気がして、何かから逃げる夢だ。実家に住んでいた頃は、実家のマンション(15階建て)の廊下や階段をひたすら逃げる夢が多かったが、街中を逃げたり学校を逃げたり、よくわからない建物の中を逃げたりした。

ちなみに私は夢を覚えているときはよく夢占いを検索してみるのだが、逃げる夢は任務・責務から逃げ出したいという気持ちの象徴であったり、時間に追われて切羽詰まった状況、何かしら自分の中で問題を抱えている状況らしい。

たしかに、高校生のときから課題には追われていたし、美大に入ってからはもっと追われていた。それ以前の逃げる夢は、そのときどきの現実の問題から逃れたいがためにみていたのかもしれない。

残り半分は、人に会う夢が多いと思う。存在すら忘れていたような中学校の同級生がでてきたり。大学と高校と中学の友達がごっちゃになってみんなで仲良くしていたり。

芸能人やアーティストが出てくる夢も何度かみている。つい昨日(この文章を書いた2年ほど前)みたのは、夜の六本木を散歩していたら松坂桃李さんに会って、そのとき持っていたバウムクーヘンをあげて、その後菅田将暉さんにも出会って同じくバウムクーヘンをあげるっていう夢。謎すぎる。

夢占いで調べてみたところ、芸能人に合う夢は、そのとき話した内容が大事らしいが、その2人と夢で何を話したのか全く覚えていなかったのでちょっと勿体ない気がする。

昔は、ファンタジーな夢をよくみていたが、最近は全然みないかもしれない。よく現実にはいない生き物が登場していた。怖い夢にでてきたオオカミのような生き物の一族とか、巨大なヒヨコが大量にいたり...きっとファンタジー映画や小説の観すぎだったのだろう。実際、観た映画や読んだ小説や漫画にとても影響された夢もよくみていた。

高校生くらいまでは本当に非現実的な夢が多かったけれど、最近はある程度リアルな夢ばかりだ。

変なアパートに住むことになったり、懐かしい人に会ったり。あと、妊娠したかも...って夢をみたこともある。そのとき、リアルな夢って疑似体験だなと思った。妊娠疑惑の夢ではけっこう焦ったしドキドキした。たぶん実際そんな状況になったときってこんな感じなんだなっていう体験。でもお腹に赤ちゃんがいるかもって考えるとちょっとうれしくもあった。リアルにこんな状況が今訪れるとかなりヤバいけれど。

また空を飛ぶ夢とか観たいなーと思う。
昔みたような、じゅうたんをくるくる巻いてまたがって空を飛ぶ夢とか(なぜかアラジンのようには飛べなかった)、ジャンプしたらふわっとすごく高く飛べるから楽しくていっぱい飛ぶ夢とか。

いろんな映画や漫画に影響されてる夢もたくさんあるし、また新しい夢をみるし、夢の話はまた書きたい。

夢の中くらい現実ではできないことをしたい。現実は現実で楽しいけれど、現実が楽しくないようなときがあったら、そういうときこそ楽しい夢がみられたらいいのになって思う。


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