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『海獣の子供』

「リトル・フォレスト」「魔女」などで知られる漫画家・五十嵐大介が、大海原を舞台に生命の秘密を描き、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞や日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した名作コミック「海獣の子供」を、アニメ映画化。自分の気持ちを言葉にするのが苦手な中学生の琉花は、長い夏休みの間、家にも学校にも居場所がなく、父親の働いている水族館へと足を運ぶ。そこで彼女は、ジュゴンに育てられたという不思議な少年・海と、その兄である空と出会う。やがて3人が出会ったことをきっかけに、地球上でさまざまな現象が起こりはじめる。「鉄コン筋クリート」のSTUDIO4℃がアニメーション制作、映画「ドラえもん」や「宇宙兄弟」などを手がけてきた渡辺歩が監督を務め、音楽を久石譲が担当。声の出演は芦田愛菜、ピクサーアニメ「リメンバー・ミー」の吹き替えを務めた石橋陽彩ら。(映画.comより)

海獣の子供』をヒューマントスト渋谷にて最初の回を鑑賞。客の入りは半分もいなかったか、同館では同じくアニメ映画『プロメア』もしてるし、そちらのほうがアニメ好きな人には届いていそうな気もする。こちらは漫画連載時にコミックで追っかけて読んでいたのだけど、内容はわりと忘れていたのでちょっと新鮮な気持ちで観れた。しかし、コミック5巻ほどの内容を二時間以内に収めるのだろうと思っていたが。
これはかつて60、70年代のヒッピーたちが夢見た精神世界とそれに連なる宇宙、生命の始まりと世界の終わりについての物語だとも言えると思った。その思想が、カリフォルニアン・イデオロギーが西海岸でネット文化を作ることになる企業に波及していったので、今の世界はヒッピーたちの見た夢の先が電脳空間になっただけのことでもあるはずなのだが。
まあ、現在におけるネットで繋がる前に人類が夢見た最後のフロンティアとしての宇宙、そして深海、生命の起源についての壮大な物語が展開されていた。途中で『エヴァ』の人類補完計画を本気でやり始めたのかと思ったけrど。絶対にこの映像はスクリーンで観たほうがいい。これは『AKIRA』みたいに世界中で影響与えまくるアニメ映画になるんじゃないかな。脚本家の野木亜紀子さんもツイートしていたけど、IMAX4Dとかで観たい! ある種の映像ドラッグ感もあるし、バカデカイスクリーンだったら完全にトリップできると思う。

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