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しあわせの更新

2018年が終わる…だと…!毎年驚いたような顔をするけれど、それももはや風物詩のようになっている気がする。

誰もが「今年はどんな年だったかな」「来年はどんな年になるだろう」と、過去と未来を行ったり来たりするこの時期。

思えば私は年末に限らず、過去や未来を覗きたがってばかりいるタイプだ。「今までこれをやってきたから」と、積み上げた過去の中に自分を探そうとしていたし、「将来こうなるためには何が必要か」と、常に未来を見ていた。転職も結婚も、むしろ「理想の未来」のために生きてきた。

それはそれでもいいのだけれど、2018年はちょっと事情が変わった。妊娠・出産が、がむしゃらに走り回っていた私の人生に急ブレーキをかけたのだ。

2018年はとにかく「今」に必死だった

赤子を生み育てることは、想像していたよりも楽しかった。私の場合は、家族や友人や仕事関係の方々に、本っ当に恵まれたのでそんな悠長なことが言えるのかもしれない。体力的には辛かったり、頭は忙しかったりするのだけれど、心はとても穏やかだった。

今年はとにかく「今」に集中していたので過去を振り返る余裕もあまりなく、保育園に入れるかもわからない状態で未来を思い描くのも難しい。今できるのは、とにかく娘を愛しまくることしかないので、思いっきり愛している。今年は私も立派な親バカに成長した。

もちろん焦ることもあった。「キャリアはどうなってしまうんだろう」「旅行がしたいのに」「出産していなかったら今頃は…」と考えなかったこともない。子どもを持てるという決して当たり前じゃない幸せを手に入れたくせに、そんなふうに考えてしまう罪悪感もありながら、実際に将来が不安になって泣いた日もある。

でも焦っても考えても悩んでもしょうがないのだ。だって小さな赤子は目の前にいる。全身で私を必要としている娘の前では、それ以外のことは後回しでいいと思えた。

人生すべてにおいてそうなはずなんだけど、娘と過ごす今の時間に対しては「今しかないんだ」と、特別つよく肝に銘じていた気がする。いろいろな人に「今だけだよ~」とか「すぐに大きくなっちゃう」と言われてきたからだろう。そして実際に毎日むくむくと大きくなる娘を見ているからだろう。

全部の「はじめて」を、全部の「戻らない瞬間」を噛み締めていようと決めていたのだ。全部の未来を後回しにして、今、目の前のことだけを考える。それはすごく贅沢で、私にとってすごく新鮮な思考回路の使い方だった。

2018年に始めたこと

「はじめて」と言えば、健康に気を使ってジムに行き始めた(無料券をもらった)。ストレッチを始めた(先月から)。10年日記をつけ始めた(今10日分溜まってる)。ジム・ストレッチ・日記なんて、「三大続かないこと」という感じだけれど、今のところは全部続いている。

そしてこのnote.も書き始めた。いろいろな感情を書き留めておきたくて、そして少しでも筆が鈍らないように。ライターになっていなかったら、きっと書き始めてもいなかったと思うと、すごく不思議だ。

初投稿は5月。産休に入ってすぐの春だった。

うまく書けないなりに、なんとかどうにか、続いてきたほうだと思う。来年からさらに子育ても忙しくなるだろうし、仕事も徐々に復帰していくつもりだけれど、note.は続けていけたらいいなあ。

来年は、もう少し肩の力を抜いて、さらさら~と書きたい。マガジンも作ってみたい。もっと感情を言語化できるようになりたい。

2018年のベストショット

note.の企画で「今年のベストショット」というのがある。今年の写真か…とフォルダを開いたら案の定、いくらスクロールしても娘ばかりである。(まったく整理が追い付いていない)

「はじめて」だらけの写真や動画。はじめての寝返り、はじめての離乳食、はじめての笑顔。どれを見ても愛おしいのだけれど、やっぱり今年のベストショットは、「はじめての涙」かなと思う。

出産してから知ったのだけれど、赤子は最初、涙が出ないらしい。びっくりするくらいの大声を必死にあげているのに、涙がこぼれてこないのだ。なんと。

生まれて2ヶ月が経とうとしていた夏の暑い日。夫の腕の中で声をあげた娘をのぞいたら泣いていた。

あっ、なみだ…!

私は、娘のはじめての涙を逃すまいと、転がるようにシャッターを切ったのだ。そのときは一粒、ちびっと出ただけだった。まるで嘘泣きみたいだ。

これから娘は、たくさん涙するだろう。

何か気に食わなくて泣く。腹が立って泣く。思いが伝わらない寂しさで泣く。心揺さぶられる感動で泣く。バカにされた悔しさで泣く。そしていつか今年の私のように、誰かに出会えた喜びで泣く。

ああ、どうか。この子の人生にたくさんの喜びの涙が落ちますように。たくさん心揺さぶられる出来事がありますように。辛い涙は、一緒に乗り越えていかれますように。

そう思いながら写真を撮った。

2019年も「幸せ」を更新していく

私はネガティブな人間なので、いいことがあると「何か悪いことが起きるんじゃ…」と怯えるし、大吉が出ると「下がる一方なのか…」と思う。今年は、赤子が生まれて、夫が育休を取って、なんだか最高に幸せな年だったので、これが私の幸せ絶頂だったらどうしようと思っている。

幸せは更新できるのだろうか。それとも「今まで」や「これから」と比べていくようなものじゃないのかもしれない。私はまた、過去や未来にとらわれているのだろうか。

私の願いは、来年もnote.を書き続けることができて、ジム通いもちゃんと続けて、来年末も「今年も幸せだったな~~~~」と書いていることだ。

実は今日から家族で2週間ほど海外へ行く。夫婦で育休を取らせていただいているので、ここぞとばかりに長期でインターネットの繋がりにくい場所に行く。つまり、年明けから爆発的に幸福度を上げていく作戦。スタートダッシュだ。

というわけで、今年も1年、おつかれさまでした。私の1年が、こんなにも幸せになったのは間違いなく周りのみなさんのおかげです。また来年も、一緒に幸せを更新しましょう。今年よりも、もっともっと楽しい年になりますように。

良いお年を!

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