見出し画像

【ALE】地球と宇宙の未来を照らす人工流れ星~気候変動メカニズムの解明から宇宙文化圏まで~【後編】

画像6

画像2

画像5

画像6


宇宙スタートアップ企業「ALE」は壮大なミッションに掲げ、人工流れ星を足がかりに異常気象のメカニズム解明や対策への貢献など、幅広い分野での事業展開を模索しています。

後編では代表の岡島さんが思い描く、人工流れ星を実現させたその先の未来に迫ります。

■エンタメだけじゃない人工流れ星の可能性

井上 ALEが掲げている「科学を社会につなぎ 宇宙を文化圏にする」というミッションには、流れ星というキーワードは入っていないんですね。

岡島 そうなんです。ALEは、
「科学の発展から得られた知見を地球にフィードバックすることで、私たちが生きていく場所を心地よいものにしていきたい!」
「活動範囲を宇宙へ広げながらも、生物の多様性を維持しながら生きていけるよう持続的な発展に貢献したい!」

という世界観を持った企業です。
人工流れ星をきっかけに宇宙に興味を持つ人が増えれば、科学と社会がつながっていくと思いますし、最近では暮らしに身近な気象に関する取り組みも進めています。

井上 気象というと、人工流れ星のエンタメ的側面とはガラリと違った印象を受けますが……

岡島 人工流れ星を観測して大気データを取得するという取り組みです。
流れ星が光る地上60~80キロほどの大気データはこれまでほとんど取得されていませんでしたが、気候変動のメカニズム解明や気象予測の精度向上に役立つのではないかと考え、研究を進めています。
甚大な被害が出ると予想されていた台風も、実際は大したものではなかったというケースがあるように、天気予報や気象データの分析はまだまだ精度が上げられることがわかっています。
年々増えてきている豪雨や災害への対策にも貢献していくことが、今後の目標です。

画像6

井上 岡島さんが人工流れ星の開発を始めたのも、イノベーションに不可欠な基礎科学が軽視されている状況に疑問を感じたことがきっかけだと仰っていました。
岡島さんの価値観や意思は人工流れ星のエンタメ的側面に留まらず、科学を社会につないで人類の発展に貢献するという使命にも現れているのですね!

■宇宙の暮らしを彩るチャレンジを続けたい

井上 最後に、ミッションの後半にある「宇宙を文化圏にする」というのは具体的にどういう未来をイメージしているのでしょうか?

岡島 現在、国際宇宙ステーションには必要最低限のものしか持っていくことができないので、宇宙飛行士はミニマリストになるしかないんです。
エンタメは緊急性がないので後回しにされてしまいがちですが、それが全くなければ人間の心は荒んでしまいます……。
なので、例えば人類が火星などどこかの惑星に行くときには、人工流れ星やその他の手段で宇宙生活に彩りを与えられるようなチャレンジを続けていきたいです。
今はまだお話できませんが、社内では常にいろいろなプロジェクトが進められているんですよ!

画像6

井上 どんなワクワクするプロジェクトが進められているのか、リリースされるのを楽しみにしています!
ところで人類が火星に移住するというのは、なんだかとても先の話のように思えてしまいます……。
それでもALEの方々がこんなにも楽しみながら、さまざまなプロジェクトに取り組めるモチベーションは何なのでしょうか?

岡島 私が研究していた天文学の尺度では、100年はとても短い期間なので、あまり遠い未来だとは感じていません。
それから世界初の人工流れ星を実現させたいと言って集まってきたメンバーは、腕時計や家までも自分で作ってしまうほど、ものづくりが好きで好奇心旺盛なんです。
「月でビールが飲みたい」と言い出せば、宇宙で酵母がどのような働き方をするのか研究して解明しようとするような人たちです(笑)。
様々なチャレンジを重ねながら、人工流れ星に続く“科学の芽”を育てていきたいと思います。

井上 素晴らしいメンバーの方々が私たちの未来を照らしてくれるのを、これからも応援しています。岡島さん、ありがとうございました!

■取材後記
後編では、ALEのミッション「科学を社会につなぎ 宇宙を文化圏にする」についてお話をお聞きしました。岡島さんやALEのメンバーは、人工流れ星をエンタメとしてだけでなく、私たちの暮らしを豊かにする手段としても活用することを目指しています。また、宇宙生活を豊かにする様々なプロジェクトは個人的にすごく気になりました。ALEの取り組みが私たちの暮らしをどのように変えていくのか、とても楽しみです!

漫画=鴨 修平(Twitter
取材・文=井上榛香(Twitter
編集=中嶋駿(Facebook

👇編集部SNSも随時更新中!
編集部Twitter:@if_comic
編集部Facebook:ifmanga
編集部Instagram:ifmanga