自分の好きだった作品を振り返る(その9)~妊娠・出産、そして育児漫画へ
続きです。
今回はちょっと時間を戻して、私の結婚・妊娠・出産について。
10年付き合った恋人と結婚
「好きな人を見つけよう!」と大学デビューした私でしたが、あっさりと好きな人が出来ました。1学年上の先輩でした。ちなみに、好きになった男性は40年生きていてこの人だけです。
大学1年の夏から付き合い始め、大学卒業後も仲良く過ごしていました。交際を始めて10年が経った頃、彼氏の母親(現在の義理の母)が「そろそろ将来について考えてはどうか」と言うようになりました。義母は抑えきれない気持ちを抱えていたようで、私を見にユニクロの店舗にも来てたらしいです…。
義理の母の勧めに従い、顔合わせ(挨拶)をして、一緒に家族旅行もして。夫の実家近くで結納を済ませ、結婚式を挙げました。ユニクロを辞めた翌年の2008年のことです。
第一子を出産後、漫画が読めなくなる
2011年に妊娠がわかり、2012年に長女を出産しました。日々の睡眠不足が原因なのか、理由はいまいち分かりませんが、創作漫画が全く面白く感じられなくなりました。目にしても読めないというか、漫画が持つ意味のようなものが心に浸透してこないのです…。
小説も同様で、2013年に発売された『十二国記』新刊『丕緒の鳥』を読んでみたけど、全く頭に入らなくて愕然とした覚えがあります。短編集だから1篇づつ読んでいったんですけど、うつ病の時と近くて、文字を目で追うだけで、意味が入って来ないのです。
その後、Twitterを通じて知り合った友人たちも「産後は自分と地続きのコミックエッセイばかり読むようになった」と話していたので、産後はそういうものなのかも知れません。
妊娠・出産・育児漫画を図書館で
妊娠期間中、体重の増加防止もあって市立図書館まで5キロを毎日、ウォーキングして通っていました。図書館の育児書コーナーには色々な妊娠・出産・育児を描いた漫画(コミックエッセイ)がありました。
古い作品ばかりでしたが、こういうジャンルがあるんだな~と思いつつ、いくつか読み、「なるほど、以前読んだ『私たちは繁殖している』や『ママはテンパリスト』といった作品は育児漫画というジャンルなのだな…」と思うようになりました。
コミックエッセイが好きだった私
その9まで来たのに、コミックエッセイについては全く書いてないのですが…。私は「コミックエッセイ」という言葉が生まれる前から、作者自身の体験を描いた漫画を読むのが好きで、それなりに読んでいました。
はじめて読んだのは「アニパロコミックス」に掲載されていた浪花愛さんの『来訪者シリーズ』だと思いますが、高河ゆんさんの単行本巻末の「レシピ」やCLAMPさんの「CLAMP」新聞、TONOさんの『しましまえぶりでぃ』など、同人作家さんがよく描く漫画として目にする機会が多かった気がします。
大学生の頃には須藤真澄さんの『ゆず』『おさんぽ大王』や、桜玉吉さんの『漫玉日記』を読むようになり、『ダーリンは外国人』『ツレはうつになりまして。』等の人気コミックエッセイも、書店で見かけて比較的早い時期に読みました。
使えないネット情報
育児漫画というジャンルは面白そうだし、私はそもそもコミックエッセイが好き。でも、図書館には古い作品しかないから、新作をチェックしたいな~と、ネットで検索してみました。
2012年頃のインターネットで「育児漫画」と検索すると、Yahoo!知恵袋やおしえてgoo!が表示されていました。「面白い育児漫画を教えてください」といった質問に対する回答は、『私たちは繁殖している』『ママはぽよぽよザウルスがお好き』『ママはテンパリスト』『赤ちゃんのドレイ。』『うちの3姉妹』『育児なし日記』『榎本俊二のカリスマ育児』のいずれかでした。
これらの作品はたしかに面白いのですが、私は最新作というか、自分が生んだ娘と同じ年齢・月齢の子の様子を知りたかったので、これじゃない感がありました。
また、Q&Aサイトでお勧めされる育児漫画は、創作漫画である『だいすき!!』や『赤ちゃんと僕』が混ざるのも定番でした。
「新作の情報が欲しい」「生まれた時期が知りたい」「私が読みたいのは実録であって創作とは分けて欲しい」などと、思いながらネットサーフィンをしていました。
書店で探して新作を読む
上述したようにネット情報が役に立たないので、書店で探しました。
2012年当時だと、伊藤理沙さんの『おかあさんの扉』や吉田戦車さんの『まんが親』1巻が発売し、多めに並んでいました。「おお、有名な漫画家が描いてる!」と感心しつつ、買いました。
ひうらさとるさんの『ヒゲのニンプ(43)』やたかはしみきさんの『ニンプ道』など、妊娠・出産を描いた漫画も、買ったのは出産後です。
色々な場所に置かれている育児漫画
妊娠・出産・育児漫画の置いてある場所は書店によってバラバラで、非常に買いにくいです。1番多いのは「育児書」の棚。次が「コミックエッセイ」の棚。更には4コマ漫画の棚、Twitter発・Instagram発といったネット発の特集棚、出版社のレーベルの棚、作者名で並んでいる棚、単純に新刊の棚…。
しかも、初版の数が少なめで、店頭に並ぶ数も少ない。ある時、悩んだ末「これにしよう」と決めて購入した後、別の棚で知らない作品を見つけたりすることもありました。
当時は「なんて買いにくいんだ…!」と思いながら、探していました。(5年も経った現在はもう慣れてしまった。)
総じて言うと、妊娠・出産・育児漫画に対して「もうちょいどうにかならないか」と思ってました。
保育園にはうかったけれど、育休が明けず
娘を生んで約10カ月が経過し、保育所の1歳児クラスもうかったので、職場復帰のスケジュールを相談をする為、アポをとって会社に行きました。
そこで社長から、業績が酷くて職場復帰できるような状態ではないと言われます。私が育休取得中に社長は心筋梗塞に陥り、救急車で運ばれたりもしていて、無理が効かない状況になったようで…。
この対応にはかなり腹が立ちました。リストラされるのは仕方ないので別に良いんですが、会社の方から言うべきだと思うんですよ。電話でもいいから。
結論で言えば職場復帰が叶わず、正社員として就職活動をするか迷った挙句、専業主婦として生きることにしました。
悔しい想いを、WEBにぶつける
リストラに遭ったのは仕方ないけど、やり場のない怒りがメラメラと燃えていまして。この!!怒りを!!どこにぶつけるか!!!みたいな気持ちでいっぱいでした。
「育児の隙間時間を使って、アフィリエイトで稼ぐことは出来ないか」と思いついて。今は漫画が増えているし、作者名ではなく、雑誌名や出版社名ではなく、ジャンルやテーマで漫画を探せるサイトを作ったら儲かるんじゃね?と思い、wordpressを使って「件名漫画目録」というブログを作りました。
まずは、ネット上で情報が拾いにくく、書店でも買いにくい「育児漫画」についてまとめよう!と決めました。自分が持っている育児漫画の感想を記事にしつつ、育児漫画の単行本一覧を作り始めました。
件名漫画目録から、育児漫画目録へ
「件名漫画目録」と名付けたものの、育児漫画の単行本一覧を作るだけでも終わりが見えない作業でした。なので開設して3日目くらいには「…全部とか無理…。とりあえず、育児漫画だけにしよう…」と、ブログタイトルを「育児漫画目録」に変えました。
単行本一覧を作る中で、面白いブログやWEB連載を見つけたので、「WEBで読める育児漫画一覧」等を作るようになっていき、だんだんと「スマホで読める妊娠・出産・育児漫画を紹介するブログ」となっていきました。
コミックエッセイしか読めなかった産後の私
「育児漫画目録」は私のくやしさだったり、色々な感情を詰め込んでる部分があるんですが、そんな感情の一つに「育児漫画しか読めなかったから作った」という気持ちがあります。
ここ1年くらいで創作漫画も楽しく読めるようになったんですが、それまでは育児漫画を中心とした、実体験に基づくコミックエッセイしか読めなかったんですよ。長い間、頭が働かなかった。
ゲームも出来なかったし、小説なども読めなかった。だから「育児漫画目録」が作れたとも言えます。
「件名漫画目録」のこと
「件名漫画目録を作る」という野望はいまだに健在で、完成度が高い「育児漫画目録」、中途半端に終わってる「料理漫画目録」、出来れば年表を作って並べたい「歴史漫画目録」、好きな人多いだろうな「スポーツ漫画目録」、一番売れそうな気がする「動物漫画目録」あたりは作りたいと思っています。老後の楽しみかな…。
ちなみに、「育児漫画目録」は楽しいけれど儲かりません。なぜなら多くが1巻で終わるから…。
「料理漫画目録」だと、週末に全20巻大人買い、みたいなことが起きるんですよね。タイトルで全巻買う方もいるけれど、例えば茶道を描いた漫画を2,3種類大人買いとかもありました。
テーマやジャンルで好みの作品を探して漫画を読みたい人は増えてると思うのでここはひとつ、誰かやらないかな~。
自分が好きだった育児漫画についてツラツラ書こうと思ったんですが、長くなるんでまた次回。
長い文章をお読みくださりありがとうございました。
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