見出し画像

DL同人1作目を販売してみて

こんにちはふみです。

現在はDL同人を描いてます。(DL同人とは、分かりやすく言えば電子書籍の成人向け同人誌漫画です。)

DL同人1作目は無事描き終わり現在販売中、販売開始から丸3日で約100本売れました。というわけで1作目完成後のメモやら課題やらを書いておこうという記事です。

自分用のメモ書きみたいなものなのであまり内容に期待しないでください。

これからDL同人を描こうという人には参考になるかもしれません。

ちなみにトップ絵は本記事内容とは関係無いです。


●DL同人制作手順

制作手順は自分の場合だと下記の通りです。

①ジャンル選定(市場調査含む)
3日

②プロット
1日

③ストーリー制作
2日

④キャラクターデザイン
1日

⑤ネーム
3日
ここが作品の構造を左右する。

⑥背景資料準備
1日

⑦下書き
10日
ここが作品のクオリティを大きく左右する。

⑧ペン入れ
10日

⑨着色、陰影
5日
ここが作品のエロさを大きく左右する。(肌の艶や液体表現など。)

⑩フキダシ、写植
1日

⑪描き文字
1日
商業クオリティに近づけるにはもっと期間が必要かも。

⑫股間関係の修正(モザイクや黒棒)
1日
黒棒の場合7割は隠さないとダメらしい。

⑬必要であれば別途表紙作成
1日
DL同人だと必要無さそう。

⑭パッケージ制作、サンプル画像制作、サムネイル制作、説明文制作
1日
ここで初見さんからの売り上げがほぼ決まるっぽい。

⑭販売サイトに登録申請
DLSITEは即日販売開始。(股間修正が緩い傾向あるらしい)
FANZAは翌日になった。


制作着手から販売まで、30ページぐらいの分量で余裕をもってやると大体40日ぐらい掛かります。

ちなみに1作目は1月13日から着手して、どうしても2月15日までに終わらしたい用があったので2月13日に完成し、ピッタリ30日でした。

ただ1日1ページペースだとやっぱり雑になるし滅茶苦茶無理したので、今後は40日ぐらいでと考えてます。

以下、制作中や販売後に得た知識などを書いていきます。

●値段設定:安けりゃ買ってくれるもんでもない

自分と同じ時期に販売開始した他作品の売れ行きを観察してましたが、画力に自信が無いからか100円とか300円で設定している人がチラホラいるものの、安いからといって売れてるわけでは無かったです。

これはDL同人があくまで「抜くための道具」であるので、消費者が抜けると感じたものはほぼ値段関係なしに売れるし、抜けないと感じる物はどんだけ安くても売れないのかなと。

というわけで値段については極端にページ数が少ない場合を除き、ボリュームゾーンの700円(税込み770円)に設定するのが無難と感じました。

尚、多少絵が下手でもかなりマニア向けのジャンルは売れてます。数千とか数万部はまず難しいでしょうが、数百は売れてるものをチラホラ見ました。

●パッケージ、サンプル、説明文に全力を注ぐのが高コスパ・・・かも

DL同人は基本的に立ち読みができないので、あくまでパッケージやサンプルの雰囲気でギャンブル的に買うしかないです。レビューを参考に買う人もいるかもしれませんが、そもそも自分のような底辺層の作品にはなかなかレビューが付きませんので割とどうでも良い感じです。まあどうせレビューを書かれても絵が下手で抜けないとか書かれそうなのでむしろ書いて欲しくないとすら思ってます。

というわけで内容はどうあれ、パッケージ、サンプル、説明文に全力を尽くすと売れる気がします。自分はそうしました。パッケージデザインはランキング上位の漫画のパッケージの構成を参考にして、パッケージに出す女の子はあの手この手で自分の画力以上のものをなんとか用意しました。あと最低限、ヒロインの顔・胸(裸)はマストで入れた方が良いと思います。煽り構図で下半身まで入れている作品も多いようです。

サンプルは漫画本編から持ってくるのですが、なるべく良い感じに描けたコマを持ってきて、それでも多少デッサンが崩れてるようなとこは大きな宣伝文句のテキストで隠すとか、姑息なことをしました。

やってることは夜の店のパネルマジックと変わりませんが、生存戦略なので仕方ないかなと。

●初日の売り上げで月収が想像できる

先人の動画で得た知識ですが、DL同人は初日の売り上げでほとんどその後の売れ行きが分かるらしいです。

以下動画からの引用です。
・初日売り上げ30本級の作品を毎月1タイトル販売しても月収10万円には届かない

・毎月1作品のリリースで月収10万円を狙うには初日売り上げ50-60本のクオリティが必要

・毎月1作品のリリースで月収20万円を狙うには初日売り上げ100本のクオリティが必要

・毎月1作品のリリースで月収40万円を狙うには初日売り上げ200本のクオリティが必要

・上記はバックナンバーが揃ってからの話。毎月出して半年から1年は必要。

僕の処女作の初日売り上げはFANZA、DL SITE合計であれば50本なので、このまま続けてれば月収は10万円超えてくるのかなという感じです。
あとは画力が上がっていけば売り上げも上がるとは思いますが、ここ1年半絵を描き続けて思ったのが、絵は急に上手くならないということです。つきましては数カ月はそんなに変わらない画力で描くことになるかなと考えてます。

1作品作るのに僕の場合は大体300時間掛かるので、1年毎月1本出すと3600時間になり、まあこのぐらいの時間しっかりPDCAしながら描けばそれなりにはなるのかなと思います。恐らくですが心折れずに継続できれば、年末には初日売り上げ100本クオリティ(=月収20万円)は狙えるのではないかと自己分析してます。

このDL同人界隈で思ったのは、ジャンルにもよりますが、基本的には画力・表現力・漫画力がそのまま売り上げに直結している気がします。販売サイトがうまいこと宣伝してくれているので、SNSでのフォロワー数があまり関係ない。逆に言えば作品自体のクオリティが一定の水準に達してないとSNSのフォロワーが多かろうが全く勝負にならない世界でもありますね。

1作目出して思ったのが、僕の現在の実力ではワンチャン500部とか1000部売れるとかは無いな、と感じました。トレンドとか運とかのよく分からん要素で爆伸びするSNSとは違って、実力がそのまんま数字に出る正直な世界に見えます。

●僕個人の課題

一言で言えば画力です。

ストーリーはいくらでも思いつきますが、それを表現する画力がないために、舞台をなるべくコンパクトにせざるを得ない状況です。例えば家の中だけで終始完結するとか。大人数を投入したくても、表現できないとか、描くのに手間取るとかです。

ちなみに1コマに10時間掛ければ割となんでも描ける気はするのですが、30ページだと少なくとも100コマはあるので1000時間掛かってしまいます。それで数十本しか売れなかったらシンド過ぎるのでちょっとそのギャンブルはできないです。ここら辺については、短時間で高い作画クオリティを出せるようにしていくしかないと思います。今は細かく作品を出していってその都度反省と改善を重ねるべきかなと考えてます。

といった感じで課題は色々あるので箇条書きにしておきます。

・背景が描けない(+背景と人物のパースが合わない)
・小道具が描けない
・色々な角度で人物が描けない
・複数人物を配置すると位置関係がズレる
・コマ(角度)ごとに登場人物の顔が変わってしまう
・迫力がない(コマ割りが単調、画角が単調、3点透視で描けない)
・描き文字がショボイ
・艶感がリアルにならない
・かわいい顔が描けない
・線が汚い

ここら辺を全て改善できればかなりのレベルにはなるのかなと思います。1年でどうにかなるかと言われると微妙ですが、2年もやれば改善できる気はしています。

●今後の目標

画力的な目標は前項で述べました。

売上本数的に今年の目標は「1作品で100部売る」でしたが、2024年2月16日時点で処女作が95本販売できたので年間目標は早々にほぼ達成すると思われます。

なので、今年の目標を上方修正して「1作品で500本売る」「2025年以降恒久的に1作品で500本売れるクオリティ」に変更します。今のところは無理ゲーと感じてますが、年末時点でどうなってるか、楽しみと共に不安でもあります。

●SNSに投稿するぐらいなら販売サイトに投稿した方が絶対面白い

これは今回処女作を販売してめちゃくちゃ思いました。いくらXやPIXIVに絵や漫画を投稿して「いいね」を貰っても1円にもならないですが、FANZAとDL SITEに投稿したら多少ヘタクソでもチャリンチャリンとお金が入ってきます。

エロを描くことに抵抗が無いなら是非やるべきと思います。全年齢向け漫画でお金を得るのはたとえ1円であっても難しいですが、エロ漫画だと一瞬でお金が貰えます。額は実力次第ですが。

●追記 発売から9日後の売れ行き

発売が2/14、現在2/23ですが、約150本売れました。販売数が多かったのはやはり初日から3~4日までで、その後はポツポツと言う感じです。暇な時があれば販売数をチェックしてまして、分かったことが数点あります。

①売れる曜日は金曜日と土曜日
②売れる時間帯は21:00-深夜
③ジャンル検索されるのか、1日1~3本ぐらいは売れ続けている。

特に③が今後も継続するのであれば結構大事だと思います。仮に作品を10個用意できれば毎日トータルで10本ぐらいは何もしなくても売れ続け、金額でいうと毎日4,000円がゲットできると。月で120,000円。

さらに某ビッグデータによると新作を出すと過去作も結構売れる傾向があるようで、過去作が5~10本揃っている状態だと「新作5:過去作5」程度の収入構成になるという噂を聞いております。

てことは仮に僕の処女作クオリティでも、これを10個用意し、あとは新作を出し続ければ2024年末には月収20万円~30万円で安定しそうな気がします。そこに画力の向上も加味するとさらに上も狙えるようになってくると思います。流石に10本も改善を入れながら描いたら画力は上がらないことはないでしょうから、期待も込めると来年中も毎月新作を出し続ければ月収50万円以上とかになるのかもな、と考えてます。

そして2年も毎月1本ペースで描き続けたら商業クオリティぐらいに行くかもしれないので、そうしたら1本出すごとに初回売り上げで数千本はいくとして、2026年の月収は100万円程度いくこともある、というか超えていくかもしれないです。初回売り上げ数千本いくような漫画が安定して描けるのならたまに数万本もいくでしょうから、青天井ですね。

という皮算用をしながら2作目を描いてます。ただ上記のことってほぼ毎月PDCA回しながら新作を出し続けた場合の話であって、現実は結構難しいと思います。今のところは出せる気がするのですが将来のメンタルがどうなってるか分かりません。

新作出すたびに数十万~数百万円確保+ストック収入も有りとなると、毎月新作を出すモチベーションが保てなくなってくる気がします。半年に1本でいいやとかになりそう。それはそれで夢がありますが。(逆にアンチコメントに精神をやられて寝込むとかもありそうですが。)

まあこんな感じで夢を描いてますが、これ実は夢というか「毎月新作描けたらそりゃそうなるだろうな」と、以前とは違ってかなり解像度の高い将来に感じてます。来年中には最低でも月収20~30万円、上振れしたら数百万円になるだろうと、それなりの確信を持って動いてます。

とはいえ2作目が大爆死したらまた変わると思いますが、今のところの心境はこんな感じではあります。まあ大爆死させないように2作目もそれなりのやる気をもって描いてはおります。


現場からは以上です。

投げ銭はこちら。