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「スッキリ読みやすく見せる画面構成」の話

学生の描いたストーリーマンガを見ていると、コマの中に描かれた絵のビジュアル構成がかなりずさんな事に気付きます。
どんなに絵が上手くてもコマの中のビジュアル構成能力が欠けていると、せっかくの上手い絵が効果的に伝わってこないのです。

基本的にコマの中に描かれる要素は、「絵」「フキダシ(セリフ)」「描き文字」の3つ。
「絵」はアングルやショット、どこまでの範囲を描くか。
「フキダシ」「描き文字」は配置場所がポイントになります。

なぜそのアングルで描くのか?
なぜそこがクローズアップなのか?
なぜフキダシ・描き文字を見やすい場所に配置しないのか?
なぜフキダシ・描き文字で重要な絵のポイントを隠しているのか?

なぜコマの中の要素を一方向に偏らせてバランスが崩すのか?

私は長い間グラフィックデザイナーとして仕事をしてきたせいか、画面構成に関して余計気になります。

これは「絵の上手さ」ではなく「マンガ表現」ともやや異なります。
何が描かれているかは伝わっても心地よく見えないというは、「レイアウトセンス」とでもいったビジュアル表現の未熟さからくるのだと思いますが、これって案外重要な要素なのではないかと最近気づきました。

残念ながら、今のところ教え方が全く分からないのです。
そもそも教えられるものなのだろうか?という気さえするのです。

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