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【続き】僕たちの純情がもっとリーズナブルに。多摩動物公園。

前回の記事で、群生相のことを「ウンチ」としか説明してなかったけど正確には、密集して生活するとフンから出るフェロモンの濃度が濃くなることで身体の色が茶色く変化するとのことだった。
集団で畑を食い荒らすことによって枯れた植物の色への保護色かのようにも思えるが、あくまで「結果的に」保護色になってるだけであって原因はやはり「ウンチ」だとお姉さんは強調していた。
こういう知識、意外と忘れない。

次に「蝶の楽園」的な温室に入った。
中は、季節が一気に春になったかのような暖かさだった。

白、黒、オレンジ、青…いろんな色の蝶が空中をひらひらと飛び回っている。
自然に見かける蝶より若干警戒心が薄く(外にいる飼い猫みたいな感じ)、手を伸ばせば背中撫でれる程度に人懐こい。写真も撮り放題である。

↑この蝶は一番人懐こかった。
それには理由があるらしく、人の汗が好きなんだとちょうちょはかせのおっさんが言ってた。
ちょうど、この温室の中でジャンパーを着ているもんだからジワジワと汗をかいてきた男2人。この蝶が割とあからさまに近づいて来るからちょっと恥ずかしかった。

天国の一端にはこんな場所もあるんだろうな。っていう感じの温室でした。

昆虫館でだいぶ長居をしたので閉園時間も迫っていた。かねてから両親がオススメしていたオオカミのいる「アジアの動物」エリアに急ぐ。

いた。ちゃんと群れてた。全部で10頭いるのを半分ずつくらいで屋内のケージと屋外のフィールドに分けられてた。ケージに入ってた子は遠吠えしてて、またメタルギアソリッドの話だけどスナイパーウルフとの戦いで勝って「肺をやられた。もう助からない」と言うウルフを介抱する心優しいオタコンと、周りで遠吠えするオオカミたちのことを思い出した。

アジアエリアはこんな感じで、(見えにくいけど)オオカミのコーナーの奥に馬のコーナーがある。確か蒙古馬みたいなやつだったと思うけど、その説明を見ると「天敵はオオカミ」と明記されてて俺たちはこの展示の配置に何か意図を感じた。
野生を忘れるな、ということだろうか。

このへんからやたら寒くなってきた。だいぶ陽が落ちてきてる。
そこに「ほっとすぽっと(?)」だったかのノボリと共に人が集まってるケージがあった。暖房が効いたスポットなのだろうか。それとも何か温かい飲み物でも売ってるのだろうか。大きい動物園なだけあって来園者のことちゃんと考えてるなぁ。なんだろうなんだろう。うれしいなあうれしいなあ。と俺と石川は無意識に早足になる。

こいつがいただけだった。


寒いのは変わらない。ここに差し掛かる前の展示で、なんか微妙に見覚えがあって、だけど名前は初めてみた中途半端なポジションの動物がいて、恐らくこの動物園で一番不人気そうだし俺たち以外に客来てないし離れるのもなんか切ないとか思いつつ「俺たちなしでもこいつはやっていけるだろ」って自分たちに言い聞かせて歩いてきたのがあんまり報われなかった。もちろんレッサーパンダは何も悪くないけど。

結局そのあと自販機で温かい飲み物買って、道を普通に歩いてるクジャクを石川が柵の端っこに追い込んだらこうなって↓

あとは鳥を見つつ

閉園時間になったので俺たちは多摩動物公園を後にした。

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そのあと、二子玉川に寄って石川の彼女(田中)の誕生日プレゼントの買い物に付き合った。
「二子玉川行こうか」って俺が言ったら「二子玉川(にこたま)メトロノーム!」とすかさず石川が言ってきたので一瞬何のことか分からなかったけど、どうやら俺がTwitterで呟いたgroup inouのHeartのMVを観て感銘を受けたらしくなんか盛り上がった。今まで石川と音楽の趣味合うのって言ったらシステムオブアダウンくらいだったから…。

二子玉川ライズとか高島屋を見て回ったけどなかなか良いのが見つからずそろそろ閉店だってとこでラルフローレンのレディースのバッグを見つけて、値段を聞くと15万って言われて絶句した。
いかにも高級な雰囲気に慣れてない俺は「もう出よう」ってすごい言いたかったが、石川は一歩も退く気配がない。それどころか「見ててください、意地でもここで買ってやりますよ!」とテレパシーをノールックで飛ばしてきて、俺は震えたね。

結果、良さげな革のものをそこで買えたので一件落着だった。

俺が「こういうスマホケースあるよね」って言った時のお姉さんの苦笑いと言ったら。
DMの登録用紙に個人情報全部書いて、最後の署名のところで「やっぱいらないです。」と突っぱねる石川と言ったら。
俺からのプレゼントとしてビレバンで買ったポケットサイズの般若心経と言ったら。

もうね。


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※虫画像のおまけ※


#女子大生 #イケメン #卍 #動物 #犬


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