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大谷翔平の傍らにいた犬は猫をかぶっていた!?


メジャーリーガーの大谷翔平選手が2023年の年間MVPを獲得した時、その傍らにいたのはコーイケルホンディエ(以下、コイケル)でした。
この犬種はこの事で一気に注目を集めることになります。
メディアもこぞってこの犬種を取り上げました。

しかし、この熱狂はコイケルのブリーダーや飼い主、ペットを愛する全ての人に不安を抱かせることになります。
一気に人気を集めることは需要と供給のバランスが崩れるという事。
それゆえ、熱狂のたびに悲劇とも呼べる繁殖と販売、飼育放棄が繰り返されてきました。
コイケルも同じ道をたどるのではないかと。

かくいう私も1年ほど前からコイケルを飼い始めていましたので心配は尽きません。
最近ではコイケルの連れ去り騒ぎもあったそうです。
どんな人が見ているかわからないという不安から、散歩も今までの様な心持ちではできなくなりました。
また、悪徳な繁殖者が出てこないか、生まれてくるコイケル達がこの先も幸せに暮らせる世界であるのか。
そういったことも常日頃考えるようになりました。


日本での年間登録数は百数十頭


コイケルは一時絶滅寸前までいったところを、地道な繁殖で数を増やしてきた経緯があります。
そういった犬種ですので遺伝性疾患に気を配ったブリーディングが行われてきたのです。
日本ではブリーダーも限られること、そのブリーダー間でのブリーディングが行われてきたことから、日本のコイケルは大体何かしらの血縁関係があると言っても過言ではありません。
そのような背景から、コイケルの飼い主間での交流も盛んで、飼い犬同士の相関図が存在するほどのコミュニティが出来上がっています。
コイケルについても、どこどこの誰々ちゃんという感じでお互いが認識し合っているのです。
もし、コイケルの保護犬が発見されれば元の飼い主が同定され、コイケルコミュニティの誰かが引き取るという対応も取られるくらいです。
コイケルの飼い主たちは、コイケルを愛し、最後まで幸せであって欲しいと強く願っているのです。

なぜ、そこまでするのか?
その秘密はコイケル特有の愛らしさに起因するのではと考えています。
飼い主たちはコイケル特有の愛らしさに魅了され、無私の愛ともいえる愛情を注いでいると感じています。


コイケルは猟犬です


コイケルは鳥猟犬ですので、愛玩犬ではありません。
しかし、その気立ての良さからオランダ王室にも入った歴史がある通り、猟犬と愛玩犬の特性を合わせ持っています。
尻尾の長い飾り毛が気品も感じさせます。
普段は甘えん坊ですが、アジリティもこなすスポーツドッグです。
飼い主に忠実で愛嬌もある犬らしい犬とも言えます。

我が家も愛らしいコイケルに成長しましたが、しかし、それまでには相当な苦労もありました。
コイケルの魅力も広めたいとは思いますが、コイケルのリアルも知って欲しいと思います。


コイケルはとてもエネルギッシュです。


特にパピーの頃は手が付けられなくらいです。
要求吠えは収まらず、朝は夜明け前から激しく鳴く。
そんな状態が数カ月続きます。
コイケルの声は非常に大きいです。
このまま要求吠えが収まらなかったら近所からクレームが来て飼えなくなるのではと危惧したほどです。
寝不足にもなりましたし、若干ノイローゼにもなりました。
吠え癖がついてしまったら集合住宅では飼えないレベルだと思います。


コイケルは気まぐれです。


猟犬と愛玩犬の特性のバランスを欠くと問題行動に発展します。
溺愛し過ぎてわがままな子になった場合、無邪気な猟犬と過ごすことになります。
想像するだけでも恐ろしいことです。
たまに出る気まぐれを、飼い主たちは「コイケる」とか「コイケった」と言うことがあります。
気まぐれも微笑ましい程度に抑えるために、飼い主も締める時は締める必要があります。
ボーダーコリーとキャバリアを同時に育てているとイメージしてください。


コイケルは運動好きです。

毎日、朝晩の散歩は必須です。
我が家ではそれぞれ30分程度ですが、成長するにつれてそれだけでは足りずに破壊行動などの問題行動が出始めたため、週末はアジリティをやっています。
アジリティができない時は、野原を駆け回らせたり、登山をしたりしています。
週末の運動時間は2~4時間程度です。
とにかく、運動を怠るとストレスを溜めやすい犬種です。


最後に

コイケルは小型~中型サイズであり、見た目の愛らしさから飼いやすいと誤解されやすい犬種だと思います。
しかし、これからコイケルをお迎えしたいと考えている方は、上記のことを考慮した上でお迎えしてください。
お迎えには数年かかるかもしれません。
我が家は2年待ちました。
長い人では5年以上待った方もいます。
そういったことも含めて、「なぜコイケルを飼いたいのか?」を良く考えて頂ければと思います。
そしてお迎えすると決めたら、皆さんとコイケルが幸せに暮らせることを第一に考えて頂ければと思います。

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