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201113-終点

まだ会社員としてサラサラリーリーしていた頃、年末といえば忘年会で泥酔してましたよね。半端に停車駅の多い終電の急行に乗ろうモンなら、ほぼ帰路の記憶はない訳です。

その中でも特に深酒をした日、気づけば見たこともない駅のホームに降ろされて(反射的に降りて)いて周囲はうなだれた男だらけ。

寝過ごしたな、これは。あっ、寝過ごしたのか。終電だよな確か。帰れないなこれ。タクシー乗るしかないのか。参った参った。

改札を出てみると周囲は完全にフォーリング・帳・ダウン。うなだれた男たちが列を成しているので見てみるとタクシー乗り場。なるほどここで待つのね。

どうやら終点寝過ごしマンをかき集めて長距離相乗りさせてくれるらしい。厚意に甘えて途中車外に水溜りを作りながら翌日訪れるであろう頭痛と胃の不快感に思いを馳せる。

そういう時の曲を作りました。

セルフライナーノーツなるものを依頼され、いざ書かんとします。が、ここからは蛇足です。

①出来るだけ単純で尚且つ思いつきにくいリフを作りたいなと思い、開放弦オンリーのREADY STEADY GO方式を採用する。

②あまりにもそのまんま過ぎるので最近ハマってる半音下げチューニングにしてみる。

③全弦開放して楽してるのがバレないよう6弦を更に全音ドロップ(D♭)してみる。

という経緯を辿り、以下のチューニングで全編弾かれています。ダルーい感じ。

D♭|A♭|D♭|G♭|B♭|E♭

低音弦使ったペンタを手癖でつい入れちゃうので、いっそブリンブリンのベースに思いっきりグリッサンドしてもらってリードの役割を担わせちゃう。あ、ベース目立ってる!と誰でもわかるくらい目立たせちゃう。

最初のユニゾン後は基本8ビートのアクセント移動だけど、今年生ドラム叩く機会が増えたのでいつもより細かいニュアンス増えてる気がする。
ハイハットのアップダウンとかショルダーとチップでちゃんと分けてるの偉い。タムでもいいのにわざわざツーバスでドコドコターン!ってするのがラウドっぽくて好き。

左右のギターでPUをセンター/フロントと分けたり、アンプモデリングをトランジスタ/真空管で分けたり、シミュレートするマイクをコンデンサ/ダイナミックで分けたり、結局同じギターなんだけど違う人が弾いてるよ感を出すために小細工したりしてます。
ライドをR側に置いてきたりするのと一緒で、バンドマンの宅録あるあるですね。

今作の裏テーマは「持ってる楽器全部つかう」だったので、久しぶりに起用したアッシュテレキャスターをメンテナンスするところから制作が始まりました。

サビのリードはショートディレイとワーミーかけてあとは手癖の開放弦つかったフレーズです。これやるといつもキー固定になっちゃうからチューニング変えたというのもある。

ところどころ入る高速ドラム祭りは完全にMano Kill Youです。ピエール眞野。

冒頭と同じリフを使い回すんだけど、裏打ちしてると滅茶苦茶に気持ちよくなります。頭振って演奏してみてください。

そしてブレイクダウン。頭振ってください。

最後に繰り返す不協和音は遮断機の音っぽく。歪ませた後ビットクラッシャーをかけてるのでアナログ・デジタル両方で潰されていることになります。

電車は嫌いです。

次回、M05.火の鳥も書きます。

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