まん太郎的J1リーグ8~9月度ベストイレブン

J1リーグはいよいよ残り1か月半。数試合を残すのみという段階まで日程を消化しました。

優勝争い、ACL出場権争い、残留争い、全てにとって重く現実感を突き付けられる8月~9月の試合は、緊張感のあるものばかりでした。

ということで、重要な試合が続く中ハイパフォーマンスを見せ続けてくれた多くの選手の中から、8月~9月のベストイレブンを選出したいと思います。

コンディションが上がっていく選手が多く、かなり頭を悩ませました。お手柔らかに読んで下さい。


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GK  権田修一(清水エスパルス)
長らく降格圏から抜け出せず苦しんでいたチームを、”日本の守護神”が最後尾から鼓舞している。7試合中3試合をクリーンシート、2試合を1失点に抑え、しっかり勝ち点を積み上げた。ワールドカップが近付く中毎試合ビッグセーブを連発し、日本代表の正GKである所以を証明。アメリカ戦で負った怪我は心配だが、この調子でワールドカップに向かって欲しい。


DF ジェジエウ(川崎フロンターレ)
彼が帰ってきてから川崎の首位猛追が始まった。まだ万全のコンディションとは言えないが、スピードとパワーに秀でた守備で不安定だった最終ラインに落ち着きをもたらしている。何より、横浜F・マリノスとの直接対決で決めた決勝点は3連覇への望みを繋ぐ値千金のゴールだった。

DF エドゥアルド(横浜F・マリノス)
前へのアグレッシブな守備を得意とする畠中・岩田とセンターバックを組みながら、経験に裏付けされたカバーリングと対人守備でマリノスのハイラインを安定させた。第26節・京都戦では2位川崎を突き放す先制点を決め、横浜FM移籍後初ゴールを飾った。

DF 中谷進之介(名古屋グランパス)
失点数リーグ2位の堅守を支える、名古屋の3バックの象徴的存在。福岡戦こそ打ち合いになったが、川崎・マルシーニョ、神戸・汰木ら難敵を抑え込み、相手アタッカーを苦しめた。正確なロングパスでチャンスも演出し、着実に勝ち点を重ねる原動力として攻守に渡って活躍。


MF 駒井善成(北海道コンサドーレ札幌)
流動的なシステムを取り入れる札幌において、得意のドリブルだけではなくビルドアップや守備のハードワークと様々なタスクを請け負うチームの心臓。多くの試合でフル出場を果たしており、この終盤戦で上位勢のC大阪・横浜FMから勝ち点を奪い混沌のJリーグを生み出している札幌の中心だ。

MF 汰木康也(ヴィッセル神戸)
現在のヴィッセル神戸に最も欠かせない選手だろう。最大の武器であるドリブルでカウンターの起点となり、ボール保持時には左サイドから積極的に仕掛けチャンスを量産。第25節札幌戦では自らの2ゴールで連敗を止めた。降格争いの憂き目に合うチームの中、開幕から1人気を吐きJリーグ屈指のサイドアタッカーに大化けした。

MF 家長昭博(川崎フロンターレ)
コロナウイルス感染者が続出した苦しいチーム状況において、8~9月で4得点3アシストと文句なしの活躍でチームを救った。第24節横浜FM戦、後半アディショナルタイムのピンポイントクロスは、今シーズンの川崎の最大のハイライトになり得るプレーだ。

MF 松尾佑介(浦和レッズ)
リーグ前半はウイングでのジョーカー的な役割を担っていたが、夏以降に1トップで起用されてからの存在感は別格。両サイドのスペースへのランニング、中央で受けてからの持ち上がり、裏への飛び出しと、元から高レベルだったスピードとドリブルの能力を、新ポジションで遺憾なく発揮している。


FW マルシーニョ(川崎フロンターレ)
丁寧にボールを前進させるクラブカラーの中、持ち前のスピードでシンプルに縦に抜けていくスタイルで敵の最終ラインの脅威になり続けた。カウンター時のみならずポゼッション時でも、脇坂泰人やチャナティップのスルーパスからチャンスを量産した。第26節福岡戦ではハットトリックを達成。

FW チアゴ・サンタナ(清水エスパルス)8~9月の7試合中4試合で得点を決め、清水エスパルス浮上の立役者に。打点の高いヘディングと、密集地帯でも放たれる正確な左足からのシュートはリーグ随一の破壊力を持つ。ブラジル人選手らしく夏場でもコンディションを落とすことなく、J1得点ランキングトップに躍り出た(12得点)。

FW ナッシム・ベンカリファ(サンフレッチェ広島)
この期間、第26節ガンバ大阪戦のハットトリックを含む4得点を挙げたスイス人ストライカー。ポストプレー、プレッシングも堅実にこなす万能型で、5月以降はすっかりFWのファーストチョイスに。フィニッシュパターンが多く、得点を挙げた試合以外も多くのシュートで相手ゴールを脅かした。



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「ブラジル人は夏場に強い」という、科学的根拠の無い定説がありますが、実際にこの夏に活躍を見せたブラジル人選手が多かった印象です。

ここでは選べませんでしたが、アダイウトン(FC東京)、ヤゴ・ピカチュウ(清水)、エウベル(横浜FM)、A・カイキ(鹿島)、パトリック(G大阪)あたりもスーパーなプレイを披露していました。

さて、最終盤戦。横浜FMが強さを見せつけ逃げ切るのか。川崎が奇跡の逆転3連覇を達成するのか。7チームで争う混乱の降格争いは、どのような結末になるのか。

白熱のJ1リーグを楽しみましょう。

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