解毒していきたい②

激務をこなしていた頃は実家で家族4人で暮らしていました。朝に家を出て、夜中に帰って来てを繰り返す日々でした。

家族ともなかなか顔を合わさず、帰るといつも母の美味しいご飯が山盛りで用意されていました。貪るように食べる時もあれば、全く手をつけない時もありました。

母は帰ってきた私の顔を見るために時々ですが起きて待っていてくれました。
「どうしてそんなにしんどい思いをしてまで働かないといけないの」と何度も言われていましたが、私にはたった一言「辞めます」と言う勇気がなかっただけでした。

上司がよく「辞めたい奴は勝手に辞めたらいい」と周りに言い降らしているのを知っていたので、止められる訳ないのもわかっていましたがどうしても言えませんでした。

全く意味のない定期の社員面談で上司のパワハラについて事実確認をされました。
暴言も苦しい、激務なのも苦しい、優しくして欲しいんじゃなくて、暴言を吐かれたり蹴られたりしたくないです。とだけ伝えました。

「女の子はさ、仕事と気持ちがごちゃごちゃになっちゃうからさぁ、頑張ろうよ。ね?」と言われました。

(やっぱり逃げられないんだ)
そう絶望したのを覚えています。

小学生からずっと体育会系の部活に所属しており、常にプレッシャーと隣り合わせの環境だったので、ストレス耐性は人よりもあったと思います。だからこそもう少し、もう少し頑張ってみようと言い聞かせてズルズル頑張ってしまったのでした。

「あとで裏、来い」とだけ言われた時はまた何かしてしまったのだろうかと身構えました。

「お前、転勤。都市部の方な」

衝撃でした。もう左遷でもなんでもいい。
一刻も早くこの環境から抜け出したかったのです。

やっと解放される、、、

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