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【医師国試】2人から始める完全オンライン自習室【Discord勉強会】

先日、118回医師国家試験の合格発表がありましたね。Twitterを見ていて自分の受験期を思い出し懐かしくなりました。

さて最近ではDiscordで勉強会を行うやり方も少しずつ浸透しているようです。
このnoteでは私が117回医師国家試験のためM6の際に使っていたDiscordサーバーについて紹介したいと思います。
いわゆる勉強会というものとは少し違うので、オンライン自習室という言い方の方が合っているでしょうか。
この自習室がなければ合格できなかったと断言できるほどモチベーション維持に非常に役に立ったので、勉強会以外でのDiscordの使い方や運用方法として参考になればと思い記録します。

まとめ
・少人数(2人〜)から始められる。
・特に決め事はなし。開始時刻も勉強内容も自由。
・家でもカフェでの勉強のように他の人の気配を感じながら適度な緊張感を持って勉強できる。
・他メンバーが勉強を始めた時の通知が来るので、その日の勉強を始めるモチベーションが出る。
・今日の勉強時間/今週の勉強時間/数ヶ月分の勉強時間が視覚化され、他のメンバーとの比較もしやすいのでやる気につながる。
・メンバー同士で勉強を教え合いやすい。


背景

  • 自分の成績はCBTをギリギリで合格する程度

  • 勉強道具は主にiPad

  • コミュ障なので毎日の自習メンバーを集められなかった

  • 大学まで往復1−2時間程度かかる

  • 引きこもりなのでそもそも家から出たくなかった

→周りの友人は着々と自習メンバーを集めていて焦っていた
→Discordで自習室みたいなことをしようと交際相手を誘った

概要

メンバー:2人 
使用サービス:Discord
自習室の主な使い方
① 勉強をするときはDiscordのボイスチャンネルにミュートで入室しipadの画面を共有する
② 誰かが勉強を開始(画面共有開始)すると、他の自習室メンバーに通知が届く
③ 勉強終了(画面共有終了)すると、他の自習室メンバーに通知が届き勉強時間が自動で記録される

主な使い方はこれだけです。
勉強を始める時間や勉強内容はそれぞれが自由に決めていました。

私はM4の9月からM6の国試直前までこの自習室で勉強を記録していました。

実際の運用

あれ?Discordにそんな機能あったっけ?と思った方もいると思います。
標準のDiscordに上記の機能はありませんが、私はDiscord botを使ってできるようにしていました。
ただ必ずしもDiscord botを使わずとも、勉強開始通知や時間記録は他のツールで代用できると思います。
また、後日実際私が使っていたDiscord botのコードについて説明したnoteを書こうかと思っています。

勉強開始

誰が何時に勉強を開始したかをbotが通知する
(botの文言は適当)
  • ボイスチャンネルで画面共有をするとbotが勉強開始時刻を通知。

  • 自習室メンバーの勉強開始通知で「自分も勉強を始めなきゃ!」というモチベーションになる。

私はそれまで勉強習慣が無かったため、その日の勉強を始めるためのエンジンをかけるのにとても時間がかかっていました。しかし自習室を始めてからは他メンバーが勉強を開始したという通知が届き、相手が勉強している画面を見るとまだ午前中だからゆっくりしよ〜という気分が吹き飛んで勉強する気になりました。

勉強中

  • 画面配信をしているので、見られるかもしれないという緊張感が適度にありサボり防止になる。

  • 短時間で勉強を辞めたくなっても、勉強終了時に合計時間の通知がメンバーに届くのがわかっているので続けるモチベーションになる。

自習中に思っていたこと
・始めてすぐに勉強辞めたくなってきたけど、10分で終わり?って思われるからせめて30分はやるか→10分の壁を乗り越えればあとは作業興奮で続く
・2時間くらいやったけど、他のメンバーもまだやってるからもう少し頑張るか…
・休憩がてら、相手の勉強している画面を見る→うわー、ここの分野忘れてるな〜あとで復習しよう

他メンバーも勉強中だと、相手の画面を見てその内容について話しかけたりできるので、分野の理解が深まりました。
突然話しかけられるのが苦手なひとは、スピーカーミュート設定をしたり決まった時間だけ会話okやボイスチャンネルだけ会話okにしたりすると良いと思います。

勉強終了

2時間9分で勉強終了したという通知。
また、この日は合計4時間20分勉強していることがわかる
  • 勉強終了(画面共有終了)すると、他の自習室メンバーに通知が届き勉強時間が自動で記録される。

メンバーとの打ち合わせやルールもないので好きな時間に終わります。
ある程度休んだらまた勉強開始して…というサイクルを繰り返します。
その日の合計時間が表示されるので、たくさん勉強すると達成感があります。
合計時間で他メンバーに大差をつけられているとそれもやる気になります。

翌日…

上から旧→新。一番下の行が今週の勉強時間を示す。
一番明るい色が並んでいると嬉しい
  • その日初めての勉強を開始すると、昨日までの3ヶ月程度の勉強時間がヒートマップ形式で表示される。1マスは1日の勉強量を示していて明るい色ほどたくさん勉強していることになる。横の行は7マスあるので、1行が1週間を表している。

視覚的にどれだけ頑張ったかを把握できるのはとても良かったです。
私は「昨日の頑張りをヒートマップで確認したい!」という気持ちから勉強を始めて綺麗なモザイク柄を見ては悦に入っていました。
一日の頑張りが翌日のモチベーションにつながるいい循環だったと思います。

+αの工夫

  • ポモドーロテクニックをボイスチャンネルで使えるbotをDiscordサーバーに追加してメンバーと同じサイクルで勉強してみる→休憩時間に話せてリフレッシュ、情報交換できる。

  • 7日以上連続で勉強するとクマちゃんが現れる(遊び心)。

一番下の行にいるクマちゃんたち。
1日でも勉強しない日があるとクマちゃんはいなくなってしまう…(寂しい)
  • 10時前に勉強を開始した時だけヒートマップが特別な色になるように設定し、朝勉のモチベーションにした。

普通は緑色だが、朝から勉強すると青色になる。
「ヒートマップを朝勉の色で見たい!」は自分の中でかなりモチベーションになった

Discordならではの機能

  • Discordのリアクション機能は通知を送らずに絵文字でメンバーに反応できるので通知を気にせずにお互いを応援できた。
    メッセージ編集を行うことで、通知を送らずに相手が勉強を終えたタイミングで質問することができる。

  • Discordのメッセージで問題を送りあったりできるのも◎。

黒い箇所をタップすると答えが見えるメッセージ
黒い箇所の長さで答えが推測できたりするので、短い解説を入れて調整することも
  • 勉強関連の資料だけを送るテキストチャンネルを作ると遡りやすい。「先週話した〇〇覚えてる?」という感じでメンバー同士で問題を出し合ったりできる。

  • ちなみにbotの名前やアイコン画像は自由に設定できます。画像のキャラはアイドルマスターシャイニーカラーズというゲームに登場する幽谷霧子というキャラクター(医学部志望の高校生アイドル)

結果

メンバー全員(2人だけ)合格!2人とも一般臨床は8割以上を得点し余裕を持って合格することができました。
自習室を使っていた期間中、実際に会って勉強会をすることはせず勉強は完全にお互いの自宅のみでした。(カフェ等の利用もなし)

終わりに

私の場合はdiscord botを使って自動化していましたが、普通にメッセージ機能を使って勉強開始を知らせる方法でもいいと思います。今日はどこまでやるぞ!と宣言してもやる気が出そうです。

メンバー2人から成立するので、自習グループに属せなくて焦っている人も友達を捕まえればすぐに始められるかと思います。決まりも特にないので他の勉強会とも両立しやすいです。実際に私ともう1人のメンバーはそれぞれ別の勉強会に入っていました。3人以上の場合でもメンバーが多いほど、誰かしらは勉強しているという状況になりやすいのでモチベーションは上がると思います。

Discordはいろいろ設定ができるので、完全にミュートで会話禁止のボイスチャンネルを作ったり、逆に休憩部屋のような感じでおしゃべりokのボイスチャンネルを作ってみてもいいかもしれません。

先ほども書きましたが、後日実際のbotのコードについて説明したnoteを書こうかと思うので興味のある方はフォローお願いします!(今はchatGPTなどのAIがあるのでそれでコードを作ってもいいかも)

正直なところ、勉強時間記録や画面共有はdiscordを使わなくても他のアプリでもできると思いますがこういう例もあったよということで参考になればと思います。

それではここまで読んでくださりありがとうございました!


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