令和にもなって「いちご100%」にドハマりした男の狂気の16000文字感想文

どうも、令和にもなって「いちご100%」にドハマリしてしまった御世広マオです。
事の始まりは2ヵ月ほど前、奇縁な友人から「いちご100%について語り合いたいから来月までに全部読んで来い」と言われたことでした。もともと興味もあったので、そこまで言うならいっちょ読んでやるかと思い、読んでみたらこれがまあ面白い。
主人公らの成長、葛藤、エッチなシーンでのドキドキと甘酸っぱさ、無駄のない話運びと魅力的なキャラクター、そして綺麗な終わり方と、これはもう完璧なラブコメなのでは?
ラブコメはさほど読むほうではなく、ジャンプ本誌でニセコイ、ToLoveる、僕勉、幽奈さんなどを読んだ程度(読んでるほうか?)ギャルゲーならラブプラスとアマガミとドキドキ文芸部(これはギャルゲか?)
その中でも断トツで良かった。アマガミと1位タイ。いやある意味ではアマガミを上回った。ラブコメの王道、教科書、最高峰。

個人的な趣味嗜好として、突飛な設定よりも現実的でリアルで生々しい設定のほうが好みなので、いちご100%はまさに最適であった。というより、いちご100%が完璧すぎるが故に後発のラブコメは突飛な設定で差別化を図らねばならなかったのではないかと思うほどだ。

とにかく素晴らしい。この素晴らしさは薦めてきた友人とも語らった(なんなら私のほうが熱く語れた)が、まだ語り足りないのでnoteに書く。
本編のネタバレを含む総合的なレビューになるのでそれが嫌な人は読まないでね。
あと全て個人の感想ですので、解釈違いとか推しの違いがあるかもしれないけど許してちょ。生々しい話もするよ。

では本題、に入る前にいちご100%のストーリーについてざらっとおさらいして前提を共有しておく。

主人公の中学三年生男子、真中淳平は学校の屋上でいちごパンツの美少女と遭遇し、強烈に心惹かれる。
一瞬の遭遇だったためその美少女の素性が分からない真中は、男友達との悪ノリや勢いもあいまって学園一の美少女、西野つかさに告白をする。
周囲の予想を裏切り西野は告白を了承、真中は西野と付き合うことになる。
しかし冒頭のいちごパンツの美少女は西野ではなく、真中と夢を語り合った地味眼鏡女子の東城綾であった。
西野と東城の間で揺れ動く真中。高校進学後もまた別の少女たちに思いを寄せられ、真中は誰を選ぶのか。

というのが大まかなストーリーである。全19巻。中学3年生から高校3年生へ、そして卒業後のエピローグが描かれる。
さて、いちご100%で誰が好きかってのがまず話題になると思うが、私が好きなのはヒロイン勢の中では西野。しかし全キャラを含めるならば断トツで主人公である真中が好きだ。

真中の何が良いか、それはスケベなところだ。
女子のパンツが覗いていればバレないようにガン見し、胸を押し当てられればその感触に歓喜し、女子の部屋に入ればセックスが脳裏をよぎり、隙さえあれば自分に都合の良い妄想を思い浮かべている。
中学3年生~高校3年生ではこれくらいの性欲があって当たり前だ。
昨今のラブコメはコンプライアンスに配慮しているからか草食系ブームだからか、男子の性欲が無さ過ぎる。ラッキースケベにドキドキすることはあれど自ら積極的にエロを求めないし、喜んだりもしない。下衆い妄想もしない。
そんなことありえねーだろ! 中3~高3の男子の脳内なんてスケベな妄想でいっぱいなのが当然だ。その意味で真中は実に等身大の主人公として感情移入できる。
ハンバーガー屋で勉強会をするときに「西野と東城のどちらの隣に座るか」なんてクソどうでもいいことで大真面目に悩んだりする中学生っぽさが最高だ。
更に真中の良い所は、スケベでありつつ、理性、道徳心、倫理観もまた人一倍強い所だ。
「西野と付き合っているのに東城に心惹かれるのは悪いことだ」「付き合ってもいない女性の裸を見てはダメだ」といった理性が根底に強く存在する。
この、欲望と理性との間で苦悩する様が実にむず痒く、好感が持てる。

そして真中はとても良いやつだ。
「真中がなんでこんなにモテるのかが分からん」という声も聞くが、本編に全部描いてあるし、なんならヒロインが全部説明している。
上述の通り、真中は強固な理性、道徳心、倫理観、そして正義感を持つ。
東城の一見地味な容姿を馬鹿にした同級生に食って掛かったり、店長からセクハラを受けるバイトの子(北大路さつき)を助けたり、西野が暴漢に襲われていると聞くやいなや助けに飛び出し、電車内で痴漢被害にあってる子も自然に助ける。もちろん漫画的なご都合描写もあるのだが、正義感や義侠心が非常に強い。
それは対象が男でも同様で、男友達(小宮山)が教師から理不尽に責めたてられたときは自分も一緒に矢面に立ち、その必要もないのに一緒に罰として校庭を走ったりもしている(西野はここで初めて真中を意識し始める)
高校も結構いい所に補欠合格するだけの学力があり、途中に追試を受ける描写もない。
情熱を傾けられる趣味(映画撮影)があり、そのために(外村のサポートの影響も大きいが)人を集めて部活を組織し、それを主導できるだけのリーダーシップ、行動力もある。
初対面の人間とも問題なく意思疎通ができ、相手に気に入られるレベルでコミュニケーションも取れる。
夜遅くに帰宅する女子を自然な形で家まで送れるだけの気遣いもできる。
少女たちの間で揺れ動くのも「優柔不断の優は優しいの優」と東城に評されるように、誰も傷つけたくないという優しさからくるものだ。
オマケに顔も悪くない(間抜け面と評されるが威圧的でないということでもある)
これだけ出来てモテない理由がない。

ラブコメの主人公は読者である少年の自己投影先であるため、嫌な人間であってはならない。
真中は正義のヒーローという意味でも、女子からモテモテという意味でも、少年たちの理想の男子だ。
だが、そんな真中であるが年相応に未熟で、間違いや失敗を犯すことも多い。
しかし真中は常にその失敗から学び、成長している。

私が最初に「この作品すげえ」と感じたのは、2巻くらいで描かれた携帯電話のくだりだ。
西野から携帯電話番号が書かれたメモを渡されて浮かれる真中は、不慮の事故からそのメモを破損させてしまう。(時代を感じるシチュエーションだ、今のご時世スマホでLINEの友達登録だろう)
「メモが読めなくなったことを西野に知られると怒られたり失望させたりするかもしれない」という恐怖や羞恥、あるいは矮小なプライドから、真中は西野にメモを失くしたと正直に言えなかった。そこで真中はひっそりと西野の携帯電話を入手し、電話番号を得ようとする。しかしそこでもアクシデントが発生し、真中は西野の携帯電話を持ち去ってしまい、返すタイミングを失ってしまう。
進退窮まった真中は、東城に一連の流れがバレたのをこれ幸いと、西野の携帯を東城が拾ったことにして返してもらうことにする。
これで一件落着。と思ったのもつかの間、真中は自分の言動の不誠実さを自覚し、自分のプライドのために東城も西野も傷つけていることに強い罪悪感を覚える。
真中は最後の最後に西野と東城の前に飛び出し、見栄も羞恥もかなぐり捨てて二人に謝罪する。

これは本当にすごいことだと思うし、この一件で私の真中に対する好感度は爆上がりした。
いや、一連の真中の言動は本人が自覚した通りクソofクソである。
メモが破損した時点で正直に西野に謝罪していれば西野は呆れつつも許してくれただろう。なのに真中はちっぽけなプライドを守るために、隙を見て女子の携帯を覗き見るという最低な行為に手を染めている。そしてそれを隠すために嘘に嘘を重ね、どうしようもなく身動きが取れなくなっている。
実に滑稽で哀れで残念だ。読んでいてイライラする。だが、中学3年生というのはそういう年頃だ。
真中は最後の最後で、誰に咎められるでもなく自分で自分の罪を自覚し、正直に謝罪した。
真中が少しだけ成長した瞬間だ。これは感動的なエピソードだ。

この一件もだが、私はいちご100%という作品は「真中淳平」という一人の未熟な少年が立派な大人へと成長する物語だと思っている。

真中は若く、未熟だ。
西野という掛け値なしの良い娘と交際しておきながら、東城への思いも捨てきれずにいるし、他の女の子から言い寄られてはデレデレしている。
自分に好意を寄せる少女たちを誰も傷つけたくない、全てが丸く収まればいいと思いながら、結局全員を傷つけている。
状況に流されることもあるし、心が揺れ動くこともある。
思い込みや誤解ですれ違ったり、落ち込んだりすることもある。
それがラブコメだ! 健全な少年の成長だ! これぞ主人公のあるべき姿だと思わないか?
読者は主人公に自己を重ねあわせ、真中と一緒に成長していくのだ。
最初から主人公が完璧だと話が終わっちまうだろ!

真中が真に成長したのは、1度は破局した西野から再度の告白を受け、それを受諾した瞬間だろう。
あの瞬間、優柔不断な真中は消えた。
真中は西野ただ一人を選び、自分に思いを寄せる東城や北大路の好意を断ち切った。誰も傷つけたくない優柔不断な男から、東城や北大路を傷つけてでも西野との関係を選んだ。
この瞬間、真中は「読者の自己投影先である主人公」「全員を助ける正義のヒーロー」ではなくなった。
となると作品は続かない。迷う主人公が迷いを断ち切った時、その作品は終わる。
最終回では真中は途中まで登場しない。彼は作品の中心から降り、他の登場人物たちと対等な立場になった。

「東城も西野も北大路も傷つけたくない、誰も選べない」と悩んでいる間はヒーローだった。
ヒーローの条件とは、全員を救おうとすることである。救えたかどうかではなく、救おうという気持ちを抱いていればヒーローなのだ。皮肉なことに、誰一人救えなくてもヒーローであることに変わりはない。誰かを救うために自分以外の誰かを犠牲にした瞬間にヒーローではなくなる。だから現実にヒーローはいない。
東條や北大路の想いを断ち切り、西野を選んだ瞬間に真中はヒーローではなくなった。
作品としていちご100%がすげえなと思うのは、最後に西野を選んだ後に、東城や北大路との関係に決着をつけるためにおよそ2巻分もの話数を重ねているところだ。
告白して付き合ってはい終わり、ではなく、全てを清算するために時間をかける。
彼は子供から大人になった。
最後の最後に東城からの愛の告白を受け、東城を傷つける苦しみを抱きながらも告白を断り、真中は西野の元へ向かい、一夜を共にする。
セックスしたかどうかは(当然ながら)ぼかされてるが、心と体が重なれば男性器と女性器が結合したかどうかなんて些細な問題なんだよ。真中はあの夜に大人になったんだ、わかるか!? あれはもうセックスです。
話逸れるけど真中と西野はそれまでの劇中4回セックスチャンスがある(西野の部屋、2度目の西野の部屋、夜に忍び込んだ中学校の保健室、二人きりの逃避行)様々な妨害や事故によりセックスには至らなかったが、最後の最後に、(漫画的に二人を遮るものがないというメタ的にも)何の障害も妨害もなく一つになれたとか感動的すぎる。

真中が西野を選んだことについても様々な意見が読者からは上がるだろうが、総合的に見て私は真中は西野と結ばれるべきだと思っている。(けど現実では北大路さつきだと思う、詳細は後述)
私が単純に西野が好きだということもあるが、一度西野から別れを告げられた後も真中の頭の中には常に西野のことがあった。
東城と一緒に夢を語らい映画を撮っていても、北大路から熱烈なアプローチや色仕掛けを受けてもなお、西野のことが忘れられないでいた。
女々しいとも取れるが、やはり西野の存在は真中にとってそれだけ大きかったのだ。
一方で西野のほうも真中に完全に心奪われている。
最初は絵にかいたようなメシマズ女だったのに、真中のためにと料理を勉強しはじめ、果てはパティシエを夢見るまでになっている。なんて甲斐甲斐しい。
そのパティシエの修行中に壁にぶつかり弱り切っていたとき、頼ったのは両親でも学校の女友達でも憧れの先輩でもなく真中だった。
男なんて他に選びたい放題なのに、それでもずっと真中を想っていた。

じゃあもう決まりだろ! 結ばれるべきは真中と西野なんだよぐおおおおおっ!

友人曰く「西野は(高校が別なのもあって)出番こそ少ないがその少ない出番できっちりホームランを打っている、完璧」
とのことだ。
漫画としてのメタ的に、出番が少ない都合上、読者の印象に残るようなインパクトのある展開にしないと西野の存在が埋もれてしまうという問題がある。故に西野関連のシーンは確実にクリティカルを繰り出している。それは確かにその通りだ。
しかし西野が完璧であったかといえばそれは違うと思う。
真中同様、西野もまた未熟な少女であり、多くの間違いを犯している。
その最たるものが、高校1年の半ばにして真中に別れを告げたことだ。
あれは明確に隙だった。交際を解消したということは他の女性が真中に言い寄る合法的な理由が生まれるし、「自分は西野と付き合ってるから他の女の子とは付き合えない」という真中の倫理的制約も意味をなさなくなる。
最も現実的な流れは、西野と別れた真中が北大路さつきと付き合うという展開だ。北大路はその時点で既に直接的で熱烈なアプローチを真中に仕掛けており、真中もそれにドギマギしていた。「西野と付き合っているからダメ」という枷が外れたなら北大路になびかない理由がない。
もっとも作品の都合上、そこで真中が西野のことをすっぱり忘れ、北大路と付き合ってしまうと作品が終わってしまうのでそうはならなかったわけだが、西野のあれはダメだ。

しかも西野が真中を振ったのは、彼を嫌いになったからではなく「彼が自分のこと以上に東城や映画撮影に夢中だ(と思い込んでいる)から」であり「私が淳平くんに振られた」と認識している。
そりゃあまあ確かに年頃の娘が男を自室に招き入れて隙だらけの恰好見せてベッドにまで誘ったのに脳裏に東城がチラついて怖気づいた真中が全部悪いのだが……いや完全に据え膳を食わねえ真中が悪いのだが、西野も西野でそれ言えよ!!! 何を開き直って「私って何かを待つの苦手みたい」だ! 素直に「寂しいからもっと私に構って!」と言え!!!
西野の弱点はそこで、全部自分で出来て頭も良いが故に勝手に自己完結してしまう。北大路のようになりふり構わず攻めることもできず、東城のように現状に満足もできない、真中のことを忘れようにも忘れられずちょくちょく顔を見せ、かといって一歩を踏み出せない。
要は「察してほしい」という典型である。
真中を自室に招いたのも、無防備にパンツを見せつけたのも(真中はラッキースケベだと思ってるが絶対わざとやってる)、両親の帰りが遅いと告げたのも、全部「もっと自分を求めてくれ」のポーズである。もっと言えばセックスを求めている。
真中はそれを薄々察しつつも(西野はそんなつもりじゃないと思うけど…)などと意気地のないことを思い帰ろうとし、慌てて西野は後ろから抱きつき「私たち付き合ってるんだよね?」「(雰囲気に)押し流されたらどうなるのか知りたい」「淳平くんがしてみたいことなんでもしていいから」とより直接的にセックスを誘っている。
この39話のやりとりは本当に何度読んでもあらゆる意味で素晴らしく、今この記事を書いているときも何度も読み返している。
読み返すたびに、なんで真中は西野を抱かねーんだ抱けよこのクソ男! 女性にここまでさせて何もしないとかありえねーだろ! 女性に恥をかかせるな! 据え膳を食え!!! と思わずにはいられない。
が、西野も西野で良くない。相手からの愛情を確かめたくて、けれど言葉で聞くのは怖いから安直に肉体関係を求める。言葉にしろや! まあ好きな相手とセックスしたいという純粋な感情はわかるけどさあ!
そしてセックスを断られたら、もう自分には興味がないのだと勝手に納得して別れを切り出してしまう。男女逆でもよく聞く話だ。
最終版での真中のモノローグ「思えば中3の頃からずっとこうだ。俺たちいつも肝心な部分には触れないままで。それってやさしさ? それとも…」という言葉にこのすべてが集約されている。こいつらはとにかく言葉にしない。優しさではなく、それは弱さだ。
もっともこの時点で全部言葉にできてしまっていたら作品として終わってしまうのだが…。

上述した通り、西野の弱さとは自分の想いを素直に言葉に出せなかったところだ。
だからこそ、恥も外聞もかなぐり捨て(かつての真中のように)みっともなく懸垂しながら真中に愛の告白をするというシーンは名シーンなのだ。真中は真中でプライドや優柔不断さ、そして恐れから一歩を踏み込めずにいたが、西野もそれは同じだった。だから破局した後も互いにつかず離れずの距離を保っていたわけで、実は似た者同士だったわけだが、西野のほうが最初に一歩踏み込み、それに真中は答えた。
真中の誠意は「誰も傷つけない」だったため、西野と肉体関係を持とうという時でさえ東城の顔が脳裏にチラついていた(単に東城への想いを捨てきれなかっただけというのもあるだろうが)
しかし真の誠意とは「本当に大切な者の為に他を捨てる」ことである。それに気づいた真中は東城を泣かせ、西野と結ばれる。そこにもはや迷いはない。「東城からの告白を断った」と玄関先で西野に伝えた真中の顔、これぞ男の顔だ。

この物語は真中淳平が大人へと成長する物語だと最初に書いたが、西野つかさもまた未熟な少女から大人へと成長していっている。
考えれば考えるほど真中と西野が好きになるし、この二人が結ばれるべきだったと思う。
しかしもし違う展開があるとしたら、というか現実的に考えれば、真中は北大路さつきと付き合うことになるだろうなとも思う。
北大路さつきというキャラは、がさつで乱暴だが肉体的な魅力に溢れる(つまり巨乳だ)。男友達のように気さくに真中に接し、彼への恋慕を自覚してからは直接的に好意を伝え、時には実力行使の色仕掛けを行う。
ここまで直接的に好意を伝えられて、かつ肉体的に接触し、裸も見たとなれば通常の男子であればイチコロだろう。しかも真中は西野と別れて傷心中ときたもんだ。これで落ちないほうがおかしい。彼女が最終的に真中を振り向かせられなかったのは、西野の存在がデカすぎたことが一つの原因だが、もっとも大きな原因は漫画的制約だと思う。
前述の通り、破局した西野のことを真中がすっぱり忘れてしまうとストーリーが終わってしまう。そして、ラブコメの主人公である真中は色仕掛けに屈するわけにはいかないのだ。「おっぱいを押し付けられたのでその娘のことが好きになりました」なんて展開にはできない。現実でどうだろうと、創作でそれはできない。
そして北大路は直接的な色仕掛けなどのド直球な攻め方以外が出来ない。西野や東城から真中を振り向かせるための方法が分からず、仕方なく自分の最大の武器である女性的魅力を使って篭絡しにかかっているだけで、別にビッチだとかではない。彼女はその方法しか思いつかなかっただけで、ある意味で可哀想ではある。作品的に結ばれないというのも泣ける。
けど現実で最も結ばれる可能性があるのは北大路だと思う。

余談だが、私の知人の経営者、個人事業主、資本家の面々は示し合わせたかのように全員北大路さつき推しだとの情報を得ている。
彼らは即断即決が命で義理人情にも厚く色々とパワフルな男性たちなので「自分に直接的に好意を伝えてくる女性的魅力抜群の女性」はそりゃあもうベストマッチだろうなあというのが私の個人的感想だ。(西野って結構めんどくせー女だもんな…)
真中はガキで優柔不断だったから北大路を選べなかったので、まあ成熟した大人ならあのシチュエーションなら北大路だろうなという感じはする。それかさっさと西野と身を固めて北大路が入り込む隙を作らせないか。私だったら後者だな。まあ大人になった今だから言えることだが。

で、物語のキーパーソンであり、元祖いちごパンツ少女であり、ポジション的にも正ヒロインと言っても過言ではない東城綾は、漫画的にも現実的にも、最も真中と結ばれる可能性が低かったのではないかと思う。

いかんせん東城は一切の攻め手を見せない。
西野も北大路もかなり直球に真中を誘惑するが、東城は何もせず、ただ真中と一緒に居られるだけで幸せといった具合だ。西野と真中が破局したと知った際もなんら行動に移していない。それどころか、自身の書いた映画脚本のヒロインに西野をイメージするという致命的サポート行為まで行ってしまっている。
真中に対するアプローチが消極的すぎるため、彼と彼女をよく知る部員仲間からは「東城は真中のことが好き」と認識される一方で、塾の友達からは一切そうだとは認識されず、むしろ「向井こずえが真中淳平のことが好きだから仲を取り持て」という依頼すらされている。これでは恋人に発展しようがない。まだサブヒロインの向井こずえのほうが面と向かって「好きです」と言った分だけ可能性がある。
そもそも彼女が真中を慕っていたのが、果たして恋慕だったのかどうかが怪しい。
東城が彼を想う理由は「夢を語り合った」「地味な見た目なのを揶揄しなかった」「こんな私とでも楽しく話してくれる」といった消極的なもので、それが人としての憧れだったのか、それとも異性として真中に恋をしていたか、もっと言えば性欲を抱いていたかが殆ど描写されない。というか東城がそれを恋だ愛だと認識していない。
終盤でようやく東城は自身の中の激しい恋情を自覚したが時既に遅く、真中は西野を選んでおり、告白は真中に届くことはなかった。
「今がまだ夏だったら迷わず東城を追いかけるのに」という真中のモノローグはまさにその通りで、東城の敗因は行動が遅すぎたことに尽きる。西野と破局したタイミングで告ってさえいれば!

更に言えば、東城はほとんど行動に移していないがために失敗も少ないがその分成長も遅い。真中も西野も未熟なところはあったが作中のやり取りを通じて成長していった。東城はそれが一番遅い。
それが最悪な形で出てきてしまったのが大学受験に向けた勉強会のシーンで、真中の家庭教師として東城が連れてこられたところだ。
真中は「西野と付き合っている状態で東城と室内で二人きりになるのは流石にマズイ」という極めて理性的で真っ当な判断を即座に下し、一切の未練を見せず誘惑にも乗らない(数分後に追加人員が来るという条件で承諾したが)。物語当初は「西野と東城2人の女の子と付き合えちゃったりしてウヘヘ!」などとのたまっていた男がこの成長っぷりである。
しかし東城のほうは未だに未練がある。その時点で、西野と真中は次のステージの悩みを抱え、北大路は真中のことを割り切って別の目標に向かっており、それぞれ前に進んでいるが東城だけはまだ立ち止まっていた。そして、二人っきりで真中がうたた寝をしたことをいいことになんと唇を奪っている。

状況だけをみれば、意識のない相手に性的接触を行うというのは立派な犯罪である。男女逆なら絶対に許されない。あの真中ですら、目の前で西野が熟睡していても風呂場で裸の北大路が気絶していても(邪な思いは脳裏をかすめつつも)実際に手を出すことはしなかったが、この女やりやがった。
後に事の顛末を知った真中は「東城と一緒に勉強するなんて迂闊だった」と己の判断ミスを悔いている。確かに迂闊ではあったが、あれは東城が10割悪い。まあ南戸唯の言うように「優柔不断なせいで女の子を泣かせた」真中が招いた事態と言ってしまえばそれまでだが、そこまで求めるのはあまりにも酷では? 真中はちゃんと東城を振ったじゃん! これを良いかっこしいで東城の告白もオッケーしてたらゲロヤバなんだけど、ちゃんと断ったのに寝込み襲われて、それで非難されるのはちょっと可哀想じゃない!?

それからなんやかんやあって、東城もまた過去の想いと決別し前に進み始める。
真中も西野も目標を定め、一度関係を解消してそれぞれ別々の道へと進んでいく。
そして4年後に再開し、三度目の告白を経てハッピーエンドだ。
しかし西野も成長したものだ。高校1年の頃は半年間学校が離ればなれになっただけで寂しさが頂点に達してセックスを求めたのに対し、今度は4年も離れる決定を飲んだ。しかも海外である。高校が違うとかのレベルじゃない遠距離だ。
「海外行ってる間に私が別の男を見つけちゃうかもしれないよ」などと強がっていたが、どちらかといえば自分が離れている間に真中に別の女ができることを心配するタイプだろう西野は。
それでも自分もパティシエの夢を諦める選択肢はなく、真中も決意は揺らがない。お互いを信じて一旦離ればなれになる決意をしたのだなあと思うと熱いものがこみあげてくるな。これは遠距離恋愛というより、結婚した後の単身赴任みたいな感じだろうか。既に契約は成されているから互いを信じられる。

ぶっちゃけ言ってしまえば初期の西野はメンヘラだった。いやメンヘラという言葉を安直に使いたくないし、15~16という年齢を考えれば当然の精神の揺らぎだから揶揄したくはないのだが、わかりやすく言うならメンヘラだ。一見強気で自信家だが根底では寂しがり屋で承認欲求が強いという意味でエヴァのアスカに通ずるものがあるかもしれない。
最初に真中を部屋に招き入れた時もセックスへの欲求はあっただろうが、あの時点ではまだ純度100%性への興味だったのだと思う。けど2度目は「私のこと本当に好きなの? 好きならセックスして」という確認のための誘惑で、それを蹴られたらそりゃあショック受けるわ。いや傍から見てるとただ面倒くさい女なだけなんだけど、当事者からしたらそうじゃん? 気持ちわかるわー。気持ちが分かってしまうから西野が好きなんだが。

西野もまあダメだったんだが、とかく真中がダメダメだったのは、西野と東城(と北大路)の間で揺れ動いてるからなんですよね。ラブコメなんだから当たり前なんですけど。ていうか子供なんで当たり前なんですけど。
これが大人であれば、概ね正しいとされる所作は「東城のことも好きだけど俺は西野と付き合っている、だから西野を大事にするし、東城と二人きりになったりもしない」というものですよ。要するに最終盤で見せた気概を最初から見せろやと。それやると話終わっちゃうし、子供にそれ要求するの無茶なんですけど。

けど実はこれを作中で実践してる奴がいて、それが真中の男友達、小宮山なんですね。
彼はゴツくてブサイクで頭も悪く、女の子にデレデレで可愛い子がいればすぐになびくという、典型的コメディ担当なんですけど、劇中終盤で端本ちなみという後輩の少女と交際しだしてからは他の女性に殆ど目もくれなくなるんですね。
彼の場合は真中と違って自分を慕ってくれる女性が複数いたりしないので単純比較はできないんですけど、一人と交際したらその人だけを大事にする、という一種の男らしさは真中以上に発揮してましたね。その後振られるんですけど。あれは残念だった。

ストーリーメタでいうと、主人公の真中が迷うタイプの主人公だったので、周りを固める脇役たちは迷わない確固たる信念を持った人間を配置するのが王道ですよ。
脇役一人ひとりが揺らがぬ主義を持ち、真中の導き手となるわけです。

最も導き手として優秀だったのが外村で、彼は女性のエロ写真を撮って勝手にホームページに載せるような下衆野郎なんですけど、一線は超えないし主義主張が一貫してるし自分の欲望に正直だし迷いがないから嫌味っぽさもない。
人の気持ちを察する能力にも長け、空気も読めるため真中へのアドバイザーとしてこれ以上ない立ち位置で、実際彼は劇中何度も真中に相談を受けて的確な返事をしている。ある意味で読者の代弁役。「真中が一言(貴女が好きだと)言えば終わる話だろ(それを言うと他のすべてが犠牲になるけどな)」というのが正に完璧なアドバイスで、実際その通りになった。
東城から真中への差し入れのを渡された外村が、真中が(再度交際を始めた)西野と一緒にいたので差し入れを渡さずに持ち帰った、というシーンは彼の空気読み力と友達想い力が全部発揮されてて最高に好きですね。あの差し入れのハンバーガーどうしたんだろ、自分で食うしかないよな。それはそれで東城に悪い感じがして複雑なんだけど、多分諸々全部飲み込んで黙って食うんだろうな外村は。んで東城には後で詫びいれとくの。「真中どっかいってたから渡せずに自分で食っちゃったごめんね」って。いや全部私の妄想なんですけど。

外村の妹である美鈴、真中の妹ポジションの南戸唯は女性視点からの真中のアドバイザー兼サブヒロインというポジションで、話しを円滑に進めるためになくてはならないキャラでしたね。
いやあ見事な配置だ。

脇役の他にライバルキャラも良くて、まず東城をめぐるライバルである転校生の天地くん。イケメンで気配りもできて女性にモテモテだけど、やや暴走気味な正義感をもち天然でドジというコメディ寄りなキャラ。
しかし後半で、東城への本気度を示すために自身に言い寄ってくる他の女性たちをすべて切ったのは素晴らしかった。「一人を大事にするために他を犠牲にする」という、真中がやるべきことを先にやっていた。
しかし彼の残念だったところは最後まで独善的であったところで、彼が本気になろうと他の女性を切って覚悟を示そうと東城にとってはぶっちゃけどうでもいい話だ。「俺がこれくらいやったのだから東城は振り向いてくれるはず」という思い込みがダメなところ。最後は、真中に振られて消沈する東城から真中を忘れさせようとしてキスを迫り、拒絶されて俯くシーンで彼の作中での出番は終わる。結構可哀想なラストだ。救いがない。

イケメンモテモテキャラはもう一人いて、小宮山と対をなす真中の旧友、大草だ。
彼は中学生時代、西野をめぐるライバルとして存在感を放ちつつも、その後の出番が大幅に減少し物語からフェードアウトしてしまった惜しいキャラだ。
主人公の最も古い友人の一人でありながら、相談役は外村に、イケメンモテモテ枠は天地に、西野をめぐるライバルポジションは後述の日暮さんに奪われ、映画部に所属していないため同じ学校にいるにもかかわらず出番に恵まれないというのが不遇だ。真中と南戸を巻き込んで小細工を弄して西野と二人きりになるタイミングを作るもチャンスには恵まれず、結局西野の中に未だ真中が大きく存在することを読者に向けて明らかにさせるだけという噛ませに落ち着いてしまった。その後の出番もろくにない。割と好きなキャラだったのに残念。

大草に代わって西野をめぐるライバルとして現れたのが、パティシエとしての憧れの人である日暮さん。
図体も大きく、顔も良く、パティシエとしての腕も確かで、正義感や優しさもあり、多くの人々から慕われるという完璧な大人として登場する。やはり西野をめぐるライバルとしては学生の大草では格が足りない。真中が絶対勝てないという存在、いわば真中の完全上位互換な大人として日暮さんは存在する。
西野のバイト先の店のお婆ちゃんの孫、という絶妙なポジションなのもよく、お婆ちゃんからも西野との結婚を勧められていて真中が焦るわけだ。
客観的に見るとこの結婚話は滅茶苦茶いい話だ。人の縁で紹介してもらったというのがポイントが高い。結婚ということに焦点を当てるならば最高の条件だ。しかし西野はまだ恋に生きたい純情な乙女であったがために断られてしまうわけだが。
だがやはり日暮さんは大人で、別にその程度のことでショックを受けたりはしない。なぜなら彼は恋愛をしていないからだ。とっくに恋愛なんて卒業した大人の男だ。
結婚には乗り気だったが、それは「西野さんは良い人だから、結婚しても上手くやっていけそうだ、どう?」というくらいのテンションで、他の男どもの「君が好きだ!付き合ってください!」とは次元が違う。
だから「ごめんなさい、好きな人がいるので」と返されても引きずらない。「そうか、そうだよな、わかった」で終わる。引きずらないし、関係も変わらない。うーん、大人だ。天地は東城に既に男がいると知った時に(誤解だったが)ショックで寝込んで学校をフけてしまっていた。これがガキと大人の違いよ。恋愛は卒業しろ。

恋愛感情なんてものは所詮は性欲であると私は考えている。いい年こいてチンコに脳みそ支配されてんじゃねーぞという感じだ。思春期は一番性欲がデカイので、真中や西野のようにセックスに行動を支配されても責められはしないのだが。
ちなみに私が性欲だけに従うなら一番好きな女子キャラは向井こずえだ。弱弱しくて背が小さくておっぱいが大きくてエッチな妄想が大好きとかセクシャルの権化じゃん。
見た目とポジションでいうなら向井こずえの女友達とかも好き。というか基本的にモブが好き。

性癖の話ついでに、劇中で最もドキドキした部分、つまり性的に興奮したシーンはどこかという話をする。
東城推しの友人は「山小屋の中で真中と東城が雨に濡れた服を脱いで暖を取るために背中を合わせるシーン」を上げていた。
だがしかし、俺に言わせりゃまだ地味すぎるぜ! なぜならセックスに対する心理的距離が遠いからだ! 絵面だけ見りゃ双方ともにほぼ全裸、二人きりの薄暗い部屋の中、外は雨、2秒後に合体しててもおかしくない状況だ。
しかし東城は真中に対して恋情を自覚しておらず、真中は強靭な理性で性欲を押しとどめている。セックスには至らない。まあ結構いきそうな展開ではあったんですけど、妨害がなくってもなんやかんやで真中は堪えたんじゃないかと思うんですよねえ。

私が最高に興奮したシーンはやはり西野との絡みで、劇中5回のセックスチャレンジ、その中でも中学校の保健室に夜中忍び込んだ時の奴だ!
その時点では真中と西野は形式上破局しているとはいえ、心の中は互いのことでいっぱいいっぱい。そして西野は最初から(本当に物語の最初の最初から)セックスする気満々で真中を誘い続けてるし、真中も西野相手なら理性が緩む。しかも西野の17歳の誕生日という日付、夜中の学校の保健室というシチュエーション。これはセックスだわ。作品終わってもいいからここで抱けと何度思ったか。
実際、夜中にデートに誘われた段階で真中は即セックスを連想しているし、西野は「私も真中くんと同じこと考えてる」などとベッドに誘うし、キェェェェェこのエロガキどもが! 前回は怖気づいて逃げた真中だが(ここは男の俺から一歩踏み出さねーと!)(もう最後まで突き進むしかねーだろ!)とヤル気満々だ。上記の東城のシーンとは打って変わって積極的だ。勝負ついてんじゃん。
結局いいタイミングで邪魔が入って至らないわけだが(当たり前だ)この邪魔というのも、西野の母親から「あんた友達のとこ泊まるって言ってたけど確認したら嘘じゃない! あんたこんな夜中にどこほっつき歩いてるの!」という生々しさ極まりない電話が携帯にかかってきたものだ。なんて現実的なんだ。オラムラムラすっぞ。やっぱ多少リアリティがあったほうが燃えるんだよなあ。
電話時点で二人はかなり燃え上がってたので、この電話がなければ真中と西野は最後までいっちゃってたと思うとマジ堪りませんね。お母さん的には娘の貞操を守る超ファインプレーでしたね。
まあ真中は(でも心の遠くの方でなぜかホッとしている、だって俺はまだ――)とかほざいてるんですけどね。気持ちはわからんでもないがそこまでいったら覚悟決めろや。

こうして振り返ってみると、真中も終始エロガキだったんだけど西野も西野で作中一、二を争うレベルで脳がセックスに支配されているな。
東城はセックスのセの字も見せない。北大路は色仕掛けこそ行っているが、それは「胸押し付けときゃ男は落ちるだろ」くらいの浅い考えによるもので、性行為へと至る展開までは想定していない。だからいざ一線を越えようという時はビビっていた。
西野は違う。誰よりも具体的にセックスのことを考え、言葉巧みに真中をベッドへと誘い、真中との性行為をハッキリと望んでいる。向井こずえのエロ妄想はギャグ調に描写されていたが、西野も同レベルの妄想を頭の中で繰り広げてたに違いない。
その性への積極性は真中も察してはいたので、他の女性たちと比べて西野に対してエッチな行為を行うことに抵抗が少ない。
そして真中と一体化していた俺もビンビンにそれを察知していたのでダメージが半端なかった。真中にがっつり感情移入していた俺は西野にあんな誘惑をされてギェェェエエエエと悶え苦しんだ。
俺は27歳だから耐えられたけど17歳だったら耐えられなかった。こんなのリアルアイムで雑誌で読んでたら思春期少年たちは発狂するわ。
というか、全19巻ということは連載期間はおおよそ4年で、劇中の経過時間も中3~高3の4年間。つまり真中たちと全く同じ年の取り方をした読者が存在するわけで、絶対人生狂わされただろと思う。いやあ大人になってから読んでよかった。危ない危ない。

長々と下品な話題も交えて綴ってきたが、まとめとしては、いちご100%は素晴らしいラブコメだったという感想だ。
しかし、読み終えて思う。恋は学生のうちに卒業するべきだと。
多くの読者は真中の煮えきらない態度にイライラしたりヤキモキしたりしただろう。もっとこうしろよ! とか、なんでこうしないんだ! みたいに思っただろう。それは現実の恋にも似たようなことがある。
恋とは理性や理屈ではなく、感情と衝動によるものだ。傍から見れば滑稽で愚かで醜いものだ。だからこそ尊く美しいものでもあるのだが、それが美しく見えるのは若者の間だけだ。
30歳手前にもなって、あの学生時代の真中のように煮え切らずフラフラとしていたら愚図と蔑まれて終わりだ。実際俺らは真中にイライラしてただろ。真中も大人になったんだから、俺たちも大人にならなければいけない。覚悟を決めて、責任を持ち、衝動的な恋でなく理性的な愛を獲得しなければならない。
恋をするな、結婚をしろ。
日暮さんみたいな大人になるんだ。
メルヘンな本はメルヘンとして楽しんで、現実は現実で生きましょう。
やっていきましょう。

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