隠れてウキウキ新年度

桜が咲くと思い出す一番古い記憶、小学校の入学式だ。たしかグレーのワンピースを着ていたと思う。出席番号順に男女別二列に並び、隣の男の子と手を繋いで入学式会場の体育館に入場する。みんな初対面で緊張しているものだから、訳がわからないうちに式は終わって、いつの間にか教室に着席している。

そわそわした空気や、ちょっとハイテンションな女の子とかがいる。先生もなんだか張り切っていて、新年度のそういう新しい雰囲気がちょっと苦手だ。普段と少し違う、猫をかぶっているというか、繕っている感じがして居心地が悪い。だから私はきっとムスっとした感じで座っていたに違いない。せっかく可愛いワンピースを着ているのに勿体無いね。激しい人見知りも大いに発揮していただろう。

でも家に帰ると、もらったお道具箱に全部名前を貼ったり、さんすうセットでとにかく遊んでみたり、明日の準備などもチャキチャキこなす。相当なウキウキぶり。こっそり自分の新生活を楽しんでいた。

もうだいぶ大人だし、初対面の気まずさとかも随分慣れてしまって、そもそも会社員でもないから新年度のあの空気からは遠くなった。それでも電車で新入生や新入社員の雰囲気を見ていると、そわそわしてきて、なんだか居心地が悪い。「あ〜あ、ウキウキしちゃってサ、、、」と少し冷めた目で見てしまう。

ところが今日の私と言ったら、とても暖かくて桜も満開で申し分ない新年度の世界だったもんだから、誰とも会う約束をしていないのに、自宅で作業するだけのに、なぜか張り切ってお気に入りのグレーの可愛いワンピースを着てしまった。明日はちょっとお出かけしよう、カメラの準備しよう、と、こそこそウキウキするのだった。結局あの頃と何にも変わらない。

桜あしたも綺麗だろうな〜🌸

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