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プール

この屋上はおそらくプールになっていて、子供たちがキャッキャと水で遊ぶ声が聞こえる。水泳は出来ないわけではないが、そんなに好きではない。海に行くと、一回か二回入ったら、もういいかな、となる。あとは休んでる。水が好きだというのは前から言っているが、見たり少し触ったりしてるくらいで丁度良い。

小学生の時、夏休みはプール教室があって、毎日のように行った。1学期が終わる時と2学期が始まる時では、だいたいの子が級が上がっている。水泳キャップに級ごとに違う色付きのマジックテープを貼るので、誰が見てもわかる。特級というのが最高ランクで、星のマジックテープを貼る。私は暇な小学生だったので、毎日欠かさずプールに行った甲斐あり、一級までは辿り着いた。一級の人は黒いマジックテープを貼る。それも結構気に入っていたが、星のテープはかっこいいなあと思って見ていた。どんな世界にもステイタスが存在する。

一級まで辿り着いた私だが、昇格試験はギリギリだった。ちょっと意識朦朧としながら、最後はやっとの思いで泳いだ。だからあの達成感は忘れられない。と、同時に、それを軽く合格して特級を掴める人は、やはりすごいと思い知らされるわけである。

これは夏に三浦海岸へ行った時に撮ったプールである。このプールには入らなかったが、プールサイドを歩いていると準備運動しなきゃなあ、という気分になった。誰も入っていない、水が張ってあるプールは結構贅沢な眺めである。

プールの中にいる時は、自分の全力を尽くして一生懸命泳いでいたわけだが、最近の私は一歩外へ出て、ぼーっと眺めている方が、性にあっているかなと思う。またプールに入りたくなったら、準備運動をしっかりしてから泳ごうと思う。

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