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綺麗なグラデーションの描き方

水色からオレンジ色のグラデーションが好きで、小さいころ絵の具で再現しようとしたが、どうにもこうにも出来なかった。空のグラデーションは正反対の色なのに、どうして自然に緩やかに変わっていくのだろう。

ある決断をした後で、私はとても後悔して、100回ほど後悔をして、母に弱音を思いっきり吐いたことがある。その決断の後悔と、自分の決意の甘さが許せなくて、泣きながらドロドロしている自分の気持ちを全部伝えてしまった。彼女の性分だと、私はとても怒られるだろうと思って、むしろそれを聞きたくて言っていた部分もある。

ところが、それが違かった。

人間なんだから決めたとしても変わっていくこともある、それは仕方のないことなんだから、そんなに自分を責めることない。

予想外だった。

あ、そうだな、と急に正気に戻って、熱もスーっと冷めていった。

1年前とは、状況や私の気持ちはまるで違う。でも他の人から見たら、ほとんど気付かない緩やかな変化なのだろう。

空は大きいので、離れて見ていると緩やかな変化であるが、その内実は非常に複雑な仕組みに違いない。紙の上で、グラデーションをうまく再現できなかったのは、とても小さな紙の上だったからだと今は思う。

どんなことも微かな変化でしかなくて、あとからすべてを見たときに、きっと綺麗なグラデーションとなっているだろう。

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