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サクセスストーリー・de・やまがた

渋谷駅南口というのは全く覚えられない出口で、いつも迷う。ロクシタンのある場所とかモヤイ像のある場所とか、分かってはいるが何だかいつも素直に着かない。渋谷駅と新宿駅は闇が深い。

それで、南口からロータリーを挟んで見える、三菱東京UFJ銀行の横にある道を進むと、やまがたという居酒屋がある。花見が終わって二次会はこちらに流れるのが恒例である。

本日は私の相談会としてここ、やまがたに集まった。このやまがたで繰り広げられる友人の地に足の着いた夢のような、そして行動としては全く地味なサクセスストーリーを聞いて、一念発起し私はノートをスタートさせたわけである。東京に住んで毎日汗水垂らして働いている同士たちに囲まれながら、やまがたで酒を飲んで聞いていると、実にリアリティが増してくる。2016年に上映されたヒロイン・シアーシャローナンのサクセスストーリー、映画ブルックリンを一人で見ていた27歳の私より、よっぽど今の方がサクセスしそうである。この東京というのは本当に狭くて、人が多くて、私は時にひどく塞ぎ込む。それで、土手の夕焼けを見に帰りたくなる日がたくさんある。しかし私は自分自身がより自由であるためにやっと動き出した。

これを書き始めたのは東京の記録のため、ではあるが、そんなものは建前である。ただ記録を残すだけであれば、それこそ自分だけで楽しむ日記帳で良い。しかしそうではなく、毎日ある程度の量を人目に触れるように更新するということ、これを冷静に考えてみれば、何かのプロジェクトの一環であるということに、既にどなたかは勘付いているかもしれない。東京、おもてなし、うらばかり、である。こりゃ我ながらうまい言葉遊びである。とにかく、大勢に読まれること見られることがこのノートの目的であり、そしてこれ自体は氷山の一角に過ぎない。

今、東京に居ながらこのノートを読んでいる人はラッキーである。だって私の世界に巻き込まれているから。

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