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Yes/No調査による認知症スクリーニング #284

このnoteでは認知症に関連した情報発信と全国の市町村での取り組みなどを紹介しています。
ブログ「認知症ちいきマップ」では過去noteに掲載した記事をもとにテーマを決めてまとめていますので宜しければご覧ください。

認知症スクリーニングについての内容です。

福井大学の濱野 忠則先生らは、サポートやケアを必要とするリスクが高い高齢者を特定するため厚生労働省が作成した基本チェックリストに基づき福井県の認知症予防チームが開発したYes/No自己申告調査の結果と、ミニメンタルステート検査(MMSE)との関連を検討し、Yes/No自己申告調査の認知症スクリーニングに対する有効性を評価しました。

その結果、認知症スクリーニングに対するYes/No自己申告調査の有効性が示され、とくに、「電話番号を調べて電話をかけられない」「銀行やATMで自身の預貯金を管理できない」などは、認知症のサインであると報告されました。

対照は福井県在住の介護保険制度を利用していない65歳以上の高齢者8万7,867人でありYes/No自己申告調査を郵送にて実施しています。調査結果に基づき、選択された対象者には個別に、MMSEによる評価のため地元の病院での受診を勧めました。

主な結果は以下のとおりでありYes/No自己申告調査に回答した5万1,043人のうち、8,803人に対しては認知症の可能性を確認するため、かかりつけ医の診療を受けるように促しました。

また地元の病院で受診した高齢者1,877人のうち、MMSEのデータが収集できた1,873人を分析に含めました。
多変量解析で低MMSEスコア(23以下)との関連が認められた項目は次のとおりでした。

 ●電話番号を調べて電話をかけられない
 ●銀行やATMで自身の預貯金を管理できない
 ●今日が何日かわからない
 ●同じことを繰り返し質問する

詳しくは論文や記事の内容を見ていただくのが良いと思いますがMMSEで低スコア(23以下)の方は上記4つが関連が認められたとのことで認知症の疑いも強いのかと思います。
一方でもう少しMMSEのスコアの高いMCIレベルの方がどのような関連があるのかもまた詳しく知りたいと思った記事や論文でした。

Yes/No調査による認知症スクリーニングの精度~福井県での調査

出典 Care Net

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