見出し画像

【週刊】ドル円相場分析と今後のシナリオ【2020/03/15】FXサンデーレポートvol.30

今週のドル円相場は波乱の連続でしたね。
週明けには1円ほど下窓を開けスタート、勢いが続いて101.175まで下値を拡大しました。その一方で、週末には108.500台まで急上昇する値動きも見せました。

ここ最近のドル円のボラティリティとは比べ物にならないほど大きい相場となっていますね。
また、日経平均・ダウ平均との相関性が見られない値動きもあったと記憶しています。(株相場が急落してるものの、ドル円が急上昇する場面)

引き続き「コロナウィルス」関連のニュース、要人発言、感染拡大度合が株為替に大きく影響しそうなので、乱高下には注意が必要ですね。
今のところ他の経済指標の影響は比較的小さいものになっていますが、18日(水)のFOMC政策金利発表だけは要注意したいところです。

それでは、2020年3月15日時点のドル円相場分析と今後のシナリオを考えていきます。

Aシナリオ:下落シナリオ(現状のメイン)

これまでにサポートとして機能していた104.400ラインが割られ、101円台まで下値を拡大したことから、先週noteのAシナリオが強まりました。
月足での「ディセンディングトライアングル」が完成し、月足レベルで下落トレンドが始まるシナリオです。

画像1

今週末の急上昇で現状では下ヒゲ陽線となっていますが、週明けから再び下落するかどうかに注目しています。

Aシナリオでの下落C波の下値候補は、
・100.000~100.900:フィボナッチ50%ラインから大台のキリ番
・95.000台:フィボナッチ38.2%ライン
を考えています。

「コロナウィルス」関連でプラス材料(ワクチン完成、拡大の収束など)が出てこない限りは下落トレンドが優勢であると考えています。
土日では「アメリカの国家非常事態宣言」「欧州が中心地となった」などのニュースも出ているので、週明けの一番の株為替の反応が気になるところです。

画像2

現時点での日足を見ると、週末の急上昇は単純移動平均線SMA200にちょうどぶつかっていることがわかります。
SMA200がレジスタンスとして機能するならば、ここから再下落することが考えられます。

また、SMA25とSMA75の関係を見るとデッドクロスしているほか、SMA25はSMA200とデッドクロスも間近。短期・中期・長期のデッドクロスのパーフェクトオーダーになると、より下落圧力が強まる可能性がありそうですね。

週末までが修正2波と仮定して、推進3波の下値候補は
・100.000:長キリ番といことで逆張りの買い、利益確定買いが考えられる
・95.000~95.600:月足フィボナッチ38.2%と日足フィボナッチ161.8%

ボラティリティが大きいかつ不安定な相場なので普段は「こんなことありえない」と思える価格帯まで想定(覚悟)しておいた方がいいかもしれません。

画像3

4時間足で副次波を見てみると、推進1波の副次波ははっきりと見えませんが5波動にも見えます。

一方で、修正2波は現時点ではa~cの3波動をしっかりとカウントすることができます。またSMA200に近づいており、日足と同様にレジスタンスとして機能する可能性が考えられます。

修正2波が「ジグザグ」である場合、週明けからは下落基調に戻る可能性が高いと考えます。

反対に110円台を超えたところまで価格を戻すとAシナリオが怪しくなってきます。

Bシナリオ:上昇シナリオ(サブシナリオ)

サブシナリオとして上昇シナリオも一応考えてみます。
今週の急落、急騰がセリングクライマックスであると捉えると、ここから上昇トレンドに転換してもおかしくはありませんね。

週明けからも月足の下ヒゲ陽線が継続するのであれば、Bシナリオの優位性が高くなってきます。

画像4

現時点で波形カウントの際に下ヒゲを無視してみると、月足のトライアングル・E波が完成していると捉えることができなくもありません。

上昇の勢いが続くのであれば、112円台まで再び戻す可能性が考えられます。現在は不安定で読みにくい相場なので、何が起こってもおかしくありません。

画像5

週明けから若干の下落を見せても、下値が堅い場合は次の上昇で110円を超えていく可能性が考えられます。

110円を超えてくるとフィボナッチ23.6%を超えていくのでAシナリオ(下落シナリオ)の優位性が落ちてきます。

4時間足で副次波を考えると下図のような5波動が考えられます。
このような5波動が観測できれば、Bシナリオの優位性が高くなるでしょう。

画像6

まとめ

今週は毎日に1~2円以上上下に動く波乱の相場でした。

ボラティリティが大きい状況が続いているので、週明けからも要注意ですね。しっかりと損切りできるか否かが命運を分けそうです。

また、「ファンダメンタル要素で大きく上下に振られる相場」かつ「これまでの定石が通用しない相場になりつつある」という印象。
安易な逆張りや上値、下値追いにも注意したいところです。

週明けの下窓、上窓、急騰・急落には注意しましょう。

以上、2020年3月15日時点でのドル円シナリオ分析レポートでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

本記事で、少しでも「おもしろい!」「なるほど!」「わかる!」と思っていただけたら嬉しいです。 よろしければ、サポートをお願いいたします。これからのコンテンツ発信の励みになります!