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【週刊】ドル円相場分析と今後のシナリオ【2020/02/23】FXサンデーレポートvol.27

今週のドル円相場は高値圏でもみ合い後、急上昇をみせて一気に112円台まで価格を伸ばしました。
ここ最近のドル円の値動きからは予想もできない急上昇でしたね。さすがにこれは予想外です。

上昇要因としては
「日本の機関投資家の買い」「新興国通貨ロング巻き戻し」「円が逃避通貨でなくなっている」など聞きますが、正解はブラックボックス(わからない)です。
状況として「ドル買い円売り」が強烈に進行したということしかはっきりと言えませんね。

ただ、月足レベルのトライアングルが終了していると仮定すると、今後のドル円のボラティリティは増えてもおかしくはないとは考えています。2017年以前の相場を見るとそれなりにボラティリティが高かったのでありえなくはないですね。

それでは、2020年2月23日時点のドル円相場分析と今後のシナリオを考えていきます。

月足:2月第3週は大陽線を形成

月足レベルでは
・「トライアングル」が完成している
・月足レベルの上昇トレンドが始まりつつある

をメインシナリオとしています。(月足以上の分析noteより)

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2月第3週(17日~)の週明けは高値圏でもみ合いを見せていましたが、レンジ上限を試し、直近高値110.290を超えたことを足掛かりに大きな上昇トレンドを形成したのではないでしょうか。

また、「レンジ相場で売り勢力の損切」や「直近高値を超えたきっかけに順張り買い」「反発狙いの逆張り売りの損切」など買いが買いを呼んだ相場なのではないかと考えます。
110円から112円まで目立った押し目もなく、上昇していきました。

週末には利益確定売りとも考えられる下落を見せて、111.600台で終値を付けています。

週足:上値として意識されそうな価格帯など分析

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まず、現在の価格帯112円ライン(青線)を見るとE波を形成したときにレジスタンスとして機能した形跡が見られます(青〇)。
現時点でもこのレジスタンスが機能しているように見えます。

「この112.000レジスタンスをブレイクするか否か」が次の争点になりそうですね。

112.000レジスタンスをブレイクした場合、次の上値目標は114.000が候補と考えられます。
月足のフィボナッチ76.4%(白点線)は、「C波の副次波」や「D波の始点」などでレジスタンスとして機能していると見えます(白〇)。
ここを意識して「利益確定売り」や「逆張り売り」が発生する可能性は十分にあると思います。

余談ですが、月足のトライアングルのチャネルライン(黄色点線)もレジスタンスとして機能していたようにも見ることができます(黄〇)。

今週の急上昇で下限チャネルラインのレジスタンスをブレイクしました。
今後は、このラインのサポートが働くか・上限チャネルラインのレジサポを頭の片隅に置いておきたいところです。

日足:推進3波副次3波中、まだ上値余地はあり

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上図のように日足レベルの推進1波、修正2波(緑線)が完成していると考えられます。現在は推進3波の副次3波を形成中であると捉えています。

副次3波は「推進波」のため「インパルス」「ダイアゴナル」かのいずれかの5波動波形であることが予想できます。
これまでの109.600~110.000でのレンジが副次3波の副次②波で、今週の急上昇が副次③波と考えることができます。

週明け後は副次④波の価格修正を挟み、最終的には副次⑤波の上昇で112.700あたり(推進1波フィボナッチ161.8%)まで価格を伸ばす可能性があります。

一方で、週明けから109.700~110.000まで全戻しのような強烈な下落が来た場合はこのシナリオは崩れます。

4時間足:副次④波の想定

週末の112.226から比較的大きな下落が始まっていることから、副次③波が終了して副次④波が始まっている可能性が考えられます。

すでに副次④波が形成し始めていると仮定して想定を進めます。
④波は始まったばかりでどの波形になるかはわからないので、ざっくりとしたシナリオを立てます。
Aシナリオ:強めの下落修正
Bシナリオ:高値圏のもみ合い

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推進3波全体が「インパルス」である場合、オルタナテーションの可能性があります。「インパルス」の2波と4波が別々の波形になりやすい傾向のことを言います。

副次②波は「フラット」あるいは「複合修正波(時間修正)」と捉えることができるため、副次④波は「ジグザグ」あるいは「複合修正波(価格修正)」を形成する可能性があると考えられます。

下落が強い場合の押し目は、上図の青い価格帯(110.000~111.000)で止まる可能性を考えています。上図は単純移動平均線SMA75・SMA200がサポートとして意識されることを想定したものです。

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オルタナテーションが実現しない場合は、上図のような「フラット」か「トライアングル」「複合修正波(時間修正)」が形成されるでしょう。

週明けも相場参加者の買い意欲が強い場合は、111円台で支えられるのではないかと考えています。
しかし、112円台を意識した売り意欲(利益確定、逆張り)も強いと②波のようなレンジ相場になりがちです。

一方で、週明けから112.220を大きく上抜くことがあれば副次③波継続 or 副次④波がすぐに終了した可能性が考えらえます。

ボラティリティがこれまでのドル円とは異なるので、なかなか予想しにくいですね。週明けにボラティリティがこれまで程度に戻るのか否かにも注意したほうがいいでしょう。

まとめ

今週は意識されていた「110円台」に乗せるどころか、112円台まで一気につける急上昇をみせました。

ボラティリティが高い状態なので、これまでのドル円と同じ感覚でトレードをするのは危険ですね。安易な上値追いも逆張りもしにくいですね。
また、損切ラインをしっかりと定めないと大やけどしそうです。

来週は副次④波の修正波を形成するシナリオをメインとして考えています。
下値候補はざっくりですが、
・110.000~111.000の間:強めの下落修正
・111.000台:高値圏での揉み合い、時間修正

一方で
Ⅰ 週明けに直近高値112.260台を大きく上抜いてくる
Ⅱ 下落が強く副次②波の価格(109.700~110.000)を下抜く

が起きた場合は現在のシナリオは破綻(特にⅡのパターン)として、新しいシナリオを考え直す方がいいですね。

以上、2020年2月23日時点でのドル円シナリオ分析レポートでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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