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FXトレードと自己責任論【重要なマインドセット】

「責任」とは「自身が引き受けなければならないもの」であり、他人に「自己責任だ!」と押しつけるものではありません。当事者自身が能動的に「責任は自分にある」という思いをもって行動することが大切だと考えています。

なにかあればすぐに「自己責任」を押しつけて、片付けようとする社会の風潮は好きではありませんが、ことFXトレードにおいては「自己責任論」を自分に当てはめるべきです。

つまり、「トレードの責任はすべて自分にある」と考えなければなりません。


トレードで負けてしまったとき「トレード手法が悪い」「トレードルールが悪い」「運が悪かった」「相場が間違っている」「〇〇(人や情報)のせいで損をした!」などと考える癖が付いている方は要注意です。

ミスをしたとき誰か(何か)に責任転嫁は「一時的な逃げ」にしかならず、今後も同じミスを繰り返すことになります。なぜなら、「自分の責任ではない=問題(ミス)を解決する必要はない」となるからです。

一方で、自分のトレードに責任を持てるようになると、ミスに対して自然と改善点と対策を考えるようになります。トレードの上達には「責任感」が重要なファクターなのです。

ローカス・オブ・コントロール

教育心理学には「ローカス・オブ・コントロール(統制の所在)」というものがあります。これは、責任感に関する概念であり、間違いから学べる人間かどうかに関わってきます。

この概念は行動の結果(成功と失敗)の原因を自分か他者どちらに求めるかで思考タイプを分けています。1つは自己解決型、もう1つは他者依存型です。

自己解決型は文字通り、自分自身のすべての責任があるという考え方です。この思考タイプが強い人は、能動的に問題解決を試みる姿勢を持っています。

他者依存型は、他人や環境、運などにすべて責任があるという考え方です。このタイプに偏る人は、受動的な姿勢で問題解決を他者に求めようとします。

つまり、「自分で責任をとる思考なのか、他人に責任を押しつける思考なのか」ということです。


仕事や勉強・スポーツなどにおいて、どちらの思考タイプの人間が最終的に成功できると思いますか? 

もちろん、自己解決型思考の人ですよね。

自己解決型思考は、責任を自分自身で取ることができるので結果(失敗)に対してフィードバック(反省と改善)をすることができます。将来的に同じミスは繰り返さず、成長します。

しかし、他者依存型思考は、他者や環境に責任を押しつけて自分は悪くないと主張しておしまいです。将来的に同じミスを繰り返すだけです。成長はありません。

このようなことはFXも例外ではなく、失敗から学ぶ(そして諦めない)人間が最後に成功を掴むのはどこの世界(分野)でも共通ですね。

日常生活では2つの思考を使い分けている

私たちは日常生活を送る上では、この2つの思考タイプを使い分けています。どちらのタイプに偏るかは個人差(性格)に依ります。

例えば、仕事で失敗したときには自分に責任を感じることもあれば、上司や会社のせいだと考えることもあるでしょう。そのときの状況やその人の性格に依ります。

日常生活では事実、自分が悪い場合もあれば、他者に責任がある場合もあります。全てを自己責任論でまかり通らせると心が壊れてしまいます。生真面目な人ほど責任感が強く、メンタルを崩しやすいですよね。

他者や環境、運のせいにすることで心の平穏を保つことも日常的には大切なのです。「自己防衛機能」として他者依存型思考は働いているとも考えられます。

重要なのは思考パターンの割合です。

日常生活で「他者依存型」に偏る人は要注意

日常生活で「自己防衛」が癖になり、何でもかんでも「誰かのせい」にして間違いを認めたくない人も存在します。そういう人に限って、成功したときは「自分の手柄」と主張しがちでもあります。

このような日常生活で他者依存型思考(成功は自分の手柄)に偏っている人は要注意です。FXトレードで1番やってはいけない思考パターンなので。


思考の癖というのは反射的(無意識的)に行ってしまうものなので、ある特定の場面だけ「特別な思考」に切り替えるというのはとても難しいことです。つまり、意識的に"FXのときだけ自己解決型思考にする”というのは難しいです。

そのため過剰な他者依存型思考から脱するためには、日常生活の思考パターンを意識的に直していくことが重要です。つまり、日常生活でも「責任感」を持った行動を心がけるべきです。

FXで実行すべき3つの責任ある行動

自己解決型思考でFXトレードするには3つの「責任ある行動」を心がけるべきと考えています。

①自分でトレード戦略を考える

ミラートレードや誰かの考えを鵜呑みにしてトレードをすると、損をしたときに「〇〇のせいだ!」と反射的に考えてしまいます。

相場から与えられた情報(売買サイン、パターン)やニュースなど材料は何でもいいですが、自分で戦略を考えることが「責任を持つこと」に繋がります。

責任を持つことで、より真剣にFXと自分と向き合うことができるでしょう。

②すべての行動を自分で判断する

戦略を考えた後、自分の行動も自分で判断しましょう。誰かがエントリーしたから自分もエントリーするなどはもってのほかです。

外部からの情報に惑わされず、自分の戦略に従って行動することが「自分の責任」です。

仕掛け(エントリー)・損切り・利益確定・指値や逆指値などすべての行動は自分の判断のもと行いましょう。

③結果から学ぶ

「結果から学ぶ」というのはとても前向きな「責任の取り方」です。

成功したときは、何が成功要因なのか分析して勝利パターンを掴むことができます。失敗したときは何がダメだったのか、具体的な対策を考えることで同じミスを防ぐことができます。

良くも悪くも他者の責任にせず、事実を受け入れて振り返ることが大切です。


以上、本記事が「トレード上達」の役に立てれば幸いです。

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