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【週刊】ドル円相場分析と今後のシナリオ【2020/02/09】FXサンデーレポートvol.25

今週のドル円相場は、先週と打って変わって上昇相場となりました。

月曜日早朝に108.280の安値をつけたものの、そこから反発の上昇。下値を切り上げながら金曜日には110.000を一瞬タッチする場面も見られました。

一方で、110円台に乗せるにはまだ上値が重いようで週末には109.530台まで下値を掘る動きも見せました。週末の終値は109.760と比較的高値で留まっています。

先週に続き「コロナウィルス」の感染拡大のニュースは流れるものの、株為替は早くも反発を始めている印象です。
日が経つにつれ「コロナウィルス」がどのような症状・感染経路・経済への打撃規模・各国の対策など、不透明感が薄れてきたからでしょうか。

なぜ反発しているのかは正確に説明が難しいですが、反発しているのは事実ですね。とはいえ、油断は禁物なので今後のコロナウィルス関連のニュースには注意です。

それでは、2020年2月9日時点のドル円相場分析と今後のシナリオを考えていきます。

月足:2月第1週は反発上昇

月足レベルでは
・「トライアングル」が完成している
・月足レベルの上昇トレンドが始まりつつある

をメインシナリオとしています。(月足以上の分析noteより)

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2月第1週(3日~)は「コロナウィルス」の感染者拡大などのニュースが引き続き出ていましたが、買い戻しの反発上昇相場となりました。
水曜日のADP雇用統計が予想を上回る結果であったこと、中国が米産品への関税引き下げ、など好材料もでてきたことも上昇要因と考えられます。

今週は、週明け108.280で始まり、週末109.760で終わり、1.5円ほどの上昇となりました。

週明けも引き続きこの上昇トレンドを継続していくのかに注目です。
「コロナウィルス」の感染拡大の不安が再び再燃するのか、あるいは、感染拡大の抑え込み・ワクチン開発によってリスクオンとなるのかに注意したいですね。

日足:推進3波の副次2波が完成→副次3波中

先週のnoteで紹介した「推進3波の副次2波」シナリオが完成し、副次3波に転換したと考えます。
シナリオ否定までぎりぎりのラインで反発上昇しましたね。

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上図のように、推進1波(白線のダイアゴナル)と修正2波(黄線のC波拡大フラット)が完成し、推進3波の副次2波まで完成していると考えられます。副次2波は単純移動平均線SMA200のレジスタンスで反発していることがわかります。

現在は推進3波の副次3波の途中であると捉えています。
副次波3波は「インパルス」「ダイアゴナル」のいずれかになり、5波動で上昇していくことが予想されます。

副次3波完成後は、副次4波→副次5波のような値動きで推進1波のフィボナッチ161.8%(112.500)を目指していくのではないかとざっくり予想しています。(推進3波が完成するのには時間がかかりそうですが...)

現時点では副次3波の①波目が終了したと考えています。以下の4時間足で推進3波の副次3波の分析・予想します。

4時間足:副次3波の5波動推進

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上図のように月曜(3日)に108.280の安値を付けた後、反発の上昇を見せました。副次1波のフィボナッチ23.6%でぎりぎり耐えた結果となりましたね。

金曜(7日)には110円台をタッチした後、下落に転じています。
この陰線の大きさから判断して、いったん上昇が終了したと考えられます。
よって、108.280~110.016までの上昇を副次①波と捉えます。

週明けは副次②波の下落を完成させに下落することが考られます。②波完成後は111円台を目指す副次③波の上昇が予想されます。
②波反発後に110.000・110.290を超えていくと熱い展開があるかもしれません。

一方で新高値更新となるので、ファンダメンタルや経済指標の後押しが必要にもなりそうです。特に「コロナウィルス」の不安が払拭されない限り、111円チャレンジは難しいとも考えます。

ファンダメンタル次第では②波が複雑な値動き(揉み合い)になる可能性もありますね。

1時間足:副次②波の下値を分析・予想

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副次②波の下値候補は以下の通りです。

・109.300:4時間足のSMA75, 200のレジスタンス、副次1波と副次①波のフィボナッチ61.8%, 1時間足のSMA200のレジスタンス
⇒ 売り圧力が比較的弱い場合に、レジスタンスとフィボナッチが集中しているラインが意識されそう

・109.000:副次1波のフィボナッチ50%、副次①波のフィボナッチ38.2%、キリ番
⇒ 売り圧力が強い場合、ファンダメンタルが弱い場合(コロナウイルス関連でマイナス材料)が出た場合

・108.650:副次1波のフィボナッチ38.2%、副次①波のフィボナッチ23.6%
⇒かなり市場心理が悪化した場合はここまで掘ることも考えられる

108.650のラインをローソク足の実体で割ってくると、これまでに述べた上昇シナリオ(推進3波)を考え直す必要が出てきます。

まとめ

「コロナウィルス」感染拡大のニュースが流れる中でも買い戻しが起き、株為替ともに反発上昇する値動きが見られました。
リスクオフ相場の緩和、米国の良い経済指標や米中関係の改善などが要因と考えらえます。

テクニカル的には上昇トレンドが始まったようにも見えます。
しかし「コロナウィルス」関連のニュースは予想の付きようがないので注意したいところです。

来週の下値候補はざっくりですが、
・109.300:売り圧力が弱い+ファンダメンタル(コロナウィルス関連)良い
・109.000:売り圧力が強め+ファンダメンタル怪しい
・108.650:売り圧力が強め+ファンダメンタル悪い

副次②波が完成した後は、111円台を目標とした副次③波の上昇を考えています。特に「コロナウィルス」の不安視が払拭されると値動きが早いかもしれません。

以上、2020年2月9日時点でのドル円シナリオ分析レポートでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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