見出し画像

「 躍動する新入団選手」VOL.3

パイレーツには今シーズン14人の新人選手が入団していますが、例年に増してチームの中軸として活躍し、リーグのタイトル競争を繰り広げている選手も少なくありません。今回はそんなチームを支える新入団選手にスポットを当て、彼らの「今」、そして「これから」に迫ります。題して「 躍動する新入団選手」。

投手 ピダ―ソン和紀・背番号16
チーム随一の防御率、被本塁打ゼロの安定感

4月1日、今シーズンのホーム開幕投手を務めた。新人投手としては異例の起用だった。7月29日の香川OG戦(今治)で5月12日の香川OG戦以来の勝利をあげていて、通算成績は11試合に登板し4勝2敗で防御率2.15。勝ち星、防御率ともにチームトップとなっていて、安定感はチーム随一と言える。

 登板11試合のうちリリーフは2回のみで、残り9試合は先発。7月29日の試合終了現在、46イニング合わせて201人の打者に向かい打たれた安打は36本、与えた四死球は30個で、ホームランは1本も打たれていない。また、奪った三振46個、奪三振率9.00は40イニング以上投げているチーム投手陣の中で最も高く、防御率はチーム1位、リーグでは5番手につけている。先発は高校以来でもあり、入団1年目としては及第点の成績のように思えるが、「投げていくに連れてどんどん色々な課題が出てきます」とキッパリ。初めて経験する毎週の試合移動、猛暑対応も加わる中で適切に体調管理しながらマウンドに上らねばならない。プロとしてそんな日常と向き合いながら、「どう球数を減らすか、クイックでどうランナーのスタートを切らせないかとか、そんなかけひきや投球のテンポなど学ぶことばかりです」。滴る汗を拭きながら「練習や実戦で目の前の課題を潰してやるのみです」と話す。

  ストレートの最速は今年1月に出した152㌔で、変化はない。だが、「先発は投球にペース配分が求められるので、バランスよく投球できないと長いイニングが持たない。球速優先ではないですから、それが先発投手の難しさだと思います」とピダ―ソン。2ヵ月間勝利から遠ざかったものの「その間、内容的にはそんなに悪くなかったと思います。とにかく入団以来のピッチング経験を1つ1つ自分のものにし、これからに生かすのみです」とし、その先には果たして10月のドラフト会議を見据える。「NPB入りはずっと目指してきました」と語気を強め、「8月からは一層スカウトの方の目に留まるピッチングをやります。きっとやれると思います。集中してやる、それは今しかないです」。日焼けした頬を更に紅潮させながら1年目の夏に改めて誓う。

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!