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言わなきゃ嘘にならないのよ

これは常々真理のひとつだと思ってきたが、
やはりそうだと思うことがあった

嘘はつきたくないのだと言う
だから事実を話す
そういうとき、
言われたほうのことは考えていないんじゃないか?

嘘はつきたくないのだ
だから事実を話すのだと言った
わたしはそれを聞いて、
まあ
世の中にはそういうこともあるわな、

平常心で受け止めたつもりだったのだ
だが、それは
その場でのお利口な返事にすぎなかったようだ

刻々と時計が時間を刻んでいくうちに
なんだか
やり場のない哀しみと言おうか
落胆といおうか
あるいは
ちょっとした怒りのようなモノが
わたしのこころの中に湧いてきたのを
感じている

なぜこんな気分になってきたのか
遡って思い出してみる

で、
思い当たったのだ

おそらく、聞かされるほうのことは頭になかったのだろう

仲良くさせてもらっていると
思い込んでいた
同性の友だちに
同性の恋人ができたのだという

あれから10時間くらい経っているが、
今になって
あたしは混乱している

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