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耳栓のすすめ~Loop Quiet

「ひとの声や音で身体がつかれるんだな」


行く場所と時間帯がかぎられる

10代のころから、買いものをしたり電車を乗りついで都心に出たあとで家に帰ると、翌日は起き上がるのも億劫なほどぐったりしていた。雑踏やデパートの地下、ショッピングモールも通り抜けるとものすんごい解放感があり、身体が一気にゆるんだ。

カラオケも頭がぐわんぐわんしてその日の夜は眠れなくなるので(あの暗い空間に明るいライトが点滅するのもだめだった)、これまで片手で数えることしか足を踏み入れたことがない。

聴覚過敏

聴覚過敏」という単語を知ったのは子どもを産んで数年経ったころだ。

耳からの情報がどうやら長いこと脳に残るらしい。バスや電車で絶え間なくながれるアナウンスや、雑踏にひしめく「声になるまえの音」を浴びると身体が鉛のように重くなった。

しかし自分の性質を把握したところで出かけることを完全に止めるわけにもいかず、子どもを連れて買いものや病院、自分の用事で電車やバスに乗らないといけない。当時の自分でできたのは人の多い週末や時間帯をさけるくらいだった。免許はもっているが『一度も乗らずにゴールデン(ゴールド免許)』の自分には、車を運転する勇気も出なかった。産後は睡眠や食事が細切れになり集中力ががくんと落ちていたのもある。

耳の穴にも個性がある

一昨年ほど前、Amazonでイヤホンを探しているときにノイズキャンセリングの耳栓を見つけた。今探したら取り扱っていなかったが、『水洗い可能』とあるのに気がついた。濡れたティッシュでちょこちょこ拭いていたが丸洗いして良かったなんて!

ものは試しと買ってみたら、あら、快適。声の角がとれた。話しかけられたら気がつくくらいの、ちょうど良い音量だ。家のリビングでもだだっ広い公園でも音量10で話すわが子の声までマイルドになった。おなじ空間で家族が動画を観ていても気にならない。画面越しの声の輪郭がはずれて、まあるくなった。
音はするが内容までは聞き取れない。そこが良い。

1代目の耳栓はいまも鞄に入れて持ち歩いている

ただ、ひとつ問題があった。
左耳だけ、しょっちゅう耳栓が落ちる。なんでだろうと思ったら、左耳の穴が右にくらべて小さいのと、角度がするどい(曲がっている?)らしい。「らしい」というのは正式に調べたわけではなく、耳栓を何度も落として判ったから。両耳で高さがちがうことは眼鏡をつくったときに分かっていたが、耳の穴はノーマークだった。耳ひとつとっても人間は左右対称ではないと知った、不惑の夏。

Loop Quietを知る
耳の穴はさておき子どもがテレビを観て自分が本を読みたい、近所のスーパーに買いもの、電車で遠出、飛行機に乗る…など、家の中外関係なく耳栓は活躍した。

ただ、左耳はぴたっとはまる角度がかぎられる。その上、落ちやすい。家のなかはすぐ見つかるが外で落とすと探すのに手間取った。なので一度つけたらつけっ放し。ひとと話す以外はつけたまま帰路につく。気になるのは咀嚼音がひびくのと、長時間つけていると耳が詰まった感覚をおぼえることくらい。

耳栓を使いはじめて半年ほど経ったころ、とある方のブログで見かけたのがLoop Quietだった。(こちらはまだAmazonで取扱いがあった👇)


耳に合せてチップが変えられる!

このLoop Quietは睡眠時、会話用、音楽ライブなど用途によって色んなシリーズが展開されているが、決め手になったのは耳にはめるチップ(丸い部分)の大きさが変えられるのと見た目のコンパクトさ、そして色味。

直径4センチで平べったい。おそらくシリコン製

チップはXS/S/M/Lと4種類あり、試してみたら左耳はXS、右はSがちょうど良かった。耳の穴をぴっちり埋めたいなら両耳ともSでも良さそう。

チップ3種(1種は耳栓に付いていた)


Loop Quietは3,000円から8,000円と決して安くはないが、10代にこれがあったらどれほど身も心も楽でいられたことかと思う。

耳からの情報をせき止めてくれる耳栓は救世主であり、もしおなじように外出や移動などで「耳疲れ」をするひとがいたら前のめりに勧めたい。

それくらい自分の人生でうれしい買いものだった。

おまけ

8,000円のものは睡眠時、スポーツイベント、会話など1つの耳栓でモードを使い分けられるらしい。


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