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 児童期の子どもの子育てがすっかり終わってしまった私が
幸運にも学校の様子や学童期の子どもたちの様子を垣間見ることができる機会を頂いています。ありがたいことです。

けれど、残念な場面に遭遇することが多い現実。
何年も前の学校の状況となんら変わっていないように思うのは私の勘違いでしょうか。

子どもがパニックになり、わめいて先生の言うことを聞かない。
その状況で周りを5,6人の先生が取り囲み、みんなで一斉に色々指示する。
もちろん事の発端は子どもが約束、ルールを守ろうとしなかったことなのだけれど、それがそこまでおおごとになった、してしまった経緯があっての今のその子の状態だ。

以前サポートしていた子は中学生の時そのようなことが時々あった。
その際も先生数名で力づくで抑え込むのだと言う。
だから余計に強い力で反発する。それが結果的に悲しいことになったのだけれど。

このような場面に遭遇した時は私はいつも「太陽と北風」を思い出す。
無理やりに何かをさせようとするから余計に反発し、大きなパニックとなる。ある一定の認知能力があり、冷静な時には人の言うことが理解できる子どもであれば、寄ってたかっては逆効果である。
もちろん先生一人では恐怖を感じる事態であれば先生数名が関わるのはしょうがないと思うのだが、めいめいがごちゃごちゃと指示を出すのは聞いている方が混乱する。まずは落ち着かせるのが先決のはず。

厳しく対応するポイントがわからないように見える。

一人の先生が私に「駄々をこねたらわがままを聞いてもらえると思うので、折れたらだめです。」って言ったんです。
もちろんそうです。
でも、先生たちは自分たちの気が付かない所では「折れて まぁいいか。」ってしてしまっていることも多いんです。
自分たちの指示に従っていれば良し、で自分たちが気づかない指示や教育の必要なところはないがしろにしてしまっていたりします。

私はその子がパニックになりそのまま帰ろうとしたときに
「ちゃんとご挨拶をして帰ろう。」と促しました。
ヽ(`Д´)ノプンプンと怒っていたけれど、ちゃんと「さようなら。」と言いました。

子どもたちに適切な行動を取ってもらうには考えながら提案やアプローチをしなければなりません。単純にかける言葉を替えるくらいではどうもならないことも多い。特に発達の凸凹がある子は。

まずはその子の状態がどうなっているのか?
状況をどれくらい理解しているのか?
通常ならどれくらい相手の言うことが理解できるのか?
まず、この状況で最優先されることは何なのか?それを実現するにはどうアプローチすると良いのか?

等を考えます。
そして、大事なことは方法や優先順位の決め方を現場の先生方みんなが共有している状況を作っておくことです。
先生が代われば対応が変わると言うことがあれば子どもは混乱するからです。先生間でも理解の共有ができません。協力してその子を支援することができません。

子どもがパニックになるのは理由があるからです。
イライラすることが悪い事ではなく、そのイライラの表現の仕方や治め方をまだ習得していないだけなのです。
必ず習得できるようになります。
だから、その課程を大切にしてあげてほしいのです。

私と二人になって程なくして落ち着き平静を取り戻していました。

子どもが出すSOSをどれくらいの方が適切に感じ取り
手立てを立ててくださっているのでしょうか?
SOSを出すことを不適切な行為としているのではないですか?

全ての人が子どもの未来を拓く実践者になってください。

※ニュースレターなどに発達障害についてのコラムを書いています。

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