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夏休み合宿でのお話が続きます。
小学1年生から身の回りのことがある程度できる子どもたちを引率します。
参加させたいご家族は参加できるようにそれまでに家庭で練習をさせてくださいます。

例えば、所有物の管理や着替え、お風呂での洗髪、適時のはみがき、洗濯の干し方、畳み方など。
そして、一番大切な引率者の指示を聞いて指示を守ろうとすること。リスク管理がある程度できること。みんなと楽しい時間を過ごしたいと思うこと。など。ご家庭でしっかりお話をしてくれています。

そんな条件をある程度クリアーできた子どもたちを連れて行きます。
それってもう「発達障害」じゃないんじゃない?と思われるかもしれませんが、障害診断の有無は別として「発達凸凹」はあって、WISC検査の結果でもそれは見て取れます。

発達障害と思われるところが軽度であれば生きづらさも軽度であるかというとそういうものでもありません。
生きづらさの部分がどこにどの程度あるか?
彼らがおかれている環境が彼らの育ちにどう影響を与えていくか?
など、気を付けないといけないことはやはり小学生の間にはたくさんあります。

合宿に行けるようになった子たちは
以前にも述べましたが、そこまで素晴らしく発達したのです。
以前は、しっかりと生きづらさを抱えていたのです。
そのことをある程度発達、成長が安定し、定着するまでは忘れてはいけません。

そうは言っても「こども」に変わりなく
「子どもらしさ」をもつ子どもたちです。
そのあたりは障害の有無、発達凸凹に関係ないと感じるところです。

おかあさん、おとうさんはご存じでしょうか?
彼らがどんなにおかあさん、おとうさんが大好きか。
毎日おかあさんにどんなに口うるさく言われていても
友だちと楽しく過ごす合宿より
おうちが良いのです。
おかあさんのそばが良いのです。

夜になったり、昼間にふと思い起こす時間があったときに
おうちを思い出し、おかあさんを寂しがり、おとうさんとのエピソードを私に話します。
施設中に響き渡るくらいの大泣きします。
寂しさに胸が押しつぶされるような気持ちになるのです。
しばらくは様子をみるけれど、それでも収まらない時は
スタッフの私たちがそばに寄り添い、慰める。
背中をさすりひたすら落ち着くのを待つ。

寝る時は雑魚寝だから
私たちの布団に潜り込んでくる。
このくそ暑いのにべったりと引っ付いて寝ようとする・・・(笑)

子どもと言うのはどの子もそういうもので、
それを合宿中だから、「我慢して寝なさい!」とは言いません。
その気持ちを、その状態を受容できるように支えてあげるだけです。
私たちはサポーターであるけれど、
家族と同じ気持ちをもってサポートしています。
だから、子どもたちを大切に思っています。
大切にご家族と一緒に子どもたちを育てたいと思っています。
子どもの順調な発達や成長はご家族と同様にとても嬉しいことです。

子どもはどの子も子ども。
自分のペースで大人になっていけば良い。
その時に未来を、可能性を最大限に拓くための援助を私たちはするだけ。

迷ったり、立ち止まったり、後戻りすれば
また、援助するだけ。
いつでも戻ってくれば良いのです。
家庭がそこにあるように
わたしたちもずっとここにあり続けたいと思います。

子どもの姿はすなおな姿。
それを見て私たちはたくさんのことを学ばねばなりません。

個性といういろんな色がいろんな形で彩っていく美しい社会の実現を目指し 活動しています。 どうか応援、サポートお願いします。 今は、奈良の限界集落の地域おこし、オルターナティブスクールの創設、 組織内のダイバーシティ化推進を目標にがむしゃらに頑張っています!