【遠国(ex行進は火の中へ)4/1水@恵比寿LIVE GATEのお知らせと行進以前から遠国までのお話】

↑この素敵なフライヤーは2013年のものですので要注意◎

【行進は火の中へ】から【遠国(えんごく)】へ改名して初めてのライブになります。

このバンドには並々ならぬ思いがあると記しましたが、その辺りをつらつらと。先んじて申し上げますが、長文、大袈裟、ご容赦くださいませ。

当初はプログレッシブなフォークロックをイメージしていました。

僕ははちみつぱいやムーンライダーズが大好きなんですが、イメージを膨らませて行く内にYESや四人囃子に寄って行き、最終的には自分の大好き音楽を余すことなく詰め込める媒体にしてやろうと目論んでいました。

2010年、バンド名を【TOBOR IS ROBOT SPELLLED BACKWARD】 としてスタート。

この名前は世界初と言われるロボットが主人公の映画、1954年の「偉大なるトボー」の主人公トボーが知能の学習のためにタイプライターで打っていた文字列の一行だけあったタイプミスから取りました。Lが一つ多いんですね。

この映画には新しい何かを作る時に伴うあどけなさみたいなものを感じ、その時の自分の気持ちにシンクロしていたように思います。

初めはドラム(僕)とコンボオルガンの二人で、そこにギターを入れたりシンセを入れたり、しかしなかなかイメージ通りにまとまりませんでした。今思うと欲張り過ぎていたように思います。

そして今からちょうど四年前の大震災を経て、暫くの間大きく取り乱した時期もあり、落ち着きを取り戻すに連れて、何かが見えて来たのです。

それはある時期ピュアでいることで苦悩した人間の照れ隠しや保身の為のシニシズム武装が、徐々に解き放たれて行く過程でした。勝手に人の目を気にして自らを錆び付かせてしまっていたことを自覚したのです。

ピュア、シニカル、そしてそれらを踏まえた上で、その覚悟の先にあるピュアさを見つけたんです。こびりついた茶褐色の錆が剥がれ落ちて行くのがわかりました。

本当は素直に歌が作りたかった。今まで聴いてきた大好きな大好きな歌たちをなぞるような、聴く人が僕と同じような気持ちになってくれるような、ことある毎に聴いては心を奪われ救われるような、そんな歌を。

自分のパートもドラムからエレクトリックギターへ、そしてアコースティックギターへと自然な流れでコンバートして行きました。

2012年の正月。あるフレーズが突然頭に浮かんできました。

【行進は火の中へ】

これは言葉もメロディも同時に生まれ、直ぐにメモを取りました。 手塚漫画ファンならピンと来るフレーズかも知れません。震災から一年近くたったその時の心情をロビタに重ね合わせてたのかも知れません。

このフレーズを膨らませて一曲に仕上げ、その言葉をそのまま曲のタイトルにし、更にはバンド名にもしました。そのくらい象徴的な出来事でした。

この日を境に曲がどんどん出来て、メンバーを集めて、リハを重ね、まるでダムが決壊したかのようにことが進んで行きました。

エレクトリックギター、フレットレスベース、ドラムス、コンボオルガン、シンセと女声コーラス、そして僕の歌とアコースティックギターの六人編成。

そして三月にConti主催のイベント「縁晩」にて一曲だけオープニングアクトとしての演奏がライブデビュー。

シンセがメンバーチェンジし、十月にフルサイズのライブを国立で。

そして好感触のまま翌年三月にワンマンコンサートを企画。

その為に音響オペ担当メンバーにも加入してもらいました。

そんな折も折、シンセのメンバーが三月を最後に脱退せざるを得ない状況になり、更には僕自身が二月三月と病気で要安静を余儀なくされたり、二日前にドラマーが諸事情で残念ながら当日の参加が不可能になってしまったり。

そこでオペ担当メンバーに急遽ドラマーにコンバートしてもらい、二日間のリハで全八曲を覚えてもらいました。その柔軟さに本当に救われました。

そしてやっとの思いで当日を迎えました。

オープニングアクトのスルタンチャカ、ゲストのaoki laskaさんの素っ晴らしいステージ。

本編六曲に加え、最後に【aoki laskaと行進は火の中へ】としてお互いの曲を一曲ずつコラボして終演。

DJコマネスクことスリーピングビューティーの小出亮さんの選曲に最高に気持ちを高めてもらいました。

本当に最高の夜でした。

たくさん悔しい思いもしました。たくさん気持ちが弱りました。でも、何とかたどり着いた先で、少し自信にも繋がりました。一生忘れられないイベントです。

その後はメンバーを増やすことなく流動的な編成で【小林拓馬と行進は火の中へ】としていくつかのライブを行いました。

2014年を迎え、メンバーそれぞれが多忙極まりモチベーション的にも相違が出たことを切っ掛けとして、バンドとしては一度メンバーを解消し、完全に僕のソロプロジェクトとして改め、名前も【遠国】に改名しました。

この名前は大好きなあがた森魚さんの「永遠の遠国」から拝借しました。現実から少し遠くにあるこことは違う漠然とした世界をイメージして。

そこから一年間は弾き語り中心に活動し、2015年を迎え、先の投稿に記したように現在に至る訳です。

メンバー詳細他、詳しくはこちらの投稿で。
https://note.mu/marchrecordings/n/nc5c92a8d0793

4/1のメンバーは突然の依頼に好意的に参加を承諾してくれました。これが何より嬉しいんです。

当日までにはバンドとしてきっちり仕上げて行きますので、乞うご期待です。

もしよろしければ下記をご覧ください。改名前のライブ映像です。曲を聴いて、気に入ってもらえたら、是非4/1水は恵比寿LIVE GATEへ足をお運び頂ければ嬉しいです。きっと少しでも曲を覚えてからの方がライブを楽しめますので。

【行進は火の中へ】
20130310@国立地球屋
http://youtu.be/BPzUusOyL70

【小林拓馬と行進は火の中へ】
20130620@新宿WILDSIDE-TOKYO
http://youtu.be/iHkw3XSMefI

もちろん、好きだと思ってくれているあなたにも、これ以上のものをお聴き頂くつもりで臨みます。

改めて、このような機会を作ってくれた今関さんに、そして一緒に演奏してくれるメンバーに、本当に感謝しています。

正直、大震災を経て心を大きく取り乱し、様々な形でご迷惑をお掛けした時期もありました。しかし僕がこうして今では健全に自分の生活に向き合って音楽を続けられていることは、大変多くに許されて生きられているからだと痛感する毎日です。

恥ずかしながらこの遠国にはその心情の移ろいがもろに反映されているのです。

これから先、負い目も自意識も因果も何もかも全て、他人の所為にすることなく覚悟を持って生きて行く所存であります。

是非ライブ会場でお会いしましょう。

どうかひとつ。

【遠国(ex行進は火の中へ)】出演イベント

『エイプリルフールフール』

□2015/04/01水@恵比寿LIVE GATE
http://www.livegatetokyo.com/2015/04/01/e-2/
開場18:30開演19:00前¥2300+1d当¥2800+1d

出演/アラカキヒロコ・僕の話を聴いてほしい・遠国

《遠国4/1メンバー》
・小林拓馬/歌とアコースティックギター
・松尾真治(ふうりゅう)/エレクトリックギター
・佐々木良(キンモクセイ、他)/エレクトリックベース
・大沢式子(HOSOME、他)/キーボード
・安田直人(ソコラノグループ、他)/ドラムス

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