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冬のオリンピックも五七五(4)

LIVEでオリンピックは見れませんが、ネット配信で結果を見ています。日本も頑張っていますね。

若者が頑張る姿を見るのは好きです。昔は、選手と年齢が近くて、変に対抗心を持ったりしましたが、アラ還ともなると、温かい目で見ることができるようになりました。

選手だけではなくて、すべてのキラキラする若者を詠んでみました。


青き踏む潔く生くカンペ無し

(あおきふむ いさぎよくいく かんぺなし)

季語は、「青き踏む」「踏青」です。

萌え出た緑のきらめき、そんな野原を素足で歩く。人生のカンペなんか無い。

何となくオリンピアンを見ていると、人生のカンペも見ずに真っ向勝負をしているように思えての句です。


老鶯やカンペ片手に狼狽える

(ろうおうや かんぺかたてに うろたえる)

季語は「老鶯」です。

とはいえ、年を取ってくるとカンペが欲しくなる時もあります。台詞を間違えて、不用意な言葉で相手を傷つける困ったアラ還。

年を取ってくると、改めて人生の指針となるカンペをこっそり隠し持ち、うまく振る舞いたくなります。

そんな時、若いオリンピアンの姿に励まされつつも、老いた自分を内省します。


老鶯やカンペ手放し朗々と

最初は、老鶯やカンペ見ず鳴きつっかえるにしていましたが、カンペから解放されたいですね。ちゃんちゃん!


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あまり躍動感を感じない絵ですが、真剣な眼差しで滑走しています。