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外交パウチっ子の話

おフランスのマクロン大統領がアメリカに来ていた。この人はまずオレンジのおっさんに初めて会った時、手の色が変わるほどのぎうぎうの握手をしたので話題になった。

でも意外にオレンジ野郎に気に入られていてその関係性もよく話題になる。今回もフレンチ風のキスの挨拶をしたとか、2人のボディタッチの様子がかなり色々伝わってきた気がする。

そんなマクロンに、オレンジのおっさんが手書きメモを添えて、2人の仲良しぶり?を記した新聞記事の切り抜きを送りつけている、と言う話がラジオで話題になっていた。

そしてそれが、外交パウチで送られているのがすごく変だ、と言う話だった。

外交パウチ。Diplomatic Pouch を私が勝手に直訳しただけだが、日本語では、外交行嚢とか外交封印袋とか言うらしい。世界の外交官の間で使われる。

パウチと言うとついパウチっ子を思い出してしまう世代だけれど、パウチと言うと封印してもう開けられないようなものだからそう呼ぶらしい。封筒だったり、袋だったり、コンテナだったりなんでもありだそうだ。

普通は外交官が使うもので、一度を封をしたら、外交特権で目的地に着くまでに絶対に開けられない。税関も誰もそれも開けてはいけない。だから重要な機密文書とか色々なもののやりとりが、外交パウチっ子を使ってされてきたそうな。

しかし今は通信手段が発達しているので、わざわざそれで機密文書を送ったりすることもなくなり、外交パウチの存在もなくなりつつあるらしい。

しかも本来は、自分の国の外交官とのやりとりで使うようなものらしい。なのに、機密文書でも無い切り抜きを送るのになぜこれを使ったのかは謎。マクロンへのラブメッセージを、ちょっとスペシャル感漂う方法で送りたかったのか。

おっさんがお気に入りの若い大統領に変な方法でアプローチしているのもあれだったが、この外交パウチの用途がなかなか面白い。Wikipediaによると、機密文書だけでなく、今までに外交パウチで送られたもの色々:

・戦地からのクリスマスプレゼント

・武器兵器の類

・国際宇宙ステーションで使うトイレの部品(シャトル打ち上げに間に合うように、ロシアからアメリカへ)

・キューバの葉巻(これはチャーチル)

・コカイン(悪い外交官が密輸しようとしてバレた)

・人間

人間は、それこそスパイがこれで誘拐されそうになったり、ソビエトから人をコンテナに入れて脱出させたり。最近ではイギリスに逃げたナイジェリアの高官を裁判にかけるために、ナイジェリア政府がこの高官をとっ捕まえて外交パウチに入れてナイジェリアに連れ帰ろうとしたり。

救出された人によると、中には明らかに、以前にも人を運んだ形跡のあるコンテナもあったらしい(怖)

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