クレイセラピーは、ヨーロッパの伝統的な療法や美容法で、その名の通り、粘土や泥を使います。個人的に、家庭でできる自然療法、美容法の中で、ダントツの扱いやすさ、応用範囲の広さ、結果のわかりやすさだと思っています。

「魅せられて」という1996年の作品があります。公開当時は見る機会に恵まれなかったのですが、最近になって鑑賞しました。キラキラと輝く全盛期のリヴ・タイラー主演で「ひと夏の経験もの」、監督はあのベルナルド・ベルトルッチ、ということで、心配しながらの鑑賞でしたが、終盤、思いもかけない発見がありました。

舞台はイタリアのトスカーナ地方。物語の終盤（1h58m頃）、主人公ルーシー（リヴ・タイラー）が蜂に刺されるシーンがあります。その場面で地元の男の子が近くの赤土を掴み、泉の水で泥状に溶いて、刺された部分に塗りました。（肌から毒を出すために、泥を使います。）

アロマ教室でクレイと出会い、そのあまりの良い仕事っぷりにすっかり虜となっていた私は、これはまさにクレイセラピー！！と映画を観ながら大興奮でした。

※ 蜂に刺されたら、そのへんの土をそのへんの水で溶いて塗るべし！という話ではありません。クレイセラピーではクレイの産地や品質を重要視します。

クレイを「ヨーロッパの伝統的な療法」として認識はしていましたが、映画を通じてまさに「生活の中にある」実例を目の当たりにしたことに感動せずにいられませんでした。

私は韓国ドラマを見るのが趣味で、韓国ドラマでも、民間療法や伝統療法の知恵が時折見られます。

例えば、時代劇でしたが、毒矢を受けた人の体をを土に埋めて（頭だけ地上に出ています）解毒させるシーンを見たことがあります。ちょっとビックリしましたが、クレイも「土」を利用したデトックス方法なので、土に埋めるのは昔の人の知恵なのかもしれません。

日本でも、鹿児島県指宿市の砂風呂や各地での砂浴など、土に関連した療法（入浴法）があり、デトックス効果で知られています。

いずれの方法も、肌から老廃物を排出するために、土を利用します。なぜ肌から出すかというと、肌は最大の「器官」と言われているからです。（なぜ土が肌から老廃物を排出させるかは、今のところ私にはわかりません）

肌は入り口であり出口でもある。肌から出すと治りが早い。私がアトピーで苦しんでいた頃、そう教わりました。

したがって、肌からの「排出」を促す働きをするクレイは、私がアトピーの頃出会いたかったものナンバーワンです。

しかし、排出力が強い分、反応が強いこともあるので、アトピーの人がクレイを用いる際は、注意が必要です。

クレイは便利で使い勝手の良いものですが、使う上で知っておいた方がいいこともあります。逆に言うと、ポイントさえ押さえれば、日々の生活に活かしやすいものでもあります。

映画「魅せられて」の男の子は、クレイについて特別に学んだわけではないでしょう。彼が土に解毒の力があることを知っていたのは、彼が育った環境にクレイとその使用方法が当たり前に存在していたからでしょう。

クレイという療法を知っていて、大好きになっていても、私にとってクレイは、学びの対象であり、まだまだ外国からやってきた何かでした。そんな中で、映画にクレイが自然に登場したことに感動してここまで書きました。

クレイセラピーに本当に魅せられております！！
クレイについて、映画やドラマの中に登場する自然療法について、今後も書いていきたいと思います。

お読みくださりありがとうございました。