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こどもの受験(中学受験・高校受験・早期教育)について、思うこと、感じたこと。

こどもを育てるということには、いつも不安がつきまといます。

すべてのこどもに当てはまる「子育ての正解」なんてないのはわかってる。

でも、少しでも、「いいほう」を選んでやりたいのが親心です。

しっかり遊ぶこども時代

私が住んでいるところは比較的教育熱心な家庭が多い地域でした。
足し算引き算を教えてもらえるのはもちろん、園内でできる習い事の豊富な幼稚園がたくさんあり、公立小学校でも多くのこどもたちが塾や習い事をかけもちしていました。

そんななか、私は、こどもが小学校を卒業するまでは、勉強よりも「しっかり遊んでもらうこと」に注力しよう、と考えていました。

なぜそんなふうに考えるようになったのか、自分のこども時代を思い返してみると、

・幼稚園のころから集団にうまくなじめなかった
・からだが小さく運動能力が低くて苦労した
・この弱点を克服するため「おりこうさん」であろうとして、かえって苦労が増えた
・とはいえ、「好きなだけ本を読むこと」を許される環境にあったことが、今の自分を支えている

このあたりが根っこにありそうです。

からだにもこころにも、たくさん遊んだことで身につく「たくましさ」を備えていれば、長い人生を多少は生きやすくなるのではないだろうか。私の持っていなかった力をつける手伝いをしてやりたい、そして同時に、私が今生きる支えとしている「どこまでも夢中になれる好きなこと」を、こどもたちが手にするために必要な時間と余裕を与えてやりたいと思っていました。

自分で勉強できる力

この時代の「生きやすさ」には、「自分で勉強できる力」も含まれていると思っています。

学歴がすべてではないけれど、やっぱりないよりはあるほうがいい。
近くに学習環境の整った学校があるので、もし入れるのなら、中学受験をしてそこに入るといいと思う。

こどもとも話をして、中学受験をしてみようかということになりました。

小学校を卒業するまでは、しっかり遊ばせてやろうと思い、特に塾にも通わせていませんでしたが、実際に毎日公園にボールを持って走っていくこどもを見ていると、本当にこれでよいのか、塾に通わせなくていいのか、不安になり、迷います。

「子供をよい学校に入れよう!」という目的が最優先であれば、迷わずに環境を整えてあげることができます。実際に、進学塾ではそういう保護者の方も多かったように見えましたが、それはたぶん、そう見えるだけ。
多くの人は、「よい学校に進学させること」が100%正しいとは信じることはできないでしょうし、どこで線引きするか、迷い続けていると思います。

私も夫も田舎育ちで比較的のんびりした親に育てられ、強制されることもなく高校受験、大学受験を越えてきました。私は塾にも通ったことがないので、本人が望んでもいないのに、自分の経験したことのない厳しさを親が子供に課すことに抵抗もありました。

たった12歳の子供が、平日の夜、23時を過ぎても塾にいることに、それが子供たちの間で当然のこととなっていることに、戸惑い、我が子をそんな環境に置いている自分の決断は間違っているのではないか、泣きながら考えたこともありました。

似たような境遇のお母さんと話をしても、遠慮や建前が邪魔をして、完全に腹を割って話をすることはできませんでした。

そこで、一段落した今、この数年ひとりで考えてきたことを、文章にしてみようと思いました。

(追記)
時間を置いて読み直してみると、このnoteは、「早期教育不要派が悩みつつも信念を貫き、とりあえず高校受験まではうまくいきました」というお話でした。文章を書いてみて、自分が悩んでいた本当のところがわかりました。
みんなが早期教育に熱心な中で、「やらない」(そこまで確固たるものではありませんでした。「できない」という要素も大きかった。)ことをやり通すのは、かなり不安でした。自分の決断が、こどもというひとりの他人の人生に影響を大きく与えてしまう。このやりかたでほんとうによかったんだろうか。
早期教育がうまくいったというエピソードは書籍でもたくさん読めるけれど、「こどもに早期教育させないで本当によかったのか」と悩みながらもうまくいったという話はあまりないので、そういうのを書きたかったんだと読み返して気づきました。

役に立つ文章ではないかもしれません。

「子供を全員東大に入れた」というような経験談を読んでも、なんか違うと思う。「バリバリ働いているママの子育て」を読んでみても、実家に頼れる環境だったり、教育の大部分をアウトソースしていたりで、我が家の参考にはならなかった。
そういう私の経験談です。

まだまだ一段落からはほど遠いですが、下の子が中高一貫校に進学し、上の子も高校受験で無事第一志望の学校に入学しました。

「こうすれば間違いない」という話ではなく、「こんなグダグダでもどうにかなった」という、子供を受験させることの是非に悩んでいる方との、傷のなめ合い、そしてかすかな希望となればいいなあと思って書いています。

子供の特性の話もあるため、有料での公開となります。

ただの自慢話に聞こえる可能性もあります。その点は私もどうしようもないので、「顔見知りには言えない話」を聞くお代として了承していただければと思います。

読んでくださった方から質問をいただくことがあれば、答えられるものには答えて、記事に随時追記していこうと考えています。


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