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【第11回】居酒屋にて:あなたのふるさとを紹介してください(500字)

さまざまなジャンルの文章に、自分なりの赤ペンを入れていく企画です。マガジンの詳細については【はじめに】をお読みください。

第11回は、こんなテーマにしてみました。

お題
新宿で飲んでいたところ、日本に旅行に来た外国人グループと仲良くなりました。 彼らにあなたのふるさとを紹介してください(500字)

あっという間に、オリンピックまであと1年。申し込んだチケットは、全部外れてしまいました(涙)。二次抽選をがんばります!

五輪需要やらインバウンド需要やらで、日本には外国人の方が増えています。新宿なんて、超グローバルですよね!
少し前に西口の「思い出横丁」で飲んだのですが、数時間で何組もの外国人グループと仲良くなりました。なかでも、ヨーロッパから新婚旅行に来たカップルと意気投合。女性のほうは日本のアニメや漫画が大好きなんだとか。
「コナンカフェあるよ!」とか「旅行したなかでは、京都がよかった!」とか、カタコトの英語でワイワイ飲みながら話して、すごく楽しい経験でした。

この赤ペン教室も半年が終わりました。11回目以降は、「誰に対して」という部分を細かく設定して書く訓練をしてみようかなと思い、こんなお題にしてみました。

今回書いてくれたのは、毎度おなじみ飲み友達のIさんです。

ふるさとは鯛と言う魚で日本一有名な明石と言う町。 日本ではね、『紅白』と言って赤と白の色を伝統的なお祝いごとで多用するんだけど、食べ物でもそう。 でも、味や豪華さで言うと昔っから鯛が一番のご馳走でもちろん見た目も赤い。中でも4月の産卵期にいっそう鮮やかに赤くなった鯛は桜鯛と言って、新しい生活が始まる4月の桜の季節と相まってめでたさは格別。 日本では一年のはじまりは新年の1月とは別に生活の切り替わりが4月にもあって。学生なら新学年。卒業したら就職して新社会人。他にも春になって4月に何かを始めることは本当に多い。その門出を祝う席でのとびきりのご馳走が『桜鯛』ってわけ。 話を明石に戻すと、魚が美味しいのにも理由があって、一つは魚の餌となるものが豊富で特に鯛は海老や貝なんて美味しいものを始終食べている。ご馳走を食べているのだから、鯛も間違いなく美味しくなる。もう一つは、魚が揚がる漁港と売られる町の市場が歩いて30分くらいとほんとに近いこと。 町の市場を歩いていると生きたシャコが生け簀から飛び出るしタコは箱から脱走する。 活気のあふれる魚屋の商店街の美味しい魚の町。明石が自分のふるさとなんだ。

情緒漂う文章です。少しだけ、赤ペンを入れてみました。

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