ランジェリー解体新書Vol,3「雰囲気美人とお気に入り」

こんにちは、イタリアランジェリー専門家JUNです。

今回もよろしくお願い致します。


さて、前回の最後に「雰囲気」ということについて触れました。

ランジェリーの仕事をしていて、僕の場合は7年ほど男性だけど店頭で接客もさせて頂くようになりました。

キャリアは26歳でイタリアから帰国しそのままランジェリーの仕事を始めましたので15年ほどになります。

その前は僕は実家がこの仕事でしたので、6歳の時から家にラペルラが沢山あった様な環境で育ってきました、意識的に見始めたのと話に聞いたのを混ぜるとこの35年ほどでランジェリーの捉え方は時代が変わるにつれ変化してきました、ファッションももちろん変化しているのですが、ファッションって今だと80Sとか流行ってますよね。

常に、60s~80sかたまに90s、、90sはギャルが多いですかね。この辺りをうろちょろしてますよね。ファッションって2000年以降進化が無いと言われてます。

この頃に出てきたのが、女性アイドルの再ブームとかファストファッションそして、インターネットの普及が一番大きいのかなと僕は思っています。ファッションは「自」と「他」で成り立っています。自分の個性を表現することでよく知らない相手に見られたい自分を作る、コスプレとは紙一重なのですが、コスプレは次の回に書きたいので今回は触れません。それが、インターネット、今はもう見てくれだけでなくライフスタイルや見えない思想までSNSで表現しては「炎上」という事で自他のあり方が混在して凄く混沌とした社会が今ですよね。 思想すらそんなだと見た目はもっと「他」を気にしたものになりますよね。

ファッションはですので、個性や自分を楽しむものから、1つのマスからはみ出ない安全なもの、というのがどんどん一般的になりつつあり、文化の速度が落ちたのかなと思います。ここからの文化歴史ってテクノロジーしか語られないのかなと思うと、ある意味味気ないなあ〜とも思ってしまします。

ファッションの個性として外見を気にして安全に進んできた方向がこの5年で少し変わってきた兆しが、SNS、特にInstagramという素材です。他のTictokとか特にyoutubeとかはビジュアルの誤魔化しが効かないですが、Instagramにおいては加工の技術が見せたい自分、「安全」から「憧れ」を作り出すことに成功しました一般人でも憧れられている時代、これが芸能人の価値が下がってしまった実態の一部だと思います。これも別の回で触れたいと思います。

ファッションはインスタグラムの中では自分をマウンティングする意図がありますので、分かりやすいLOGOが大切になってきますので、だんだんブランドのLOGO巨大化に繋がっていますよね、もう今ブランドってファッション半分、グッズ要素半分で、これも何とも味気ないものになりました。それでも生き残るためにはここに乗りながらも、また時代が変わった時純粋にファッションを楽しめる時代に回帰してくれるのか、ここがこれからの気になるところです。

さて、比較するために先にファッションを触れておきました。

ここからランジェリーの動きです。

ランジェリーは見えないものですよね。ファッションのターニングポイントに入った2000年あたりから徐々にファストファッションの影響を受けランジェリー自体へのお金のかける金額も減ってきた様に思えます。

そして、SNSの発展、LOGOの他の差別化として数年前からランジェリー姿でインスタグラム投稿する方も増えました。最近規制が日本は厳しいそうで、露出が多いと消されると聞いたこともあります。体をアピールだけでなく、ランジェリーを組み込んだファッション、インスタグラムも単独アピールでなくライフスタイルとして朝や夜のシーンをアピールする際はランジェリーを着て投稿されてる方もちらほら、

ですが、やはり静止画でロゴもないのでブランドが分かりにくい部分はありましたが今はみんなブランドの公式をタグ付けして載せていますよね。タグがブランドLOGOのデジタル化みたいなものだと思います。

それで、私はこういうランクの女性という事で箔が付いています。ブランド側からしたら有難いですよね。安いブランドではないので、お買い物としてはある意味これは「女性の投資」だと思います。これも深掘り出来るので後日の回でお話しします。

ランジェリーの変化はまとめると、昔はシルクやレースのイタリアランジェリーという大枠の捉え方から、一旦見えないものとして存在が薄れ、今またランジェリーのそのものでなく、デザインからのブランドという言葉の響きとインスタグラムなどでの承認欲求が満たされる事で堪能する、、シルクは長年ファンがいるので別枠かもしれませんが。

ランジェリー好きな方は除外です。一般女性での大きな流れの部分で、という事です。どのジャンルのマニアだったり好きな方々は世の中の流れは全く関係ないのでこのマニア心というのも解体してみると面白いかもですね。

そしてもう1つの大きな流れが雰囲気です。ずっとデジタルの中で生きてる訳ではないので現実に戻ります。先ほど、「ランジェリーは投資」と言いました。

ランジェリーのお店で感じる事は、イタリアの輸入ランジェリーはそれなりのお値段がします。心から欲しいと思って皆さん買ってくださっているところです。つまり「お気に入り」という部分。ブランドは後付けです。ファッションドレンドも冒頭に書いた安全からはみ出ないものとして存在してるファッションビジネスの中の1つのマーケティングなんです実はね。ビジネスで目玉とか山を作るのと同じでトレンドってそうなんですよね、ネット上でのバズりという原点はドレンドというのを扱い出してから言葉は違えどあります。世の中って上手く出来てますよね。

昔は僕もトレンドを追いかけてましたが、今はファッション好きだけどみんなが追いかけない様で、自分が似合って、皆んなが一旦見てくれる様なアイテムを持って着ている事が快感なんです。自分自身がそういう楽しみを楽しんでいるので、ランジェリーの販売面でもそういう楽しみを持ってあくまでもトレンドというよりも楽しみ先行で進めると、実はランジェリーを求めるお客様と話が盛り上がる事も多いです。

そんなトレンドでなく、着たいものを着る方も多い今、ランジェリーの方がファッションよりもより本来のファッションの考え方に近い方々が集まっている様に思えます。 あと、見えないものというアドバンテージもありますが。見えないからこその、本当の自分を存分に堪能しているのもランジェリーの楽しみですよね。見えないものは見えないですが、お気に入りのものを着ているという満足感やランジェリーの見えないスリル感が脳に伝わりフェロモンなど見えない雰囲気というものが出来上がるのではないか?

実験をした訳でもないのではっきりは言えませんが、経験上そう思うことが多いです。

さて、今回も有難うございました。次回は今回の中で深掘りできるポイントがいくつかありましたので、まず、「ファッションとコスプレ」から解体したいと思います

なるべく毎日更新しますが、出来ない時はすみません!とりあえず1週間、7回分はちゃんと狭めて出します。それ以降は週に2回3回の更新にさせて頂きますね。


JUN



サポート有難うございます、専門クリエイターとしてnoteから書籍化に向けて頑張って行きたいと思います。