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私と教育の距離 vol.6

そんな時に出会ったのが、

ジョン・ハンター氏のTEDトークだった。

それは、ワールドピースゲームといい、

世界の課題を解決することを子どもたちに委ねると言う。

しかも、「大人が正解を教えない」のだと。

このトークを見た時に、直感的に感じた。

大人が教えなきゃいけないという発想が、もはや違うのかも、と。

なんか大人として「もう教えれることってないんだ」と思うとショックだったが、同時に「教えなきゃ!」と思っていた私は少し安心したのを覚えている。

 ジョンハンター氏は、毎回このゲームの始めに謝罪をする。

「こんなに課題だらけの世界のまま、君たちに渡すことになってしまう、大人として申し訳ない」と。

今まで、こんな大人出会ったことない!と、そう思った。

さらに感銘を受けたのが、このゲームを始める時に、

”絶対に解決するという保証はないし、もしかしたら失敗するかもしれない”と思いながら臨んでいるということだった。

彼が子どもたちの前でワールドピースゲームをやり続けるのは、他でもなく子どもたちの持つ可能性、発想力を信じているから、ただそれだけということを知りますます惹かれた。

「これを日本でできたらいいなー」と思う反面、「もしかしたら失敗しちゃうかも」と、今思い返せば子どもの頃のいたずらをしてみる感覚、怖いもの見たさで始めていた気がする。

そんな不安な気持ちを吹き飛ばすように、子どもたちは課題を解決し、勝利に導いてくれた。

何よりも印象的だったのは、先生や家族が「こんなにできると思っていなかった」「過小評価してしまっていたかも」「もっとできるということがわかった」という言葉をたくさんもらったことだった。

最初は、私の「やってみたい」「新しい教育の可能性になるのでは」という勘でしかなかったものが、実感になって来たり、応援してくれる人が増えていくのはとてもとても嬉しいことだった。

ワールドピースゲームを広げていく過程で、教育に携わる多くの人と出会った。

地域の子どもたちの支援、学習サポート、学校現場、ICT教育、などなどなど、知れば知るほど、どの取り組みも素晴らしいと感じた。

いろんな人に出会ったり、ワールドピースゲームを届けていく中で、

気がつくと私の「教育観」は以前から大きく変わっていた

続く



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