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週刊カスタマーサクセスVol.1(SONOS🎧/popInAladdin🧞‍♂️/サザエさん🐚)

みなさん、おはようございます!
GWに長期連休を取られた方は、今日が久しぶりの出勤日でしょうか。

そんな日に、この記事を開いていただきありがとうございます!
第1回目の記事、早速内容に入っていきますね😊

# 気になるCSニュース!

スピーカー界の"テスラ" カスタマーサクセス突き詰め利益2倍にhttps://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00109/00127/

カスタマーサクセスというと、今はまだSaaS業界にて取り組むもの、というイメージが強いかもしれません。

ただ、このような記事を見ると、すでに機器メーカーなどにも浸透している気配を感じます。

ソノスは販売後に顧客と接点を持ち続け、カスタマーサクセスの実現に向けてあらゆる手を尽くしている。顧客と販売後にやり取りするのは修理やクレームのときだけという、一般的なメーカーとは一線を画すものだ。手間はかかるが、顧客とつながり続けてニーズを知り、ハードウエアやソフトウエア、そしてコンテンツを改善し続けるフィードバックを得られることになる。

従来は、スピーカーのようなハードウェア製品というと、

・機材を購入していただき、納品したら終わり。
(その後お客様と関わるのは、修理orクレームの時だけ。)

・購入時点から、あとは製品は劣化の一途をたどるのみ。

というのが、一般的なイメージではないでしょうか?

でも、今は違うんですよね。

ソノスはまさに、”顧客に購入してもらってからが勝負”という、
カスタマーサクセス視点を持っているメーカーです。

そして、どうすれば顧客満足度を高め、長期的な関係を築いていけるだろう? と真剣に考え、手を打っておられます。

具体的にされているサクセスの取り組みは3つ。

① 部屋に応じて音響をカスタマイズ
→ セットアップの際、まず利用者は部屋の中を移動してスマホのマイクで音を収集する。すると、部屋の壁や家具などがどのように音を反射しているのかを分析し、スピーカーから出す音の周波数特性ごとの出力などを調整してくれるのだそうです。

(わたしは実際に購入したわけではありませんが、ものの数分間部屋を歩くだけで、ソノスが「お部屋環境に応じた最適な音響」をカスタマイズしてくれるなんて、なかなかWOW!体験あふれるオンボーディングな予感)

② ソフト更新で新機能を追加
→ ソフトウエアをアップデートすることで、ほぼ毎月スピーカー機能が更新される。
劣化していくどころか、機能が上がっていくという新たな価値を提供。

③ 顧客が好むラジオ番組を自社制作
→ ソノスのユーザーが好む音楽やアーティストを集めたラジオ番組「Sonos Radio」を自社で制作している。アーティストと連携しインタビューを盛り込むなど、さらなる付加価値を提供。

従来のSonos Radioは無料提供しつつ、2020年11月には「Sonos Radio HD」という、更にハイクオリティ音質で音楽を聴くことができるサービスを開始。月7.99ドル(約860円)に設定し、サブスクリプションビジネス強化を進めたそうです。


上記のような取り組みをおこない、結果的に、前年同期比で売り上げ15%増、利益は2倍弱まで伸長。

他の音響機器メーカーが苦戦する中で、この結果なのです。まさに、はじめにお客様との関係の質を見直したことによる成功事例と言えるのではないでしょうか。


個人的に気になったのは記事の最後に、

日本の大手家電メーカーは、ソノスのようなきめ細やかかつ経営戦略に沿ったソフトウエアやコンテンツの戦略が取りにくい。理由は、抱える製品数が多いため。

と書いてあった点。
このあたりの解決に、何かアプローチできることがありそう!?

世界に誇る日本の技術力に、”顧客に支持され続ける高付加価値”を兼ね備えることができたら、きっと最強ですよね。

🙋‍♀️この記事のまとめ
カスタマーサクセスは、SaaS(サブスクリプション型ソフトウェア)以外にも広がり始めている。
それも、カスタマーサクセスは、サービスの本質 と言えるからだと思います。このすばらしい概念を、SaaSだけ恩恵を受けるなんて、SaaS界だけに閉じておくなんて、もったいないよね。ということなのかもしれません。


# 日常を「カスタマーサクセスめがね」で眺めてみたら

Vol.1:popInAladdin(ポップインアラジン)から学ぶ、
購入前のワクワクを設計しよう!

今日のPICKUPニュースは、ハードウェア機器がテーマでしたので、わたしの日常のお話も、テーマを揃えてみようかと思います。

わたくしごとですが、最近引っ越しまして、popInAladdinという機器を導入しました!

popInAladdinとは、
場所を取らずに大画面を楽しめる照明一体型プロジェクター です。https://aladdin.popin.cc/


えっ!メカなのに、Aladdin🧞‍♂️🧞‍♂️??

まず、ネーミングにいい意味で引っかかりがあり、
ワクワクしますよね。

ロゴマークも、、、そうなんです!!
おなじみの、魔法のランプ。

そして、It's Magic!と大きく書かれたWEBサイト。
思わずうるっときてしまう、コンセプトムービー。

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購入前から、WEBサイトや、インスタグラムを眺めては、
もしこれがウチに届いたら(アラジンだけに)どんな”魔法”体験ができるのかな??

と、ワクワクしてしまいます。

購入前の顧客の心を動かす!というのは、
マーケティング寄りの話かもしれません。
とはいえ、わたしはpopInAladdinから次のような学びを得ました。

カスタマーサクセスにおいて重要な、購入後のAHA体験!は、
「ワクワクの伏線回収をする」ことにより生まれる。
そのため、購入前からワクワク設計することが大切。

ファミリー層/カップル向けに、とても相性の良いこの製品。
おうち時間増加の流れもあり、SNSの盛り上がりなども印象的でした。

それに増して、わたしが購入前からこの製品に期待してしまった理由は、
”開発者ビジョン”にあります。

もともとpopInAladdinの存在を知った経緯は、ForbesJAPANに掲載されていた、程涛CEOのインタビューを読んだことです。

開発のきっかけは、幼い3人の子供たち。

”同じ部屋にいるのに、それぞれのスマホに夢中でコミュニケーションが少ない。みんなで大画面を共有したい”

そんな、父親としてのさみしい気持ち(ペイン)だったり。

本業はソフトウェアの会社が、なぜハードウェアに着手したのか、
挑戦ストーリーだったり。

わたしは、起業家の”WHY”に、強く心動かされるので、
一気に引き込まれてしまいます。

こんな想いでつくられたプロダクトは、
きっと素晴らしいに違いない!(単純。笑)

→「そういえば、新しい家に、照明が必要じゃない!」
ということで、購入を検討しました。


そんな風に、あらゆる角度から購入前のワクワク・期待感を与えてくれたのです。

そして、まだ家に届いてから1ヶ月も経っていませんが、
(アラジンだけに)A Whole New World!の世界観を体験しているよう。

新しい世界を、つぎつぎ見せてくれています。

結果的に、もう、わたしにとっては「ないと困る」存在になっています。


次に、購入後のAHA体験や、秀逸なオンボーディング、どのようにハードウェアプロダクトでサブスク強化しているのか?

というところ、まだまだお話ししたいです。

ですが、すでに長文になってしまいました。
とりあえず、1記事1テーマということにして、
シリーズものにしていこうと思います。

それでは、popInAladdinのお話は、また来週!


# これまでに取り組んだ実践録(Introduction)

Vol1:イントロダクション
(これから”実践録”に何を書いていくか回)

”カスタマーサクセス”というワードが、よく聞かれるようになったのは、日本ではここ数年間かもしれません。ただ、その中身をひもといてゆけば、昨今トツゼンあらわれた仕事内容、というわけではないですよね。

商売の本質として、お客様向き合いの中で、やっていた会社は当然やっていたよね。

という仕事です。

企業とお客様の、本来あるべき姿ー
それを、現代のテクノロジーでできることと掛け合わせて、整理した。
ということではないでしょうか。

弘子ラザヴィさんは、著書(赤本)の中で、カスタマーサクセスの仕事を「サザエさんに登場する、三河屋の三平さん<現代版>」と、たとえられております。

恥ずかしながらサザエさんについて不勉強だったわたしは、三河屋さんがピンとこず、調べました。

・本業は酒屋さん。磯野家に、御用聞きにくる。
「こんにちは~三河屋で~す」と裏口から声を掛けてくる。

→ 店舗販売のみならず、地元に密着してお得意様(既存客)へのフォローが手厚い。

例:
💁🏻‍♂️「先月、お酒の注文なかったですよね。そろそろ、持ってきましょうか?銘柄はいつもの○○でいいですか?」
💁🏻‍♂️「醤油このところご依頼されていませんけど、足りてらっしゃいますか?」
💁🏻‍♂️「最近、××って商品が出たんですよ!一度試してみます?」

そうすると、サザエさんも、

🐚「あらっ、じゃあ、それもお願いね〜!」

となるわけですね。

相手と長期的な関係を築き、知り尽くしているから、
適切な声かけができる。

ただ、頼まれたものだけを配達するのではなく、能動的な提案をする。

→ プロアクティブな提案によるクロスセル販売で、自店のARPUを上げてる😍

やはり、三河屋さんは、素晴らしいカスタマーサクセススキルを持ち合わせた方だったのですね。

そして現実社会でも、三河屋さんのように”顧客との長期的な関係を大切に育む商売魂”は、多くの方が持っていたはずです。


また、カスタマーサクセス界のリーディングカンパニー、米国GainSight社のダン・スタインマン氏が、SanSan山田氏とのインタビュー内で、こう述べていました。

「私がやっていた顧客対応の仕事が”カスタマーサクセス”という言葉で呼ばれたのは2008年あたりで・・・(後略)」

わたしには、なにげないこの一文がとても印象に残りました。

それはなぜかというと、超当たり前すぎることですが、

そうそう、カスタマーサクセス=顧客対応の取り組み だよなぁ。
と、改めて気づいたためです。

先ほどの重複にもなりますが、企業にとって本質的に取り組むべきことが、キャッチーな言葉に置き換わっているだけなのです。
(クリティカル・ヒット!みたいな感じですかね。笑 違うかな)

ここから言えることは。

・カスタマーサクセス部隊をゼロから立ち上げなくちゃ! とか、
・スキルを磨かなくては!新しいことだから頑張らなくちゃ!

と、意気込んだりする、そのことも大事です。

もちろん個々の事業への実践に落とし込むために、
学ぶべきこともあるのは確かです。

しかしそれ以前に、世の中で「サービス」が展開される、あらゆる顧客対応の場面、その全てから学べることがあるはずだ。
と思ったのです。

そう腹落ちしたときに、このブログを書いてみようかな、と覚悟が決まりました。

カスタマーサクセスの肩書でいえば、歴の浅いわたしよりも、黎明期からご活躍され、ここまでの土壌を作ってくださった先輩方がいます。

なのにわたしが、”週刊カスタマーサクセス”なんて、偉そうなものを発信していいのかな。

という迷いもありました。

ですが、顧客対応という観点で言えば、わたしの今までの経験からも、お伝えできることがあるかもしれません。
さまざまな経営者/起業家のそばで、業務支援的なことをする立場は、5年ほど経験していたからです。

それをカスタマーサクセス理論に紐づけ、皆さんのお役に立てるにはどうすればいいか?

そんな視点を加えながら、書いてみたいと思っています。

カスタマーサクセスにとらわれず、
”これまでに取り組んだ(顧客対応の)実践録”を、
投稿テーマのひとつに掲げてみようと考えています。

今日は、このテーマのイントロダクションでした。


#編集後記

ここまでお読みいただきありがとうございました。

実は、先週5/3(月)のキックオフ記事に対して、予想以上な反響をいただき、ありがたい、と同時にびっくりしました・・・。

カスタマーサクセスのお仕事に取り組まれている方が、
みなさん勉強家で情報収拾に熱心なのだなぁ、ということもわかり

ますます、気が引き締まる想いです。

今日この記事は気づけば、5,000文字超となり、
相当ボリューミーだな、、、と思うのですが。

続けてみて、走りながら、よき塩梅を見つけていきたいと考えております。

幸い(?)1週間に1度の更新ですので、
週のどこかのスキマ時間に、この記事がおじゃまできたら嬉しいです。

それでは、今週も楽しんでいきましょう!!


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