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2年という制約条件と充実感

残された時間は2年半。

最近の感覚だ。
医者から宣告を受けているわけではない。2021年に母を亡くした時は、生きる目的を見失ってしまったが、小さなマイルストンをクリアすることでなんとか元気になってきた。いますぐ「いなくなりたい」なんて思っていない。
それでも、なぜか、自分の人生はあと2年と少ししかない、という感覚が強いのだ。

ピークは2025年

こう感じてしまう原因は少しある。
数年前、よくあたるビジネス占いの人にこんなことを言われた。
「2025年にもう一度ピークがくる。いろいろなものが手にはいり、絶好調になる。ただし、ピークはそれが最後。その後はピークはもうない」
この方、2020年のずっと前、オリンピック招致が決まって日本が沸き立っていたころに「なんらかの事情で、オリンピックは開催できくなる」と言っていた。
また「大きな争いが起きそうなので西の方向には注意」とも。世界地図でみれば日本は極東、すなわち、北朝鮮も中国もロシアも日本からみたらどこでも西にあたりそう、なので、まあそうか・・・という程度だった。
この方はもちろん、「だからお守りを」等という商売はしない。「瞑想で頭を休めること」「自然の中で深呼吸したほうがよい」等のアドバイスはあるが、何かを売りつけることはしない。どうとらえるか、こちら次第。
しかし、コロナでオリンピックが延期になった時はちょっとびっくりした。

いつまでも同じ状態では生きられない

私の人生に限りがあることを感じてしまう原因はもうひとつ。数年前の元気に飛び回っていたときに比べて、明らかに身体に支障がでるようになった。疲れやすい。すぐ眠くなる。4時間睡眠でガンガン仕事していた時代とは大違いである。
2年くらい前から発症している免疫系の病気もゆるやかに進行し、少しづつ、いろんなことができなくなる。厳密にいうと、時間がかかるようになっている。
また、食べることが大好きなのに、少し多めにカロリーをとるとしんどくなる。あんなにおいしい揚げ物や、添加物の多いものを食べると体調が悪くなる。
このことは「老い」ということを感じさせてくれて、「いつまでも同じ状態では生きられない」と思い知らせてくれる。

母は乳がんで亡くなった。75才の時発症したが、早期発見だったので手術後3日で退院し、その後10年間、全くなんともなく元気だった。85才で再発してからは、あっという間だった。父も肺がんで亡くなっており、私もガンで亡くなる確率が高そうである。

明日地球が滅亡するとしたら

これらのことを不安に思わないことはない。
しかし、人生の時間に限りがあり、身体がゆるやかに不自由になるという感覚は「今、この時間を何にどう使うか」を真剣に考えさせてくれる。
絶対やりたいことは何かを問い直し、意味のない時間を少なくしてくれる。
自分の限りある時間をどう使うか、必死で考えることで、充実した人生につながっていると思う。

昔からの習慣で、「明日、地球が滅亡するとしたら何をするか」と問うようにしていた。「明日、全てが亡くなると言われても、後悔しないような行動を選択する」そんな毎日を過ごしたい、と考えてきた。家族とのかかわり、仕事、明日、自分が死ぬかもと思ったら何を選択するか、そう思ってきたが、実際の日常は仕事に使う時間が多くて、家族との時間が短かったと思う。家族には申し訳なかったのだが、それが自分優先順位だったのだ。
妊娠して会社を辞め、貧乏にはなったものの、産まればかりの娘とずっと一緒にいられた時間は貴重だったし、子供が成長後は、企業を辞めて独立しようとした矢先に世の中がスティホームになり、母と過ごす時間が長くなったことは、私にとってありがたいことだった。(もちろん、それは私都合であり、子供や母が満足していたとはとても思えないが)
いいも悪いも、この若い時からの行動の結果が、今の私を形成しているのは確かである。特に仕事の面においては、常に過去の自分に助けられている。

制約は人生が充実するための贈り物

明日、地球が滅亡したら・・・それは全くの絵空事じゃなくなるかもしれない、と思ってしまうような出来事が頻繁に起こっている。そんなバカげたことを人類が行うとも思えない、思いたくない。しかし、実際に、世界戦争につながりそうなことも起こっている。
それよりも「生命学的に人生に限りがあること」これは100%の確率で人類共通に言えることである。誰でも、いつかは、みんな、いなくなる。脳を保存する、冷凍する、クローンを作る、等、科学的にはいろんなことが可能だが、自分の命に限りがあることは間違いない事実である。
ただ、みんな終わりがあることを見ないように、忘れるようにして、目の前のことを生きているだけかもしれない。

そう思うと、2年という期限、支障になりつつある身体という制約条件は、私に「人生の充実」という贈り物をくれている。まだ、やりたいことがたくさんある。やるべきこと、やりたいことの優先順位をつけて、「明日地球が滅亡しても」後悔しない生き方を、今日、この時間も頑張ろうと思う。



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