お金は損切りできるのに人間関係は損切りできない人たち

あなたには『忘れてしまえたら楽なのに、どうしても忘れられない人』はいませんか?

ここで言う『忘れられない人』というのは、以下のようなネガティブな感情とセットになって、どうしても思い出してしまう人のことです。

・嫌いだった(そしていまも嫌いである)
・ムカつく
・憎い
・怒っている、恨んでいる
・モヤモヤした感情が消えない
・思い出すと複雑な気持ちになる

こういった感情を感じるとき、決まってその人のことを思い出す。
また逆に、その人のことを思い出すと、同時にこれらの感情を感じてしまって苦しい…そんな人のことです。


心理カウンセリングやセラピーの現場では、このような『どうしても忘れられない人』が、クライアントからの話に登場することがよくあります。

たとえば、失恋やパートナーとの別離から立ち直れない人からのご相談であれば、「好きだった人」や「別れたパートナー」が、その『どうしても忘れられない人』に該当します。

大昔に家族から虐待を受け、そのトラウマに苦しんでいる人であれば、「暴力をふるった家族」がその人です。

ほかにも、「パワハラ・セクハラによって自分を退職まで追いつめた昔の上司」だったり、「大好きだったのに、自分を裏切った昔の大親友」だったり、

シチュエーションは様々ですが、いずれも

忘れたくても忘れられない、いまだに私を苦しめる存在

として、彼ら・彼女らは語られます。


さて、実際にカウンセリングや心理セラピーの現場においては、クライアントから丁寧にお話をうかがいながら、

・いま感じている痛みや苦しみを緩和させる、癒す
・なぜその出来事が起こったのか考える、明らかにする
・これからどうしていくか考える、決める

ことを、焦らずゆっくりと、セラピスト(カウンセラー)とクライアントの二人三脚でおこなっていきます。


『忘れられない』のには理由がある

では、そもそもなぜ、『忘れたくても忘れられない』という矛盾が起こるのだとあなたは思いますか?

「忘れたいならば、忘れればいいじゃないか」と、自分とまったく関係ない赤の他人に対してであれば、あなたも言いたくなると思いませんか?

(そして実際、世の中には一定数、「イヤなことは忘れる」ことができるタイプの人がいます。そういうタイプの人たちは、「ひと晩寝れば忘れる」と言ったりしますし、過去の不快な経験を長く引きずることはないようです。)


でも、当事者にしてみれば、もし仮に他人に「忘れたいなら、そうすればいいじゃないか」と言われれば、

「忘れることができるならば、とっくにやってる!忘れられないから苦しんでいるんだ!」

と反論したくなります。

つまり、『忘れたくても忘れられない』のには、れっきとした『理由』があるのです。(そして当の本人にはその理由が分かりません。)


でも、もしあなたが当事者だとして、その『理由』を知ることができれば、あなたは「そういうことだったのか!」と納得して、忘れることができるようになるかもしれません。

いえ、厳密に言えば、「忘れることを自分に許可する」ことができるかもしれません。

なぜなら、理由とメカニズムが分かれば対処のしようがあるからです。

「なぜそうなるのか分からない」からこそ生まれる苦しみは、理由とメカニズムさえはっきり分かれば、簡単に解けてなくなることがよくあります。
「そういうことか」と納得し、「じゃあ、こうすれば解決するのではないか?」と、未来に向けての展望が開けてくるのです。


では、

・嫌いだった(そしていまも嫌いである)
・ムカつく
・憎い
・怒っている、恨んでいる
・モヤモヤした感情が消えない
・思い出すと複雑な気持ちになる

にもかかわらず、その人を『忘れたくても忘れられない』理由とはなんでしょうか?


それは、「損切りできない」からです。

「損切り」とは投資において使われる用語ですが、人間心理においても当てはまります。
そして、「損切りできない」のは、ある意味で、人間の心理としてとても自然なことなのです。

つまり、あなたはとても人間らしい心を持っているということです。

具体的に説明すると、以下のようになります。損切りすることについての誤解と恐怖を解くことができれば、あなたは『あの人を忘れる』ことを自分に許可できるようになります。

あの人から、『卒業』できるのです。

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お金は損切りできるのに人間関係は損切りできない人たち

田中真理子@心理セラピスト

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