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日本の文字を支えるタイプデザイナー・夢の師弟対談!〜貂明朝の誕生ルーツを語る〜のグラレコ風ハイライト

昨日行ってきたAdobeMaxJapan2018
日本の文字を支えるタイプデザイナー・夢の師弟対談!
〜貂明朝の誕生ルーツを語る〜
の発表がめちゃくちゃおもしろかったので是非動画が公開されたら見てほしくて勝手にグラレコ風ハイライトを描いてしまった。あと貂明朝の貂ちゃんがかわいい・・・
公式HPの紹介は下記にリンクを張ってます

見どころ1 師匠と弟子の掛け合い

師匠である鳥海さんと弟子である西塚さんの掛け合いがめちゃくちゃ良かった。はじめから飛ばしてきて笑いが絶えない。
鳥海さんが開いている文字塾に入門して貂明朝を作るまでの話や、かわいい書体という認識がお互いに合うまでの話など面白かった。

西塚さん < 13人文字塾には生徒がいて、一人ひとりどんな文字を作りたいのか鳥海さんが聞くんですよね鳥海さん<どういう書体つくりたいの?西塚さん<かわいい書体をつくりたい鳥海さん<・・・・かわいいってどういうこと?鳥海さん<最初はかわいいという感覚がわからなくて、西塚さんが最初デッサンみたいなのを作って持ってきてこれかわいいと思う?と他の塾生に聞くと、顔を横にふるような感じ(笑)

日常が垣間見れるような会話のテンポで良かった。ああこんな感じでいつもやり取りしてるんだろうなって自然とおもう掛け合いだった。


実際西塚さんは鳥海さんから何を学びたかったかというと

筆の書き方何回も何回も書いて形を作るトレーニングを学びたかった

とのことで、文字は手書きで描いて作り始めるのかと驚いた。てっきりデジタル化が進んで、全部デジタルで作ってるのではないかと思っていた。

○貂明朝と貂明朝テキストが入り混じった例



見どころ2 貂明朝製作秘話

・貂明朝のコードネームはブックだった
・貂明朝をリリースしてからもう少し本文用に使いたいと意見が来て作り始めたのが貂明朝テキスト


文字塾は明朝本文で使えるものを目指そうという目標だったので明朝体テキストを作るのを文字塾でやるべきだったんじゃないかなって今更思う
貂明朝はくせがつよいので、貂明朝のにおいがついてるオーソドックスなのが貂明朝テキストという感じ


○貂明朝と貂朝体テキストの比較のはなし

「ま」の文字に関して貂朝体テキストでは、真ん中の線を猫背から背筋をのばしたパーツに変えている貂明朝と貂明朝テキストを比べると「ま」の下の丸みの幅は貂明朝テキストのほうが広いし大きいそして太さ自体もテキストのほうが太いだからオーソドックスに使える書体になった

こういう話が聞けるのが面白い。もっと聞きたかった。

○貂明朝の絵文字のはなし

文字よりも悩みながら作った写真をトレースしながらフォントを作った 例えばさるとか


貂明朝テキストで漢字の雨って打つと傘の絵文字が出るようになっているとのこと。ここで「傘」と打っても絵文字は出ないので気をつけてとのことでした。

しかし絵文字かわいい・・



見どころ3 文字の制作過程を動画で見せちゃう

○鳥海さんの筆でフォントを描いている動画が見れる

これを見てる瞬間会場が息を飲んで見守っていた。私も何故か息を止めていた。それくらい緊張感がある。面白い。


○横書きのフォントを作った話

疾駆という雑誌があって横用かなの制作過程を紹介していた。横組の場合は横ように左から右に文字を書いていっている。どうやってもカタカナはどうしようもないです・・とコメントする鳥海さんおもしろかった。


ラリルレロがようやく登場して笑いがあふれる会場


文字をチェックするときは、こうやって文字を並べてみるのだとか。目が痛くなりそう・・・・・


これ見るのは大変、やらなきゃよかったっておもっちゃう(笑)だから電車の中でやるのがいい 仕事しているところより環境が変わるから、あれこれ変かも?に気がつく

小さいほうが完成前。大きく投影されているのが完成後


○谷川俊太郎さんの詩に合うフォントを作る話


本造り協会から「谷川さんの書体作りません?」という話がきた谷川さん<勝手にやって 詩は編集者 デザイナーなりが考えて活字を組めばいい 活字のデザインに関与しないって感じだったそれで自分の思う真面目に作った文字が朝露仮名


その後に鳥海さんへと名前付きの詩を谷川さんが作ってくれた話があり、こうやってつながっていくんだなとおもった。


西塚さんのフォント製作動画。
筆で書いた後にデジタルで編集をしている様子

↑鳥海さんの漢字の作りからひらがなの形を考える図


こんな感じの笑いの絶えない発表で、計算してたんじゃないかってくらい時間をオーバーしていたが、一番最後の登壇で良かったねというオチまでついて充実していた。
また聞きたい。フォントっておもしろいな。
早く動画公開されないかなーーー

一体誰がつかうんだ どこに需要があるかわからないけど「ビャン」という字がリリースされたとのこと。はじめてみたこの漢字。ごつい。


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